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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 205

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合同最上位大会も恙なく終わり、兄の結婚式も盛大に盛り上がった。その後、来賓の見送りも全て終え、俺は尽力した仲間たちにも休暇を与えた。

なのに……、翌日から皆は平常運転で働いているんだけど。

どういうこと?

仕方なく、主要者を集め会議を行い、会議が終わった後は皆で休もう! そう宣言した。

そして、今回王都より同行した学園組を含む、全魔法士と団長始め首脳陣を全て集めた会議は、ミザリーの進行で始まった。

「では、今回の最上位大会の売り上げに関して、ヨルティアさん、報告をお願いします」

「はい、開催前から飲食店、各宿泊施設は常に満員で、非常に賑わいを見せていました。

これで各店舗は、疫病での損失を補う以上の収益を得られたと思われます。

また、領民や商人たちが出店した露店や臨時店舗も追加枠まで全て完売し、それぞれが収益をあげています。出店料だけで金貨500枚に上り、一帯に与えた経済効果は計り知れません。

また、直営の土産物販売など、一般向けの物販も非常に好調で、売上金は金貨2,000枚を超えています」

「そんなに売れたの?

因みに、売れ筋はなんだったんだい?」

「金額でいえば、比較的単価の高い練習用クロスボウでしょうか。

新人の職人たちが訓練用に制作したもの、正規品とするには相応しくない物を、タクヒールさまのご指示通り、練習用として、殺傷能力のない矢とともに安価で販売したところ、飛ぶように売れました。

次いで、一般向けの石鹸ですね。

こちらは旅行者よりも、疫病時に配布された石鹸を使用した、領民たちの多くが買い求めていました。

それに釣られて、旅行者たちも購入していたようです。

あとは目立ったものは、法被でしょうか。

自警団の法被姿を見て、購入された方々も多くいたようです」

「では、タクヒールさま、次の話題に進んでもよろしいでしょうか?

引き続き見本市の商談状況についてヨルティアさん、報告をお願いします」

「再び失礼します。

タクヒールさまが直接受けられた内容も含め、報告させていただきます。

まず王都騎士団より、限定品クロスボウの購入希望を承っています。

カール工房長とも相談し、取り合えず500台、魔物素材の在庫の余剰で対応できるそうです。

加えて、クロスボウ取り付け馬具が、差し当たり1万個、これは1000個単位で納品予定です。

武具で言えば、他にもハミッシュ辺境伯より馬具が1,000個、同じくダレクさまより1,000個の発注を承り、改良版クロスボウについては、モーデル伯爵より500台、他、侯爵家や伯爵家、子爵家など新しく来賓としてお越しになった方々から200台ずつ発注をいただきました」

兄さん……、しっかり旗下の騎兵用に発注してるし。

ってか、これ、生産体制が賄えるのだろうか?

「生産体制については、まぁ、なんとかなると思います。もちろん、一気に納品とはいきませんが。

既にエストの街の工房とも協業体制を組んでいますし、職人の採用と大量生産の体制も整いつつあります。あと、旧ヒヨリミ領から職人を100人ほど確保できましたんで、これも大きいです」

カール工房長が察したように、俺の疑問に対して補足してくれた。

元々ヒヨリミ領の難民の中には、こういった職人も含まれており、彼らの声掛けで一気に職人が集まった。

なんせ、テイグーン一帯には仕事が溢れてるんだから、職人は引く手数多の状況だ。

そして、ガイアの街の大量生産用工房も稼働し、そのラインで働く者たちの育成も進んでいる。

「あと、武具については、改良版のカタパルトについて、ハストブルグ辺境伯、ハミッシュ辺境伯より10台ずつ発注をいただいています。完成品の輸送は、バルトさん、カウルさんにお願いする前提の価格ですが、それでよろしかったのでしょうか?」

