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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 198

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2日目の午後から、俺の接待モードは全開となった。

街の視察も、陛下夫妻を先頭に、まさに大名行列のごとく、随伴した貴族たちが後ろに続く。

俺はまず、街の射的場を案内し、領民に向けた射的の取り組みを説明した。

これは既に、近隣の領地では採用されており、公開しても問題ない話だ。

射的場は現在、自警団や大会運営スタッフの詰所として活用されている。

「現時点で、半数以上の領民がこの射的場を遊興目的で利用しております。

多くの領民がこの街を守るために力を振るってくれるのは、この仕組みを作ったことに始まります。

また今回の通り、何かに対応するとき、災害時などは臨時の詰め所として活用することも意図しています」

「我が領地が、この度の反乱で奇襲を受け侵攻された際も、射的場で腕を磨いた領民たちがクロスボウを手に参陣し、防御を固めることができたからこそ、兵が集まるまでの時間を稼ぐことが叶いました。

我がゴーマン家にとっても、この仕組みをもたらしてくれた魔境伯は恩人であります」

ゴーマン伯爵の言葉に思うところがあったのか、陛下は何かを考える素振りだった。

「ゴウラス!

騎士団だけに留まらず、王都内での展開も可能か?

領民たちの遊興とする仕組みを学び、優秀な射手を選抜する体制を構築せよ。

風魔法士発掘の、契機ともなろうことだし、必要な予算も併せて、王都に戻り次第報告せよ」

あ、陛下はそこに目を付けちゃいましたね。

さすが、魔法士を重用するよう、対策を講じた人だけのことはあるなぁ。

次に、商品取引所地下に設置した、冷蔵庫と冷凍庫、いや氷室を案内した。

ここは、氷魔法士のキニアの活躍もさることながら、おがくずを活用している。

街の工房から出る大量のおがくずは、丁寧に収集されてここで活用されている。

外壁との間の断熱材に、そして氷を保護するために敷き詰める材料としても活用され、キニアが関わることも最低限で済んでいる。

「ゴウラス!

王都の食糧庫についても、関係者と協議せよ。

確か、復権派から供出された魔法士にも、氷魔法士がいたであろう?

先ずは騎士団の食糧庫だけでも、廃棄分を減らせば相当のものになるだろう」

……

全部、騎士団長に振られるんですね。

まぁ、3万人もの王都騎士団の食糧を賄うといえば、相当の量だし廃棄が減れば貢献も大きいだろう。

そして次に、宿場町の競技場、今回は見本市会場となっている場所へとご案内した。

「ほう、面白いことを考えておるな。

魔境伯は、今回の催しをひとつの商機として、領地の発展の一環に考えているわけだな?

ただ商人を介して売るだけではなく、特産品を作り直接販売するというわけか」

「ふぉっふぉっふぉっ、陛下、儂は魔境伯より説明のあった『こんぱにおん』という仕組みも愉快でたまりませんわ。

それぞれが担当した商品の説明を行い、商品を売ることより、知ってもらうこと、これを目的に配置しておりますな?

鼻の下を伸ばした男どもが、夢中で説明を聞いておりますわい」

ここの展示は、ニシダ自身が運営として経験のある、日本の展示会などをイメージして作り込んでいた。

各商品の前には、商人としての知見もあるヨルティアが選抜し、特訓を受けたイベントコンパニオンたちが待機し、それぞれのセールストークを展開している。

そのため、俺はここでは一歩下がって各々自由に中を見て回ってもらっている。

陛下は学園長とお付きを連れてご覧になっているようだ。

因みにゴウラス団長は、ホフマン軍団長、シュルツ軍団長と共に、兵器関係の展示を中心に見ている。

やはり、改良型クロスボウ、カタパルト、クロスボウ用の装着馬具を見ながら色々話しをしているようだ。

更に、夜の街を彩った花模様の燈火、行燈の展示も人気だった。

昨日は女性の来賓の方々を中心に、わざわざ護衛を付け、夜の街に見に行かれた方もいたぐらいだったし。

なお、この行燈は、百個単位以上からの予約販売にしている。

数個だけ買って持ち帰り、同じ形を真似されるのを防ぐためだ。

地面に綺麗な花模様が出るよう、カール工房長配下の職人たちが、試行錯誤を繰り返した成果なので、そのあたりは出し惜しみしたかった。

「いやはや、この度の魔境伯のご活躍、この街を見ているとそれが儂にも十分に理解できますな。

まだ競技大会は始まっておりませんが、今まで見たものだけでも、十分ここまで来た価値がありますな」

「モーデル伯爵、遠路ありがとうございます。

東国境の戦いや、その後、王都でご助力いただいたにも関わらず、なかなかご挨拶できず失礼しました」

「いやいや、今や魔境伯となられたお立場、ご挨拶に伺うのは儂の方じゃて。

それに、陛下のご案内もあることだし、儂や辺境伯のことはお気にされますな。

色々拝見し、幾つか購入して領地への土産としたいものもありますので、よろしくお願いいたします」

こうして、展示会場へのご案内も、十分実りのあるものとなり、無事2日目は終わった。

会場を統括するヨルティアの報告によれば、各商品、相当数の引き合いがあり、カール工房長が取りまとめている各工房は、今回の発注だけでも、この先1年分の稼働は安泰となる見込みだそうだ。

