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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 135

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「さて、冒頭にも触れた、教会についての話じゃ。

これも、王国の秘密に関わる話での、心して聞くことじゃな」

俺は既に学園長から、この国も教会も、初代カイル王が創設したものだと聞いていた。

それにも隠された秘密があるということか。

「其方は、教会でしか魔法士の適性確認ができないことを、疑問に思った事はないか?

唯一教会だけが、触媒を用いて、魔法適性を確認……と言うよりは、本来、適性のある者に対し、魔法が行使できるようにさせる、不思議なことであろう?」

確かに、触媒を用意し、適性者と共に見様見真似で儀式をやっても、魔法士として目覚めることはない。

教会で無ければ魔法士の適性を確認できない事、これは周知の事実であり、いわば常識として捉えていた。

「適性のある者が、魔法士としての力を得るには、教会でなければならない理由があるのじゃ。

適性のある魔法士候補者、触媒、儀式の秘技、それに加えて、大事な要素がひとつ足らんのじゃ。

其方は儀式の際使用される、宝玉を見た事があるであろう?」

俺は過去に幾度となく立ち会った、魔法士の適性確認儀式を思い出した。

確かにその場には、青白い色をした宝玉が傍にあり、大切に祀られていたのを覚えている。

「印綬と同じく、あれがないと儀式は効果を成さず、適性があっても魔法士として目覚める事はない。

あの宝玉は儀式の際、魔物の核(触媒)から、核が持つ属性の魔の力を吸い上げ、適性のある者の血に働きかける。

その結果、適性者の【血】は覚醒し、魔法士として目覚める訳じゃな」

「驚きです! そんな裏があったとは……

どうりで、教会の介在が欠かせない訳ですね」

「そうじゃな、だがこれは、秘匿された歴史のまだ入り口じゃの。

初代カイル王は、王国から魔の民の持つ力、魔法士が失われるのを恐れた。

そのため、【印綬】と同様に【宝珠】を作られた。

本来、魔の民にとって、氏族の持つ魔法は使えて当然のもの、むしろ使えない方が異端であったらしい。

もちろん、儀式なども必要なかったそうじゃ」

「だが、氏族は純血を失い、魔の民の血は混じっていった。そういう事ですか……」

「そうじゃな。王国の成立と繁栄に伴い、氏族ごとの混血は進んだ。その当時は、国力の強化が最優先じゃったからの、無理もないことじゃ。

更に後日になって流入した、圧倒的に多数を占める人界の民とも交わった結果、純血の氏族は失われた。

そして、五百年の年月は残酷での。

当初は、異なる氏族の混血であっても、魔の民の血を受け継ぐ者、強く残す者はたくさんいたそうじゃ。

だが、時の流れと共に、そういった魔の民の血も、薄れていってしまった。

何世代も交配を繰り返した結果、この国には、儀式や印綬の補助なしに、魔法に目覚める者は既におらん」

「では、教会はこの秘事をずっと受け継いで来た、そういうことでしょうか?」

「秘事を受け継ぐ教会にも、ことの始まりまで知る者は、恐らくもうおらんじゃろうな。

彼らは、ただ伝統として儀式の秘密を秘匿し、その手段を代々継承しておるに過ぎん。

教会という、ある意味閉鎖的な組織は、この継承にうってつけの存在だったからの」

