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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 15

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「本日の訓練はここまでとする!」

「はいっ! ご教示ありがとうございますっ」

「ふぁーい、ありがとうございました~」

ここはエストの街郊外に設けられた傭兵団臨時練兵所。

俺と兄は週に1度、ここに通いヴァイスさんから剣の訓練を受けている。

剣の訓練自体は週3回あり、その他の2回はソリス男爵の館中庭で行われていた。

訓練が終わっても元気一杯の兄と、ボコボコにされてフラフラの俺……

全然ダメダメでした。

あれから3か月が経った。ヴァイスさんの指導は予想以上に厳しく、それに応じて兄はいち早く才能を開花しつつある。

兄は数か月で【剣士】から【猛者】を超え【達人】まで上り詰めている。

既に大人の一般兵では兄の相手にならない。

父も兄の急成長には、目を丸くして驚いていた。

やっぱり、良い先生に師事すれば、上達も早いってことかな。

兄とは対照的に、俺は同年代と比べたら剣が優秀、でも大人と比べたらまだまだ、【修行中】すら卒業できていなかった。

なので、兄と打ち合っても軽くあしらわれるだけだ。

うん……

兄と同じ、良い先生に師事している筈なんだけど……

ちょっとへこんだ。

今回、レイモンドさんが色々話を付けてくれたお陰で、開拓団の件、剣術指導の件など、ほぼ希望通りに進んで良かったと改めて思った。

テイグーン開拓地は、先ずは開拓村の可能性を探る先遣隊として現地調査員が派遣されている。

この調査員にも難民たちが雇用され、現地で農業実験を行う。

他にも難民出身の人足を中心とした、設営要員が開拓村の建設工事を行う。

魔境に出入りする狩人などの後方基地となるべく、宿や商店なども建設して、小さいながら町としての機能も持たせるつもりでいる。

ちょっとした外壁も設け、内側は安全に過ごせるよう配慮もしたかった。

傭兵団も交代で開拓村に入り、先遣隊と一緒に受入準備や整備にかかっている。

今は先遣隊が中心だが、半年もすれば設営部隊を送り、翌年以降から本格的な入植を始める予定だ。

ヴァイスさんは、開拓地は副長を中心に任せ、エストの街と開拓地を行き来しながら、俺たち兄弟の指導もしてくれている。

ソリス男爵家と傭兵団は、取り合えず初年度は2年契約、それ以降は1年毎に双方同意が前提で、契約更新となる約束だ。

取り敢えず、ヴァイスさんは囲い込めた。

俺が安堵したのは言うまでもない。

ヴァイスさんの一件が落ち着いたので、俺は不幸な歴史改編のための対策、それに気持ちを切り替えていた。

そう、念願のものがやっと届いたからだ。

「師匠、今日はちょっと見てもらいたいものがあって、ご意見をいただけますか?」

来年に起こる不幸な出来事、それを回避するため、ずっと温めていた、というか完成を待ち望んでいた物が、ついに完成した。

俺はその五の矢となる物を、今回持って来ていた。

俺が取り出したのはクロスボウだった。

まさに次の矢である。

ただ普通のクロスボウとは異なり、両端に滑車を付け、弓の部分は、こちらの世界で入手した木材や、その他素材を張り合わせた複合素材を使用している。

言ってみればコンパウンドボウと複合弓の要素を、クロスボウに取り入れてある。

発想から足掛け3年、最後は父から貰った報奨金を使って、工房に制作依頼を掛けることでやっと完成した。

もともとこの世界にも、クロスボウはあったらしい。

カイル王国でも、少ないながら使用されている例もあるらしいが、連射性や運用が合わなかったのか、実際に兵器として活用している事例は少ない。

【ニシダ】の知識で覚えていること、中国やヨーロッパで盛んに運用されていたクロスボウが、日本にも渡来するにはしたが、鉄砲とは違い、時の権力者から重用されずに、歴史から消えた事例と似ている気がする。