これでガイアに新設した大量生産ラインも、クロスボウの受注以外でも、問題なく稼働が保証された。

翌日は、ある程度人員を絞り、陛下とともに魔境側の視察に出た。

距離がある移動かつ、隘路や魔境の畔を抜けるため、全員が騎馬に乗り、同行する護衛も全て騎兵だ。

「ほう、既に隘路出口に防壁が完成しておるのか! 以前に見た姿と比べると、全く見違えたな」

「ありがとうございます。

陛下からいただいた褒賞のお陰をもちまして、かなり工事は捗っております。

現在は、大部分はまだ仮設の防壁ですが、この隘路出口一帯と以前にご案内させていただいた砦を取り巻く防壁は整っております。

この防壁内で、農業に従事したり、生活の拠点として暮らす入植者も増え、防壁内の農地や街の建設も進めております」

そう、アイギスに入植者を入れるには、まず安全な守りが必要だった。

その為、最優先で十分にゆとりを持った防壁を建設し、防壁内の魔物を掃討した。

そして、まだ開発途上ではあるが、水田やさとうきび畑の農地と、中核となる街の建設を進めている。

「魔境を街とし、魔境に住まう民たちを束ねる者。

正に魔境伯の呼称に相応しく、余としても、この先も楽しみにしておるぞ。

どうじゃ、公爵。驚くのはまだ早いぞ」

「いやはや……

たった数年でここまでの物を作り上げるとは……

魔境伯の手腕、驚愕に値しますな。飛び立つべき広い空を得た鷲が羽ばたく、正にそういうことですな」

「ははは、復権派の者共から守るためとはいえ、余はその鷲を王都の狭き空に縛り付けてしまったがな。

ここでこそ、鷲が自由に羽ばたけるというものよ」

「では、これより皆様に、我らが秘匿兵器をお見せしますので、恐れ入りますが、随行いただくのは予め指定させていただいた方のみとなります」

そう、今回も陛下の要望で拡散魔導砲の全力発射を行うが、随行者は限定させてもらっている。

砦の上、発射台が見える位置にいるのは、国王陛下、ゴウラス騎士団長、ホフマン軍団長、シュルツ軍団長、クライン公爵、ハミッシュ辺境伯となる。

こちらの陣営では、ハストブルグ辺境伯、ゴーマン伯爵、ソリス伯爵、ソリス子爵、コーネル子爵だけだ。

供回りや護衛の兵すら、砦の中においてきており、俺と団長、麾下の魔法士たちと発射に携わる者たちだけが、城壁の上にいる。

他の者は、城壁上で何が起こっているか、全く見えない状態となっている。

「では、最初にちょっとした余興をお見せします。

長槍、発射準備!」

星形に展開している城壁上で、隣の突出部分に展開した、元イストリア皇王国のロングボウ兵20名と、クリストフ、同じく元御使いのアウラがこちらを向き礼をする。

「目標、敵防塞!

