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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 157

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「先ほどまで私は、第五開拓地区の第4村にて調査を行って参りました」

「やはり、一番魔境に近いあの村か!

……いや、遮ってしまい失礼した。ローザ殿、続きをお願いします」

「はい、ゲイルさんの仰るとおり、第4村は魔境側関門のすぐ脇にあります。

それだけでなく谷に降りる秘密の階段も……

第4村の子供たちは、あの階段付近で遊んでいたことが確認できています。

そして、症状に差異があるものの、その全員が高熱を出しています。

あの階段は谷底を経由し、魔境にも通じています。

そして、先の戦いで谷底に転落して亡くなった方も多く、その全てがきちんと埋葬できたかは、不明です。

魔物病の元凶、ネズミなどの齧歯類は、そこから来たのではないか、私はそう推測しています」

「確かに、僕たちも手分けして回収と埋葬は行いましたが、断崖の途中に残った遺体や、発見できていない遺体は、多分あると思う。

それらが誘引の原因となる可能性は十分ありまね。

既に……、感染は広がっているという事ですか?」

「そうです、エランさん。子供たちだけではありません。一部の大人も体調の異変を自覚しています。

恐らく一部の大人にも広がっていると感じました。数日後には、一気に症状が出ると思います。

そのため、第五開拓地区は4人の村長とも相談し、1村から4村まで全て、その出入りを禁じ、村を封鎖しました。隣接する、第四開拓地区にも、念のため数日間、同様の措置を採るよう手配もしてきました」