「未来を見越した、初代カイル王の英断だったという訳ですか?」

「ふふふ、まぁそうじゃな。

さすがの初代カイル王も、誤算は幾つかあったがな。

一つ目は触媒の価値の変化じゃの。

王国内が魔境だらけだった当時は、触媒も簡単に入手できた。魔物の討伐が可能な強き者、魔法を行使できる魔法士も、今と比べられないほど居たでの。

だが、王国全土の魔境は焼き払われ、今は南と東の辺境地区、そこにしか魔境は残っておらん。

そのため、触媒の価値は高騰し、しかも限られた者しか入手できんようになってしまった」

「触媒は、ここ10年で更に高額になった、そう聞いています。私もその責任の一端を負っている、という事ですか?」

「まぁ……、それは大した事はなかろう。

ここ数年、どうやら大量に触媒をかき集めている者がおるようじゃ。正規の手段ではなく、闇ルートのようで、なかなか尻尾を掴むことができておらんがな」

俺以外に魔法士を大量に発掘している者がいる。

そう言うことか。

しかも足が付いていないと言う事は、巧妙な手段で。

「話を戻そうかの。

二つ目は、教会そのものの変化じゃ。

教会自体、その設立目的からある程度閉鎖された組織じゃった。

その組織が時の流れとともに、教会だけが持つ利権として、儀式の扱いを変化させていったからの。

何百年か前は、触媒を含め今の1回分の費用以下で、全属性の適性確認が可能じゃったそうじゃ。

だが、今や触媒と儀式の対価は、1属性の確認だけで大変なものになってしまった」

確かに、今の魔法士適性の確認は、よほど裕福な者か、スポンサーでもいない限り不可能だ。

「それで、初代カイル王が遺した言葉、

『教会により、魔の民が持つ魔法の確保に努めよ』

この遂行も、今や困難になってしまった、そう言う事ですか?」

「そこが、3つ目の誤算じゃ。

特に力のある貴族には、時代の流れとともに、その言葉が歪んで伝わってしまってな。

多くの魔法士を確保することが、貴族の権威の象徴と考えるバカ者が現れはじめ、今や既にそれが主流となってしまっておる。

目的なく、ただ数集めのため、好待遇で迎えられる魔法士自体、王国を守る盾であり鉾でもある、本来の役割を忘れ、自己の研鑽に勤しむこともない。

更に上位貴族達は、魔法は貴族の特権、12氏族の血統の象徴と思うようになってしまった。

魔の民の血統を守る彼らにとって、下賤な混じり物、市井から生まれる魔法士達を、そう見下す風潮が生まれた。

かつては、同族であった証というのにな……

上が腐れば、下も腐る。

その風潮は貴族全体に広がったのじゃ。

貴族の中で、市井の魔法士は見下され、自身の権威を高める引き立て役、いわば見せ物として扱い、高い報酬を与える代わりに、いわば飼い殺しにした。

こうして、魔法士の価値は下がり、本来の役目は忘れ去られ、そして、王国の力は失われていった」

「その対策として、魔法士戦闘育成課程ですか?」

「それも、対策のひとつかの。まぁそれについてはいずれな……

授業で貴族の子弟に魔の民のこと、カイル王国の歴史を教えるのも、その風潮に歯止めを掛け、魔法士の力と、同族の末裔に対する見解を変えたい、そんな思いもあるのじゃ。

なかなか上手くは行かんがな。

歴史の公開を望んでおらん貴族達が多い中、貴族子弟のための教育の一環、そう誤魔化しておるが……

あれが限界かの」

「ところで、教会にそのような秘密があるのでしたら、その、大丈夫でしょうか?