「うん、それで大丈夫。ハミッシュ辺境伯の所は、結構遠いけど今後の納品や軍馬の調達もあるしね。

完成品を現地まで運べるのは俺たちの利点だし」

そう、俺たちは魔境側の防壁上に多くのカタパルトを設置する予定で動いている。

そのため、分業制にして大量生産体制を採っているので、結果として単価は安い。

更に、完成品を組み上げ、試射を行い調整のうえ、そのまま納品できる強みがある。

普通は輸送時に分解、そして設置後に再調整が必要なことなど、手間がかかるし輸送費もコストになる。

説明員たちには、この点もきちんと説明させている。

その点、時空魔法士の空間収納を利用する俺たちの方が、トータルでかかる費用は格段に安い。

製品自体に十分な利益を乗せても。

「後は、陛下に随行された料理人やメイドたちからは、消毒液と量産型の石鹸、貴族の奥様やご令嬢からは高級品の石鹸を発注いただいています。

武具以外でも、これらの商品は、当面生産ラインがフル稼働しても追いつかない状態で受注できました」

「皆がきちんと説明してくれたお陰だね。改めてありがとう。因みに……、見本市会場で商人たちの様子はどうだった?」

「はい、何処かで噂を聞きつけたのか、ハチミツの卸を強く要望してきた商人たちも居ましたが、これはきちんとご説明し、お断りしました。

あと、ライトアップ用の花模様燈火も、単品や少数の購入を希望し、ごねる者もいましたが……

こちらも丁重にお断りしました」

「ありがとう、ハチミツについては、テイグーンでの直売と、王都の店舗での直売、貴族への少量の定期販売だけで、引き続き出口は絞る予定だから、それで大丈夫かな」

そう、王国内では未だ巣箱を利用したハチミツ採取は、俺たち以外で行われていない。

採集の度に巣を壊す、非効率なやり方を取っており、採集時に蜂に刺されるリスクも高いため、未だハチミツは非常に高級品だ。

そのため、ほとんど流通もしておらず、一部富裕層への献上品扱いとなっている。

「はい、相当ゴネましたが、代わりに砂糖を卸すことを示唆した結果、全員が大人しくなりました。

もちろん、こちらも卸す商人は選別する予定ですが。

アイギスの人口も増え、農地化も進み作付け面積は飛躍的に伸びています。

数年のうちに、帝国側の作った販路の一角を崩す所まで行けると思っています。

後は、高級品と量産型の石鹸についても、多数の商人から引き合いが多数来ています」

「そっか、砂糖以外はこちらに好意的な商人であれば、公正に取引して貰えればよいと思う。

砂糖だけは、慎重に相手を選ぼう。

武具は商人たちには卸さない。これは今後も方針変更する予定はないので、よろしくね」

「はい、承知いたしました。

商人の選定には、政治的にはミザリーさんに、諜報面ではバルトさんやラファールさんの確認の上で選定いたします。

お伝え忘れてましたが、商人以外の直販では、概算で金貨25,000枚程度の売上が立っております。

もちろん、納品は生産力に関連しますので、一気に数字が立つことは叶いませんが……」

「なっ! す、凄いね! ヨルティア、ありがとう。

商人の対応については、ミザリー、バルト、ラファールで引き続き支援をお願い。

あと、工房長も生産と納品可能量などの共有をこれからもお願いね」

今回、見本市を併催した面目は十分に立ったと思う。

直販で収益性も高いので、魔境伯として、領内の財政にも十分寄与できたし、今後の見込みも立った。

「あ、見本市でもうひとつ、陛下から直接ライトアップイベントプロデュースの依頼を受けたよ。

金貨1万枚で」

「い、1万枚っ!」

全員が叫んだ。裏事情を知らなければ、やっぱそうなるよね。

「うん、今回のもてなしの褒美込みで。

ってか、陛下は1万枚のうち、大部分がお礼だと仰ってたけど、俺はそれなりにちゃんとしたい。

花模様の出る燈火を少なくとも2千個は揃えたいけど、半年以内にできるかな?

この陛下から王妃さまへのプレゼントが成功すれば、きっと王国中の貴族が真似したがると思う。

そして、大量の燈火を用意できるのは俺たちだけ」

「是非やりましょう! そんなプレゼントなんて、女性冥利に尽きます!」

ミザリーを筆頭に再び女性陣が盛り上がった。

「じゃあ、工房長と相談して……」

そう言いかけて遮られた。

「最優先でお願いします!」

女性たちの合唱に、工房長は若干引き攣った顔をしてたけど……、大丈夫かな?

