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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 451

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結局俺たちは、ジークハルトの言っていた通り、あの日から十日間をビックブリッジで過ごした。

なぜなら三万名にも及ぶ捕虜に対し、抑えとなる味方もそれなりの数が必要だったからだ。

十日目にしてやっと新領土南部で逃げ散っていた味方や、避難させていた第三皇子指揮下の部隊、そしてエンデ西方に布陣していたアストレイ伯爵の軍も集結し第三皇子の陣容も改まった。

◇ビックブリッジ駐留軍

・ビックブリッジ守備隊 10,000名

・合流した本隊及び南軍 10,000名

・第一皇子軍より転向  10,000名

◇各方面に派遣済の部隊

・南部一帯派遣(本隊) 5,000騎

・西部国境派遣(西軍) 10,000名

・東部国境派遣(東軍) 10,000名

◇その他

・魔境公国軍      10,000騎

・エラル騎士王国軍   10,000騎

俺たちは凱旋を控えた前日、今後の戦後処理を踏まえた議論を行う場が設けられた。

「いよいよ明日、今回の戦では多大な助力をいただいた公王と共に、俺も帝都に凱旋する。

留守にしていた間に、阿呆が色々と掻き回してくれたからな。

正式な礼は後日きちんと行わせていただくが、公王には改めて感謝申し上げたい」

そう言った第三皇子に応じて、ジークハルトが俺に目録を差し出した。

そこに書かれていたのは……。

「!!!」

————— 戦後褒章案 —————

帝国は救国の英雄である公王陛下とウエストライツ魔境公国に対し、以下のことで謝意を示し、今後の変わらぬ友誼を結ぶものとする。

ひとつ、領土の割譲(調整中)

一部の直轄領を除き、旧ローランド公国の大半とそれに加えて帝国領の一部を追加する。

ひとつ、報奨金と派兵経費の支払い

具体的な金額については調整中ではあるものの、相応の金額を帝国として支払うものとする。

これには帝国北部辺境での戦い、帝国新領土での戦いの双方が含まれる。

ひとつ、戦利品の譲渡

今回の戦いを通じて鹵獲された武具防具について、二万名相当の使用可能な武具を譲渡する。

鹵獲された騎馬については、往路手配した替え馬4000頭を含め、合計で16,000頭の騎馬を譲渡する。

なお、帝国北部辺境での戦いは、戦利品に関する全ての権利をウエストライツ魔境公国に譲渡する。

ひとつ、戦略物資の譲渡

新領土で収穫し加工された砂糖について、馬車百台分を譲渡する。

ビッグブリッジにて収穫された米のうち、二区画分(≒2キル四方)相当の米穀を譲渡する。

これに加え、必要に応じ派遣部隊の規模に応じた物資を改めて補填する。

———————————————–

いや……、領土や褒章はさておき、戦利品や戦略物資は貰い過ぎのような気がするんですけど……。

米だって単純計算で二キロ四方の収穫なら、江戸時代の収穫(200kg/1反)で概算するとおよそ400トン。

これって相当な人数が主食として食いつなげる量だよ?

「差し当たり戦果に比べて些少で申し訳ない。足らない分は現在策定中の内容で補填する予定なので、そちらはしばらくお待ちいただきたい。なお取り急ぎ運搬できる量以外は、全て我らでお送りする」

「……」

いや……、些少どころではないと思うけど。

食料や武具などの物資は、そちらでも今後必要でしょうに。

半分ぐらいは辞退しようかな?

「また捕虜のうち、公王の凱旋に付いていける者については、そのままお預けしたいと考えている。

ジークハルト、聞き取りはどうなっているか?」

「はい、反乱軍に所属していた鉄騎兵2,000騎のうち、1,500名が公国への移住を希望しております。

それに加えて反乱軍に所属していた一般の騎兵が500名、双方のうち負傷の癒えた1,000名が可能であれば公王陛下の凱旋に同行し、残りは1,000名は後日、傷が癒えたのちに我らで送還いたします」

ははは……、総勢二千名か。

やっぱり米は貰っておこう。この先彼らを食わせていかないとダメだしね。

「ジークハルトよ、それだけか?」

「はい、帝国の者に関してはそれだけです。それに加えて……」

ん? どういうことだ?

何が加わるんだ?

「その他にも公王陛下の聖魔法士たちに命を救われた者たち、本家本元のマツヤマを望む者たちも続出しまして……」

そう言うとジークハルトは苦笑していた。

あ……、なんか嫌な予感がする。

もしかして、いつものマリアンヌやラナトリアを崇拝する方々ですか?

もう彼女らは人妻ですからね! どちらもラファールの、だけど……。

「さすがに今回は公王陛下にご迷惑を掛けてはと思い、騎兵のみに限らせていただきました。

スーラ公国からは2,500名、ターンコート王国からは500名を選抜し、公王陛下のご帰還後に第一陣として2,000名を、後日残りの1,000名を送り届ける手配を考えております。

こちらで如何でしょうか?」

「……」

いや……、しれっと言ったけど、さっきの話と合わせて総勢で5,000騎ですよ!

それを踏まえて彼らの人数相当の米ってことかよ!

なんか、全部計算し尽くされているような気もするが……。

「タクヒール殿、どうだろうか? ウエストライツ魔境公国の新領土も、以前の三倍以上になることを見越し、最低でも新たに相応の数の兵が必要と考えたのだが……」

確かにありがたい話だ。

ありがたい話なんだけど……、なんか素直に喜べないのは俺がひねくれているからだろうか?

