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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 241

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秋になり、干ばつに対する対処も一応の目途がたったころ、以前に俺が第一回王都定例会議で提案し、夏の第二回会議で正式に承認された、帝国北辺境部の視察(交易)に出発した。

同行するのは辺境騎士団より選抜した騎兵200名と魔法士たちだ。

<戦闘要員>

実際に追撃戦となった場合、主に魔境伯軍の先陣を務める魔法士を選んだ。

全員が単に戦士としての戦闘力も高い。

マスルールは元々帝国人なので、土地勘もある。

風魔法士 (アレクシス、ゲイル、ゴルド)

地魔法士 (アストール、マスルール)

火魔法士 (ダンケ、イサーク)

<支援要員>

万が一、今回の旅程で不測の事態が起こった際も、彼女たちの力が必要になる。

戦闘要員を支援するため、人選に加えた。

聖魔法士 (マリアンヌ)

光魔法士 (レイア)

音魔法士 (シャノン)

<通商・諜報要員>

バルトとラファールは商人に偽装した諜報部隊を率いている。

この諜報部隊は、実際に王国内各地でも交易に従事し、諜報活動を行っている者たちで、実際に商人としても活動している。

闇魔法士 (ラファール)

時空魔法士 (バルト)

諜報商人部隊 20名

これらに加え、護衛としてシグルとカーラが俺に同行する。

イシュタルで派遣部隊全軍を集結させ、俺たちはまずハストブルグ辺境伯が国境に築いた要塞線へと向かった。

かつて、父や兄たちが鶴翼の陣を敷き、ゴート辺境伯と戦った戦場にほど近く、その一帯は丘陵地帯に囲まれており万を超える大軍を展開しにくい場所だった。

「団長、この要塞どう思いますか?」

俺は、見送りと辺境騎士団支部の訓練を兼ねて、国境まで同行していた団長に尋ねた。

「そうですね、辺境伯の思惑が見えるようです。

地形を活用して包囲しにくい防御拠点として、1日でも長く敵軍を引き付けること、それを目的に作られていると思います。

例え敵が5万の軍勢を揃えたとしても、おそらく正面でまともに戦えるのは1~2万でしょう。

そうすれば、6千前後の味方でもなんとか支えることができるでしょう。

まぁ……、我々の現有兵力では、支えるだけしかできませんので、敵も恐らくそこを突いてくるでしょう」

「抑えに1万程度の兵力を置き、左右の丘から抜けてくるということですか?」

「その通りなのですが、その作戦はむしろ悪手となる公算が大きいですな。

左右のいずれの丘の裏を抜けるにしろ、元々広く展開しにくい地形が更に手を加えられています。敵は陣を展開することができず、特に騎馬は長い縦列となり進軍することになるでしょう。

横幅に欠け伸びた帝国の陣列を、我らの機動戦力である辺境騎士団4,000騎が、丘を抜けた先で待ち伏せし、先端部分を包囲して襲い戦力を削り取る。

そうすれば、大多数の帝国軍は遊兵となり、先端部分だけに多大な出血を強いることになります。

辺境伯にはそういった思惑があるように思えます」

「団長が敵ならどうします?」

「私なら、手間は掛かりますが皇王国の戦術に倣いますね。

この際、騎兵は全て下馬させ歩兵とします。そして弓箭兵を散開させ、全ての歩兵に逆茂木を持たせ防御陣ごと徐々に前方に移動します。

万が一、王国側が騎馬隊で攻めてくれば逆撃できる好機ですし、侵攻側は全て徒歩で移動するため、障害物となる丘も越えることができます。

こうすれば、安全を保ちつつ、丘陵地帯を抜けた時点でも、迎撃の即応態勢が整いますからね。

ただ、帝国の首脳部が、自慢の鉄騎兵を中心とした戦術への拘りを捨てれるか、そこが問題ですがね」

はははっ、ダブリン戦術のまま防御陣を前進させ敵陣と距離を詰めるって、それって中世ヨーロッパでの百年戦争、アジャンクールの戦いでイングランド軍率いるヘンリー五世が採った戦術じゃん。

ここでもフランス軍はボコボコにされるんだよなぁ。

「団長の心配事は、それができる男が帝国にいるか、そういうことですよね?