その後も、大会の振り返りや、課題や改善点の確認など、ある程度必要な議論は終わった。

「最後に皆に改めて話がある。

これまで色んな天災や危機がこの街を、エストール領を襲ったが、我々はまだ安心できない。

帝国が侵攻してくる可能性もそうだが、古い文献によると……」

ここで、アン、ミザリー、クレア、ヨルティアの表情が一変した。

俺の言う古い文献、これは未来に起こる可能性のある災厄の話と、察したからだ。

「最近の気候に照らし合わせ、再び干ばつが、10年前より規模の大きい干ばつとして、またはそれに準ずる天候の異常が近いうちに起こる可能性がある。

俺たちは帝国の侵攻に備えた防衛力の強化と、干ばつなどの天候の異常に備えた対応、この両方を並行して進める必要がある。

今年はその対策と準備を心に留めておいて欲しい」

「テイグーンの山の水は、幸いなことに気候に左右されませんが、問題はガイアとイシュタル、そして新しく領地に加わった、ディモスと辺境の農村5か所ですね。あと、お父君の領地、マーズ近辺も」

「アンさんの言う通りだと思います。

ガイアとイシュタルの各開拓村には、冬までにため池を何か所か作り、対策を取りましょう。

テイグーンには堀がありますが、開拓村周囲の堀を冬の間に拡張して非常時の水を更に確保しましょう。

その後で、ディモスには外周に堀を作り、辺境の村にもため池を……」

「エランさん、イシュタルの周囲にはため池ではなく、防衛も兼ねた堀でも良いんじゃないですか?

学園の魔法戦術研究科に属する地魔法士たちを、防衛都市構築訓練の一環で呼ぶんです。

幸い、魔境側の防衛施設もありますし、訓練がてら、手伝ってもらっちゃいましょう。

私含めて、5人の地魔法士がいるので、基礎工事ならお手の物です」

そういってメアリーはおどけて舌を出した。

うん、学園の魔法士の有効活用は考えてなかった。

でも。学園長からも遠征実習の案は出ていたし……

これは行けるかも。

「どうせなら、水魔法士も同行させましょう。

非常用の井戸を含め、近隣の水源確認や、ため池作りに最適な場所選定など、お役に立てると思います。

因みに、魔法戦術研究科には私含め3人いますよ。

最後にセットで団長の訓練に参加すれば、結果的に彼らにも、十分にお釣りがくると思います」

ってか、メアリーもサシャも、王都の洗礼を受けて、すっかり黒くなってる……

今度は今までの貸しを返せとばかり、学園をいい様に利用しようとと目論んでいるし。

「では、その形で行こう。

そうすれば余裕もでるし、十分に間に合うと思う。

どうせなら干ばつと水害、両方に配慮した天災に強い都市計画を進めていきたいと思うけど、どうかな?

メアリー、サシャ、2人は王都で学んだことを存分にいかして、中心となってその計画を進めて欲しい」

「はいっ! お任せください」

「もちろんです!」

2人はもちろん、黒くなっただけではない。王都で俺と昔のように距離感を縮め、今は積極的になった。

俺の知る災厄についての対策は走り始めた。

学園に関わっていることのメリットを、しっかり生かす方向性で。

「そうだ、もう一点共有事項を。

多分、今年のうちにあの男が来賓と称して、テイグーンにやって来ると思う。

帝国で最も恐るべき男、ジークハルト・フォー・ケンプファー子爵が……

いずれ、対決の前哨戦をする事になると思うので、皆は心に留め置いて欲しい。

ラファールは相手に悟られても構わないので、事前に商人から彼に関する動きの情報収集を。

そして、どの商人がどちらに軸足を置いているか、可能な限り情報を集めてくれないか?」

「承知しました。奴らも中々手強いですからね。

タクヒールさま、ハチミツを少々使わせてください。

姐さん、ちょっとだけ経費を使いますよ」

そう言ってラファールは、彼の本来の顔、凄みのある荒くれ者の顔になった。

こうして俺たちは、残る2つの災厄に対して走り始めた。

勿論、会議の後は全員が休養を取ることを強く伝え、慰労会の名目で盛大な祝宴を催した。

俺たちは久々に、心行くまで飲み、そして食事を楽しんだ。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は【学園生活3年目】を投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お礼※※※

ブックマークや評価いただいた方、本当にありがとうございます。

誤字修正や感想、ご指摘などもいつもありがとうございます。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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