いや! 人手はあるに越したことはないんだけどさ。

「色々とご配慮いただきありがとうございます。

今回は素直に殿下のご厚意に甘えたいと思いますが、今後二国(スーラ公国とターンコート王国)に対しては如何される予定ですか?」

そう、両国とも既に国を守り切るだけの戦力はない。

第三皇子がその気になれば一気に滅ぼされてしまうだろう。特にスーラ公国は前回の歴史では滅んでいる。

「今の時点での話という前提だが……、二国には相応の報いを受けてもらうが攻め滅ぼしはしない。

ジークハルト、それで良いのであろう?」

「はい、両国を滅ぼすのは今となっては簡単です。ですがそれは、更に新たな国境線を抱え潜在的に敵国となる国を増やすだけです。多少の領土と戦略拠点を接収する他に、両国には莫大な戦後賠償を払ってもらい、今後は帝国が安全を保障する代わりに毎年、相応額の税を納めてもらうのが最善です」

そういうとジークハルトは不敵に笑った。

なるほど……、エグイな。

ギリギリのところで生かしておいて、その代わり賠償と税を払わせて庇護するわけだ。

「なるほど……、滅ぼすのは簡単だが、その分だけ統治に手間が掛かるということかな。

既に帝国は新領土という広大な領地を得ているし、今後は帝国内で第一皇子陣営の領地も宙に浮くと?」

「仰る通りです。なので殿下は公王陛下の軍が凱旋されるのに合わせ、こちらからは五千騎とエラル騎士王国軍一万騎を率いていただき、帝国内の掃除をしていただくことになりますね」

「おい! お前は俺を掃除夫のように言うのか? 一応これでも俺は次期皇帝なんだがな……」

「だからこそです! 掃除を急いでいただかないと公王陛下への謝礼もままならないのですよ。

まして帝国の安定が魔境公国の安定にも繋がるのです。我らには北側で罰せねばならない国がまだ四か国もあるのですからね! 南の二か国は僕が押さえますので、殿下もそれぐらい働いていただかないと……」

確かにそうだ。

今はアレクシスたちを信じ、敢えて考えないようにしているが、北側の戦況はどうなっているのだろうか?

イズモの防衛線まで引けば決して負けることはないと思うが、その周辺やジークハルトの領地だって今や最前線になっているはずだ。

「先ほどジークハルトが言った話に関係することだが、公王にはひとまず此方を託したい。

これは我らの依頼というより、必要な事態になった際に大義名分として役に立つと思う」

そう言って差し出された書状を、俺は一読して懐中にしまった。

「我らには戦線を拡大する意思もなく、これが必要な事態にならないことを望んでいますが……、ひとまずお預かりします。では我らは差し当たり明日には出立し、急ぎ故国へと戻らせていただきます。

この先のことはおいおい……」

そうだ、先ずは残った仲間たちのためにも、今度は急ぎ戻らねばならない。

今度は帝国の主要街道を堂々と進んで……。

俺の心は既に、遥か北で戦っている仲間たちに飛んでいた。

<参考 南部戦線総括>

◆——————————-帝国軍第三皇子陣営——————————-

ビックブリッジ本営(開戦前10,000名)

・残留部隊 2,000名

・派遣部隊 8,000名

第三皇子本隊(開戦前20,000騎)

・現有戦力   5,000騎

・一時退避   3,000騎

・戦死又は不明 12,000騎(2,000騎は後日合流)

南軍(開戦前10,000名)

・一時退避   4,000名

・戦死又は不明 6,000名(1,000名は後日合流)

その他方面軍(開戦前20,000名)

・東軍  10,000名

・西軍  10,000名

帰参帝国軍

・帰参兵 10,000名

・捕虜等 3,000名

◆——————————-スーラ公国軍(侵攻時70,000)——————————-

・第三皇子包囲戦損失 ▼6,000(64,000)

・第一次攻城戦損失  ▼7,000(57,000)

・ターンコート戦損失 ▼4,000(53,000)

・同追撃戦損失    ▼8,000(45,000)

・夜戦損失(負傷)  ▽2,000

・第三次攻城戦損失  ▼12,000(33,000)

・同捕虜       ▼26,000(7,000)

うち負傷兵     ▽17,000

逃亡兵

・追撃戦にて逃亡    2,000

・最終決戦にて逃亡   5,000

———————- 合計 ———————–

逃亡(帰国)     7,000

捕虜        26,000

戦死        37,000

◆——————————-ターンコート王国軍(30,000)——————————-

・第二次攻城戦損失 ▼5,000(25,000)

・夜襲       ▼13,000(12,000)

同捕虜(負傷)  ▽3,000

・第三皇子戦    ▼5,000(7,000)

———————- 合計 ———————–

逃亡(帰国)    7,000

捕虜        3,000

戦死        20,000

◆——————————-第一皇子軍(30,000)——————————-

・第三次攻城戦損失 ▼17,000(13,000)

同戦死      ▽4,000

同捕虜      ▽3,000

同寝返り     ▽10,000

・逃亡中離散    ▼5,000(8,000)

・エラル騎士王国戦 ▼8,000(0)

同戦死      ▽3,000

同降伏(捕虜)  ▽5,000

———————- 合計 ———————–

逃亡        5,000

捕虜        8,000

戦死        7,000

寝返り       10,000

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。

次回は7/15『真の凶報とは』を投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

※※※お礼※※※

ブックマークや評価いただいた方、本当にありがとうございます。

誤字修正や感想、ご指摘などもいつもありがとうございます。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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