団長と同じく、そんな事を考える男に、俺もちょっと心当たりがあります。この先会う予定の……」

「そうですね。何をしてくるか油断のできない男です。でも、予想外の事をしてくる者が、何も帝国内だけではないこと、味方にも居ることが、我々に取ってはせめてもの救いですね」

団長は俺を見て笑った。

俺のは単に、色々知っているチートなだけだよ。

もちろん、そう言える訳もなかったが。

国境要塞で一泊した翌日、俺たちは国境へと進んだ。

本来、団長も連れて行きたかったのは山々だが、万が一の際に備えて指揮系統を残しておく必要がある。

団長率いる800騎は、俺たちが戻るまで国境要塞周辺で猛訓練を行いつつ、俺の有事にはいつでも越境進出できるよう待機していてくれている。

カイル王国と帝国の国境には、踏破不能の大山脈が峰々を連ねているが、サザンゲート平原の南方のみ、幅約2キル(≒km)に渡って山脈の切れ目がある。

「ここに強固な関門さえ構築できれば、きっと楽になりそうですね。そうすれば国境線の守りは簡単に済むでしょうし」

「アレクシスの居た東側国境だとそうだよね。規模は少し此方の方が大きくなるだろうけど。

ただ、問題も2つあるかな」

「建築中に敵が黙って指を咥えて見ていてくれるかってことと、ひとたび築いた関門を奪われる可能性ですね」

「そう、中々思うようには行かないさ」

あ、でも、ぶっちゃけ地魔法士を大量にかき集めて、二段構えで建築すれば……、できないこともないか?

将来的にはそれもありか?

まぁこの先の戦に勝ってからの話だけど。

国境を完全に封鎖できる規模の、強固な防衛拠点を築くのもありか。

万が一敵に奪われた際、奪還できるよう罠を予め仕込んだ形で……

俺たちがこの先の未来を切り開いたときは、そうしよう。

アレクシスとの会話で未来に思いを巡らせながら、俺たちは国境を抜けた。

街道の国境上には、王国と帝国の簡単な関所が設けられている。

国境通過には絶対に遵守すべき約束事があった。

国境の通過は、必ず街道を通り行うこと。

これに違反したものは、双方どちらの国でも密入国(出国)の扱いとなり、問答無用で攻撃される。

そして、それらを厳重に監視する施設と、兵士たちも駐屯している。

休戦協定の有無に関わらず、国境を行き来する商人はそれなりの数がいる。

もちろん彼らも、この約束事を守って通過している。

「全く遮蔽物のないここを、密かに通過できるのって、隠行できる闇魔法士ぐらいかな?

どうだい、ラファール」

「そうですね。

帝国側でも色々警戒しているでしょうから、部下を伴わず単身ならって感じでしょうか。

ただ日中は隠れる遮蔽物もありませんし日陰もないので苦労しますが、夜間なら簡単に行けそうですね」

「なるほどね、それだけ難しく危険だっていうことか」

俺たちは帝国側の関所で用件を伝え、ケンプファー子爵が用意していた案内人に付き従い、帝国領へと入っていった。

幾つかの小さな村を通過し、半日も進まないうちにゴールトと呼ばれる城塞が見えた時、バルトが馬を寄せ小声で話しかけてきた。

「先ほどから、幾つかの村を通過したときにも思ったのですが、5年前に我らがここを通過した時と比べ、かなり様相が違っております。

通過した村は、以前になかったものも含め、相当豊かに変わっております。

しかもこの先の要塞、以前は廃墟となった町の跡地に、寂れた小さな町があった程度でした。

この地域に、相当手を入れていることが窺えます」

「なるほどね……

ケンプファー子爵は、戦や戦略面だけでなく、内治にも才があるという訳か。

しかも、新たに防衛拠点まで設けていると」

「中に入ってみないと分かりませんが、この城塞、数万規模の兵が駐留することも可能かもしれません。

万が一帝国領に侵攻されても、ここを拠点に反攻に出るということでしょう。

王国に訪れる交易商人たちも、ここから来ているようです」

ラファールが指した、城塞の門の方角を見ると、今も多くの商隊が城塞から出入りしていることが確認できた。

「ラファールとバルトは、中に入ったら俺たちより離れ、予定の行動を頼む。

さて、いよいよ敵軍の胃袋の中にお邪魔するとするか」

俺は堅牢な門を仰ぎ見て、わざとおどけて言った。

正直、完全な敵地に乗り込む俺の緊張感は半端なかった。

逆を返してみれば、先年ケンプファー子爵は俺より遥かに少ない供回りだけで、案内人も付けずに魔境側から敵地にやってきていた。

胆力の面でも俺は負けているということか?

俺は嘆息せずにはいられなかった。

ご覧いただきありがとうございます。

次回は『好敵手との再会』を投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お礼※※※

ブックマークや評価いただいた方、本当にありがとうございます。

誤字修正や感想、ご指摘などもいつもありがとうございます。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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