距離、約600メル、長槍、構えっ!」

俺の指示と同時に、鐘が連打される。

「3打、始めっ」

鐘が連打から、ゆっくり3打撃ちに切り替わった。

「撃てっ!」

号令に合わせた3打目で、20本の矢は驚くべき速度で、空気を切り裂き飛翔する。

そして……

標的として設置された、小さな櫓、その壁面の板壁が矢によって粉砕され、飛び散る。

「んなぁっ!」

「まさかっ!」

「何でアルかっ!」

「あの距離で……」

父やハストブルグ辺境伯を始めとする、南西部辺境の貴族たちは、驚愕の声を上げた。

彼らは、イストリア皇王国での戦いを知らない。

そのため、あり得ない射程距離、あり得ないその威力に呆然となった。

「いやはや……」

「あの攻撃、既に我が物にしていようとは……」

「あの時より、各段に威力があるように思えたのですが……」

あの攻撃を知る、ハミッシュ辺境伯、ホフマン軍団長、シュルツ軍団長もため息をついた。

そう、あの攻撃、クリストフの風魔法と凄く相性が良く、更に今回は、クリストフとアウラの2人が、風魔法を行使している。

同じ属性で、しかもその特徴さえ似ていた2人は、訓練を通じてすぐに打ち解けた。

広域の魔法展開が苦手だったアウラは、クリストフのアドバイスで一気に苦手を克服した。

しかも、互いに得意とする魔法は、まさに息ピッタリである。

その二人と、ロングボウの腕利きが組んだ、俺が長槍と名付けた攻撃は、その射程距離と威力で、俺や団長すら驚く結果を出していた。

「さて、ここからが本番です。

再度、念を押させていただきますが、この秘匿兵器は、この場所で、我らだけにしか使用できません。

また、陛下の御意を得て、最重要秘匿として指定されており、お身内の方々でも他言は一切無用にお願いします。

かく言う私自身すら、これまで父と兄には、伏せていた兵器でございます」

ここにきて、『えっ? そんなっ!』と驚く父と、

『コイツ、まだ隠し事をしてやがったか!』、そう笑う兄の顔が目に入った。

「拡散魔導砲、三基同時発射用意!

照準、敵陣中央!

距離、およそ一千メル!」

「一千メルだと? そんな話、聞いたことがないぜ」

「まさか、あれがそんなに……」

東の戦いで、何度もカタパルトの発射を見ていた、2人の軍団長でさえ、疑念の声を上げた。

「1番、用意よし。魔法士、待機完了しています」

「2番、用意よし。こちらも行けます」

「3番、全て用意完了!」

ここで俺は陛下の顔を見た。

何故か、既にドヤ顔で『ブチかませっ』、そんな声が聞こえたような気がした。

「拡散魔導砲、一斉発射用意……、3、2、1、撃てっ!」

城壁上に設置された、大型カタパルトのアームが、激しくその腕を振り下ろす。

発射された数百の金属球は、甲高い空気を切り裂く音と共に飛翔する。

そして……

一千メル先の標的、そこにある櫓が粉々に粉砕されるとともに、周囲の木々をなぎ倒し、粉砕された破片が舞い上がる。

金属球は、大地を抉るもの、バウンドし更に奥に広がる木々を巻き込むなど、あたり一帯を薙ぎ払う。

暫くして、着弾音の轟音が響きわたり、一帯は濛々とした土煙に包まれた。

「……」

振り返ると、一部を除いた全員が、驚愕に言葉すら出ない様子で、口を開け呆然としていた。

「はっはっは、王国を守り大地を揺るがす鉄槌、その威力に皆が呆けてしまったようじゃな?

我らが誇る鉄の槌、しかと目に焼き付け、そしてこれより、しかと忘れるようにな」

陛下がさも心地よさげに笑った。

「いやはや、あんな攻撃を受けたら、我らの守る砦など瞬く間に落ちるでしょうな……」

ハミッシュ辺境伯は、少し震えて言葉を吐いた。

「1,000メルの距離からあの攻撃を受けたら、我ら騎士団の突撃など容易く薙ぎ払われてしまう。

こんな兵器に対して、突撃なんて命令出せねぇぜ」

ホフマン軍団長の顔は青ざめていた。

「魔法士たちとの高度な連携、発射の瞬間に合わせた魔法発動など、相当な才能と修練が必要と見ました。

誰もが真似できるものではない」

シュルツ軍団長もその顔は蒼白になっていた。

「ってか、タクヒール!

……、あ、いや、失礼しました。魔境伯閣下。

このような面白きもの、黙って持っているとはズルいです」

兄は目を輝かせながら、顔を紅潮させていた。

うん、まずい。

初めてクロスボウを見た時と同じ顔だ。

新しい玩具を与えられ、使いたくてたまらない顔をしている……

うん、一番驚いているのは……、父様ですか。

黙っていてゴメンなさい。

ちょっとだけ、心が痛かった。

「この攻撃は、様々な要素がかみ合って、初めて可能なものです。

射撃前にも申し上げましたが、ここ以外では再現できませんし、その取り組みも致しません。

数万の敵軍を相手にしたとき、必要な局面で初めて使用する予定のものなので、それまでは秘匿いただくよう、くれぐれもお願いいたします。

今回は陛下の御意もあり、皆様にお見せしました。

また、南西辺境を守備する皆様方には、この兵器を使用する際、同士討ちを避け、速やかに退避いただくため、予め知っていただく意味でご覧いただきました。

どうかその点、お含みくださいますようお願いします」

「ふぉっふぉふぉっ、魔境伯は、儂に勝るとも劣らぬ狸じゃて」

いえいえ、本家には……、言われたくないです。

陛下到着3日目の視察も無事終了した。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【最上位大会④乾坤一擲の作戦】を投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お礼※※※

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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