史実、ヨーロッパの百年戦争でも、ロングボウ(長弓)装備のイングランド兵が、クロスボウを装備したフランス軍を相手に、目覚ましい戦果をあげたことがあった。

クロスボウも一長一短があるということが、【歴史】でも証明されている。

カイル王国でも、速射に勝る弓矢が用いられており、専門の弓箭兵が運用している。

問題は、弓は訓練による習熟や、能力差が顕著で、その後も常に訓練が必要な兵器であり、運用する兵士は専門職に近いことだ。

ソリス男爵家では、兵士は常備兵と兼業兵で成り立っており、実際、兼業の兵士の方が多数を占める。

兼業兵は日頃、別の仕事に就いていて、定期的に軍としての訓練に参加する。そして戦時には兵士として招集され、従軍することになる。

そのため、猟師など、常日頃から弓を使っている者を除けば、大多数の兵士(兼業)の技量は高くない。

制圧射撃で数だけ揃える……、そんな感じだ。

弓と比べクロスボウは、習熟も簡単で、日頃の訓練や熟練の必要なく、兼業の兵士でも、ある程度の精度で射撃が可能というメリットがある。

ただ、重量が増えかさ張ること、その威力や射程距離、連射性に劣る欠点があった。

なので拠点兵器、攻城兵器として大型のクロスボウ、バリスタ等は運用されていたが、クロスボウは重宝されていなかった。

5歳の時から研究していた板バネは、馬車のサスペンションとなる金属板バネの模型作り、というよりは、この世界の素材を使った、複合弓をつくることを一番の目的にしていた。

専門の職人の知識と技術を借り、教えて貰った木材を組み合わせ弓用の板バネを試作。

それを使いクロスボウの模型を作り、色々と研究していた。

滑車自体は、カールさんにイメージを伝えたら、空いている時間に大小いくつかのものを作ってくれた。

ここから先が難題だった。

コンパウンドボウにするため、滑車のサイズや組み合わせ、比率、取り付け位置、弦の掛け方など分からないことだらけ。

そこでカールさんの力を借り、研究用に、大小二個の滑車を両端に付けた合成弓を、クロスボウの台座に組付けたものを作った。

そして、ひとりで日々研究……、悪戦苦闘した。

工房では、その後に領主から水車の発注があり、親方はじめ工房の職人たちも、その製作に忙殺されていたため、俺の作っていた変な弓の事は忘れ去られていた。

研究用の試作品ができてからは、試行錯誤の繰り返しで、館に持ち帰った模型をいじる毎日だった。

昔、動画で見た、クロスボウの弦のかけ方を思い出しては試す、弦の取り付け位置を何度も変えてみる、そんな事を繰り返し試してみた。

そしてやっと、正解かどうかは分からないが、弦をこう取り付ければ、比較的小さな力でも弓を強く曲げる事ができるのでは?

そう思える取付位置と、滑車へのかけ方に辿り着くまでに至った。

最後にこの試作品を元に、報償金が手に入った時点で、正式に改良と開発を工房に依頼した。

カールさんの職人技による発想と改良で、通常の弓より威力の強い合成弓や、より効率的な滑車の配置、サイズなど、色々改善され試作品ができあがった。

一般にあるクロスボウより、全然威力も性能も良いんじゃないかな?

俺は、欲しかった玩具を与えられた子供の様に、はしゃいでは満足していた。

レイモンドさんを通じて、親方やカールさんには、このクロスボウの情報を徹底して秘匿してもらうよう、お願いもした。

「変わった形のクロスボウですね」

やはりカイル王国では殆ど使われていないクロスボウも、ヴァイスさんは知っていた。

訝しげにクロスボウを見つめる様子から、おそらくメリットもデメリットも知っているのだろう。

「はい、本に書いてあった事を色々組み合わせて作った模型を、職人さんに改良してもらったんです。

試しに撃って貰えませんか?ヴァイスさんの感想が聞きたくて……」

俺から手渡されたクロスボウを手に取り、興味深げに見つめてから、ヴァイスさんは的に向かって構えをとった。

「シュパーッ」

凄い勢いで発射された矢は、空気を切り裂くように飛び、金属の的をいともたやすく貫通した。

「これはっ……」

絶句しながら茫然としたあと、的に向かって勢いよく駆けていったと思うと、今度はダッシュでこちらに戻ってきた。

「坊ちゃん、同じものがあれば、是非譲ってください、というか傭兵団でも是非装備したいっ!」

ヴァイスさん、顔が近いです、ってか、鬼気迫る勢いで若干怖い。

「完成品はまだこれだけです。ヴァイスさんの感想を聞き、父にソリス男爵軍の装備として提案しようと思っていたので……」

「そうですか、取り乱して失礼しました。この威力、これだけあれば、グリフォニア帝国最強と言われる鉄騎兵の鎧も打ち抜けます。

私自身も、是非購入したい装備だと、父君には申し添えいただけますか?」

それを横で見ていた兄が割り込む。

「タクヒール、お前だけズルいぞ、俺にも欲しいっ。というか、俺にも撃たせてくれないか? 頼む!」

兄もかなり前のめりで乗っかってきた。

そこからは兄が飽きるまで試射を行ったため、俺は相当退屈だったのは言うまでもない。

最後まで兄は飽きず、アンがひとこと、

「ダレクさま、そろそろ戻らないと奥様よりお叱りを受けますよ」

と言うまで終わらなかった。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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