「ローザさん、ありがとう。

現地調査でも特級と認められましたので、規定に則り、これより緊急事態宣言を発令します。

皆さまは予め定められた所定の行動をお願いします」

ミザリーは、全員を見回し言葉を続ける。

「今から関係各所に通達を出します。

エストの街のクリスさま、ハストブルグ辺境伯とゴーマン子爵には、夜明けと同時に報告の使者を走らせます。

もちろんタクヒールさまにも、使いを走らそうと考えていますが、『安心して我らにお任せください』、そうお伝えするつもりです。

今は眼前の戦いにこそ、お力を注いでいただくべきでしょう。

この点、皆さまからご意見やご指摘はありますか?」

「いや、それで良いと思う。

今、タクヒールさまは、謂れのない汚名をそそぐため戦場にいらっしゃる。

ご心配をお掛けするには、我らが不甲斐なさすぎるというものよ」

ゲイルが代表して答え、他の者たちも一斉に頷く。

「ありがとうございます。明日の朝一番で、領民にはタクヒールさまの手紙を伝えます。

そのため今のうちに、連絡所を各所に設置しなければなりません。

ゲイルさん、

夜間で申し訳ないですが、今から物資の輸送をお願いします。

明日からは、患者の搬送も駐留軍にお願いしたいので、その準備もお願いします。

クリストフさん、

自警団を統括し傭兵団と組んで見廻り組の編成と運用をお願いします。

自警団は、交代で担当する連絡所に詰めてもらう事になると思います。

カウルさん、

領内と新関門の間の物資輸送をお願いします。今のところ備蓄もあり、テイグーンでの自給体制はできていますが、今後、他地域へ物資を輸送する事もあると思います。

クレアさん、

水魔法士、火魔法士と風魔法士を組織して、魔法による一帯の下水浄化をお願いします。

火炎処理の前に、先ずは水流で一旦押し流します。堀の水門開放の許可を出します。

この作業は、第五開拓村から優先してください。

エランさん、

新関門側での対応をお願いします。

人の流れと、感染の流出流入はそこで抑えてください。関門に詰めている兵士の指揮権を与えます。

ローザさん、

施療院と教会、この二つの対応をお任せします。ローザさんの元には、連絡要員を複数配置します。

あと、聖魔法士の皆さんはローザさんの指揮下に入ってください。

ヨルティアさん、

対応する物資の管理をお任せします。各連絡所への補充と、生産の管理をお願いします。

食料の状態なども目を光らせておいてください。

キーラさん、

クリストフさんが役目についている間、魔境側の関門の指揮をお願いします。

団長不在の中、辺境騎士団は……」

「それは問題ない。

一時的にではあるが、駐留軍と同一組織として動いてもらう事、団長とは事前に合意ができている。

辺境騎士団は、この際街にいても仕方がない。フラン側新関門と魔境側の関門の防備、そして建設中の砦の管理を任せる事になるだろう」

「ゲイルさん、ありがとうございます。

なお、この事態に至っても、薬草の採取は継続しなければなりません。

まだ、安心できる備蓄量に達していませんから。この作業も並行して進めていきます。

では、今言った内容を、すぐに実施願います。」

「応っ!」

「はいっ!」

一斉に全員が立ち上がる。

そして、全員が動き出そうとしたなか、入り口に立ち塞がり、それを止める者がいた。

「はい! 皆さんも今からは、消毒液を使用し、マスクの着用をお願いしますね」

一人だけマスクをしていたローザが、全員に追加で指示を出した。

この消毒液と呼ばれるもの、事前にマニュアルなどでは見ていたが、彼等には未知のものだった。

この液体は、タクヒールが密かに聖魔法士たちと、試行錯誤の末作り出したもので、その製法は秘匿されている。

製造には高温で焼いた牡蠣殻を粉末にし、定められた量を水に溶かす。

そんな指示を受けているが、限られた一部の者でも、そんな事程度しか知らなかった。

そして、この消毒液は『霧吹き』と呼ばれた、吹き出し口が付いた容器に入っていた。

この霧吹きも、タクヒールが原理をカール親方に伝え、試行錯誤のうえ製品化し、量産してもらっている事、これはミザリーたちも知っていた。

「我らが主人は、何年も前からこういった物を作り、準備を行なっていたということか。

流石、というべきだな。

皆、ここまで準備していただいたんだ。何も出来ないでは、タクヒールさまに合わせる顔がない。

ご不在の街を、何としても俺たちで守り抜くぞっ!」

クリストフはその場にいる全員を、自分自身を含めて叱咤した。

翌朝、ミザリー率いる行政府が動き出した。

彼女は、行政府の最上階に設けられた塔に登り、音魔法士に依頼して、音声のボリュームを街全体に届くよう魔法を行使させた。

そして、行政府より緊急の知らせとして、事の経緯と、タクヒールからの手紙を読み上げる旨を、街中に告知した。

「テイグーンに住まうみんな。

こうして手紙を託すのは、2回目になってしまったね。

いつも肝心な時に居ない領主で、申し訳ない。この点、心より謝罪する。

今、テイグーンは、いやテイグーンだけじゃない。

エストール領を含め、南部国境一帯には新たな戦いの危機が迫っている。

帝国や魔物との戦いではない、目に見えないものとの、疫病との戦いだ。

つい先日、王都にある古の文献で、魔物が大発生したあとには、魔物病と呼ばれる疫病が発生する可能性が指摘されている事を発見した。

先の戦いで、帝国軍の侵攻により、魔物が大発生したことは、皆も知っていることだと思う。

この疫病に感染すると、高熱が続き下痢と嘔吐を繰り返す。

その間に身体からは生きていくに必要な水が失われ、力の弱いものから順に死に至る病だ。