印綬と違い、宝珠が市井に出てしまっていることに不安を感じますが」

「そうじゃな。まずこの宝珠じゃが、作られたのは250ほどじゃ。

これは古より定められた、領主貴族の上限数と同じじゃな」

「魔法士の適性が確認ができる教会は、一領地にひとつ、それがこの理由という訳ですね?」

そう、俺もグレース神父に言われていた事がある。

テイグーンの教会が開かれる前は、エストの街で適性の確認ができたが、今はテイグーンの教会でしか、適性の確認ができないと。

「そうじゃ、領主貴族の上限が後付けで決まった、そう言っても差し支えないがな。

先の戦で目覚ましい戦功を上げた其方を、新たに家名を興させ領主貴族に、そういった声も実はあった。

じゃが、既に領主貴族の数が上限に達しておるでの。

代々受け継がれてきた、決まり事を反故にするだけの、理由もなかった。

【権限なし】の領主貴族から領地を召し上げ、それを其方に、そんな声もあったが、優秀な者を最前線から動かすこと、これこそ本末転倒じゃ。

そして大事な事じゃが……、今は宝珠が足らん」

「少し疑問に思ったのですが、魔法士の適性確認は、他国でも、一部の教会では可能と聞いたことがあります。もしかして、これとも関係がありますか?」

「そうじゃな……

印綬と宝珠の秘密を守り、この国での氏族の血と魔の民の血、そして教会を維持していくこと。

王家は、この守り人として、代々カイル王国の屋台骨を支えておる。

教会は宝珠を活用すること、及びその手順を代々秘匿してそれらを守っておった。

だが、この500年間、公式に3個、非公式に7個の宝珠が王国から消えておる。

なので実際は……、この王国でも宝珠のない領地が既に10か所ほどある。

公式に失われた3個は、隣国に嫁いだ王族と共に、当時の王が不用意にも教会ごと出してしまったのじゃ。

其方の言った、他国での適性確認ができる教会とは、これに当たるの。

そして7個は、過去に教会が盗賊の類に襲撃され、その際に失われてから、未だにその行方は知れん。

一応、昔からそういった対策は行っていたようじゃが、配慮が足らんかったようでの。

今は、どこの教会でも細心の注意を払い、巧みに偽装され、誰も気付かぬよう工夫されておるがな。

因みに其方が見た宝珠は、見せ掛けの偽物、本物は其方にも分からぬよう、巧みに偽装されておるわ」

「では他国でも宝珠を使って、魔法士を目覚めさせていると?」

「その通りじゃ。だが、他国の場合はそもそも、魔の民の末裔がおっても、その血は薄くなり過ぎておる。

古より他国では、魔の民を人外の者と呼び、忌み嫌われておったでな。

カイル王国が成立する以前に、迫害されて滅び、血脈が途絶えたり、ひっそりと市井に貧しく埋もれて暮らし、消えていったりしてな。

例え魔の民の血を引く者がおっても、血が薄すぎて、種は芽吹かん。いくら適性確認を正しく行ってもな。

それは、この国の多くの民と同様じゃな。

この国の民の多くは、何かしら魔の民の血を引いてあるが、その血は薄く魔法士としては目覚めん。

この国のそういった民でさえ、ひとたび他国に行けば最も色濃く魔の民の他の血を引く者、そういった評価になる。

これが、この王国が突出した魔法士を抱えている要因じゃな」

「なるほど。お話を伺い、もの凄く納得できる部分が沢山ありました。ありがとうございます」

「そうじゃ、そなたはもう一つ質問しておったの。

市井の者で、魔法適性があると言われる者達は、たまたま、先祖の氏族の血が少しだけ色濃く出た。

そういう事に過ぎんのじゃ。両親が同じで、血を分けた兄弟でも差異があるのは、たまたまじゃの。

もちろん、神の思し召しなのではない。

だが、こうした偶然に支えられて!今も辛うじてこの国は、魔法士というものを維持できておる」

「ありがとうございます。

これまでのお話で、実に多くの謎が解けました。学園長のご厚意に感謝しております。

私も学園長のご信頼にお応えさせていただきたく思います。頂いたご質問には誠意を以てお答えします」

「ほっほっほっ、聞きたいことは、確認できたでの。

今日はこれまでとしよう。下がってよいぞ」

「……、いろいろご教示ありがとうございました。

今日学んだこと、心しておきます」

俺は何も答えてはいないが、既にこの人は3つの事を確認済ということか。

・【伯楽】の件を含め、俺に隠された秘密があること

・問われれば、俺はそれを答える用意があること

・本来知ってはならない(他言できない)秘密を知り、もう後戻りはできないと、俺が自覚したこと

俺は、お茶会での件を含め、色々と思い知らされ、学園長の部屋を後にした。

タクヒールとの対談の後、自室に残った学園長は淡々と執務を再開した。

「今回は、これで良かろうて。憎まれ役の狸爺……、儂にはぴったりの役回りじゃの。

探究心だけで不用意に、この国の根幹に首を突っ込むことも、なくなるじゃろう。

下手に興味を持ったと思われれば、あ奴等に、早々に潰されてしまうでな。

『あの者に対し本人には悟られぬよう、王族に準ずる知識の力を与え、陰ながらその行いを庇護せよ』

とは……

陛下も無理難題を仰る。

王となった者、いや、王たる能力の証で、テイグーンにて何を見て来られたのか……

まぁこれで陛下のご意向も、少しは満たせたかの?」

学園長はひとり呟いた。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【学園生活】を2月1日に投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お詫び※※※

第百十五話まで、毎日投稿を続けて参りましたが、執筆済の次話が10話分を切ってしまいました。

当面の間、隔日投稿となる旨、ご容赦ください。

20話分までストックできたら、毎日投稿に戻す予定です。

それまでどうぞよろしくお願いいたします。

※※※

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。

毎日物語を作る励みになり、投稿や改稿を頑張っています。

誤字のご指摘もありがとうございます。いつも感謝のしながら反映しています。

本来は個別にお礼したいところ、こちらでの御礼となり、失礼いたします。

また感想やご指摘もありがとうございます。

お返事やお礼が追いついていませんが、全て目を通し、改善点や説明不足の改善など、参考にさせていただいております。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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