そして、この疫病は、感染者の身近にいる者に伝染し、更により多くの者へと疫病が広がる。

だが、安心してほしい。

俺たちの遠い祖先、このカイル王国を作った先祖たちも、この疫病と戦い、そして勝ってきた。

そして、俺やその仲間たちは、この伝承を元に、新たな対策も加え対応を進めてきた。

対応を誤らなければ、必ずこの疫病に打ち勝つこともできる。

俺から、疫病に勝つためのお願いは3点だ。

先ずは落ち着いて、俺たちが準備した対策に従って欲しい。決して難しいことではない。

一点目は、報告だ。

どんな軽い症状でも構わない。熱が出たらまず、各地域に設置した連絡所に報告して欲しい。

報告した後は、絶対に外出せず、自宅で待機していて欲しい。

順番に、病人を施療院へ送る馬車が迎えに行くことになっている。

対応は急ぎ進める予定なので、落ち着いて迎えを待って欲しい。

治療だけでなく、順番に教会にて、疫病に打ち勝つための清めの儀式を案内することになる。

皆が直接教会を訪れても、この儀式は受けられない。

そこは覚えておいて欲しい。

二点目は、隔離だ。

家族に感染者の出た者、感染者と直接触れた者、少しでも同じ部屋にいたものは、当面、許可が出るまで勝手に外に出て、他の人に感染を広めないことに留意して欲しい。

例え症状が出ていなくても、疫病に感染している可能性があるからだ。

食料が必要なものは、これより皆に配布する、黄色い布を自宅前に掲げておいて欲しい。

見回り組が、黄色の旗を確認すると、食料を手配、配送するようになっている。

また、一旦テイグーン一帯からの出入りも禁じる。

関門も閉鎖しているので、行っても通行はできない。

出入りを許すと、この疫病を他の町へ感染を広めたり、他の町から感染を持ってきたりする可能性が高い。

自分だけは大丈夫。絶対にそう思わないようして欲しい。

三点目は、予防だ。

皆には、行政府より配布する黄色の布のほか、予防として配られた3点を使用して欲しい。

先ずは【聖水】だ。

食べ物を口にする時はもちろん、常日頃から手についた疫病の原因を退治して欲しい。

使用法は簡単だ。聖水を手に塗り込むだけだ。

なお、病人と接した人は、この聖水を着ている服の上から、全身に吹きかけてほしい。

次は【聖布】だ。

疫病に罹っていない者も、外出する際は配布された、聖なる布で口と鼻を覆って欲しい。

この聖布も、疫病が身体に侵入する事を防ぐ効果がある。

そして、最後は【清めの塩(ただの岩塩)】だ。

外出先から戻った際は、これを使って、必ず塩うがいを行って欲しい。この、教会にて清められた塩は、口の中を清める効果がある。

皆がこの三点を確実に実行してくれれば、疫病には勝てる!

俺はそう信じている。

なので、落ち着いて、行政府や連絡所の指示に従って欲しい。

申し訳ないが、この指示に従わない者、不用意に騒ぎ立て、混乱を誘発する者がいれば、疫病を広げる恐れのある者として、拘禁させてもらうことになる。

行政府の指示で、暫くは酒場や娼館、射的場は休業することになる。

暫くは、皆にも我慢をしてもらう事になる点、どうか理解して欲しい。

もちろん、休業に際して、商売上の利益は領主の名のもとに保証するので、人手は雇い続けて欲しい。

優先的に、食事の発注や協力者の募集を、行政府から各店舗に出すように考えている。

みんな、多くの命を救うため、協力して欲しい。

このテイグーンから、誰一人として、疫病の犠牲者を出さないために」

この放送は、テイグーン一帯の各所で行われた。

そして、放送に合わせて、各所に臨時の連絡所が設けられた。

その後は、発熱し疑わしい者は街の施療院に続々と運び込まれた。

これまで準備を進めていたため、各地の収容施設には、かなりの余裕があった。

臨時で建設した、魔境側関門脇の捕虜収容所、テイグーン第四区画の捕虜収容所、宿場町の捕虜収容所も、既に十分に改装され、病床の機能を果たしている。

そして、新関門の隔離病棟もほぼ完成している。

聖魔法士たちの指導の下、施療院で働く者は一丸となって動き出した。

ローザに付き従ってやって来た、中央教会の者たちも、グレース神父の元で活動を始めた。

テイグーンに残された者たちは、彼らに託された使命を果たすため動き出した。

未知の疫病との闘いは、今始まったばかりだ。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【大掃除の始まり】を明日投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お礼※※※

皆さまの温かいお声をいただきながら、ある程度予約投稿のストックも蓄積できました。

第百三十話以降ストーリーの展開も早く、それに合わせ2月一杯は毎日投稿を復活させて頑張りたいと思っています。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。

毎日物語を作る励みになり、投稿や改稿を頑張っています。

誤字のご指摘もありがとうございます。いつも感謝のしながら反映しています。

本来は個別にお礼したいところ、こちらでの御礼となり、失礼いたします。

また感想やご指摘もありがとうございます。

お返事やお礼が追いついていませんが、全て目を通し、改善点や説明不足の改善など、参考にさせていただいております。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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