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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 465

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俺は森の中で兵を埋伏させたまま、物見からの報告を待っていた。

ここまではカイン王国出身の兵に先導され、聖教騎士団の旗を掲げつつ目立たぬように進軍してきた。

今の地点に至るまで一度ならず敵の哨戒には遭遇したが、先行したラファール麾下の完全偽装した部隊が殲滅している。

「この地点から王都までの距離はおよそ六キルだったか? 歩兵部隊は更に先で潜伏していんだよね?」

俺は確認までに改めて道案内してくれた兵に質問した。

この待っている時間がもどかしく、少しでも気持ちを紛らわせたかったのもある。

「はっ! 仰る通りです。歩兵部隊は我らより先、王都より約三キルの林に潜んでおります」

多少の誤差はあるものの1km=1キルとすれば、王都までの距離は6km。

あくまでも目安に過ぎないが、騎乗する俺たちが襲歩で全力疾走すれば王都の城門までは凡そ五分から六分程度だろう。

ならば城門を出た敵兵の最後尾が、六分以内に戻れない距離まで進出するのを待ち、俺たちは動き出さなければならない。

「報告します! 敵軍は間もなく橋を越えた先に進出します! 総数およそ四千っ、守備兵のほぼ全軍です!」

これを聞いて俺は決断した。

カイン王国兵の情報によると、敵兵が橋を越えれば間違いなく俺たちが先行できる距離らしい。

俺は剣を抜くと馬上から諸将に宣言した。

「これより全軍出立する!

先行する歩兵部隊に突入の指示する旗を掲げ、同時に伝令を走らせろ!

マルス・アラル・ダンケ・イサークは二千騎を率いて先行、西に進む敵を追い最後尾に食らい付け!」

「「「「応っ」」」」

「五千騎は俺と共にまず王都の城門を目指し奴らの退路を閉ざす! 然るのちに反転して攻勢に移行するが、ハーヴェン及びアイヤールは麾下一千の部隊で城門を確保し続けろ!

全ての歩兵が王都内に入ればそれぞれ左右に転進して王都の外周を抑えるため展開、逃げ出す兵は全て撃滅しろ!」

「「はっ!」」

「反転した四千騎は先行する二千騎の両翼から敵軍を包囲、奴らを西に追い立てて殲滅する!

では、出立っ!」

「「「「「応っ!」」」」」

俺たちは一気に森から駆け出し、所定の作戦行動に入った。

これこそが団長たちが考えた各個撃破戦術の第二弾、第三弾だ。

●第一弾

団長率いる弓騎兵二千騎が西に向かう一千騎の聖教騎士団を襲い、手加減しながら攻撃し王都方面から敵軍の増援を誘引。

然る後に誘引が完了すれば、弓箭兵によるアウトレンジ戦法で殲滅戦に移行。

●第二弾

俺が率いる本隊のうち六千騎が王都から誘引された敵軍の後方を襲う。

まず二千の部隊が先行して王都への退路を防ぎ、支えている間に反転した部隊が左右より包囲陣を敷く。

合計で六千となった本隊は、エストールボウによる一斉射を加えたのち、数を減らした敵軍を追い立ててつつ包囲殲滅戦に移行。

●第三弾

当初から東に追い立てていた弓騎兵部隊が追い立てられた敵軍を待ち受けて殲滅。

一方で守備兵が誘引されガラ空きになった王都に二千の歩兵部隊が突入する。

王都の構造をよく知るカイン王国出身の一千名が先行し、ヴィレ王国歩兵と協力して王都を奪還する。

この間に王都外周に展開した一千騎は包囲網を敷き、報告や逃亡のため王都を出た敵兵を叩く。

第一弾から第三弾まで、全てが連動した戦術だったが、実のところこれらも全て前座に過ぎない。

もちろん欠くことのできない前座ではあるけれど。

聖教騎士団を半包囲し、手加減をしながら徐々に東へと追い詰めていったヴァイスは、王都方面から立ち上る土煙と、先行して駆けて来た敵騎兵たちの姿を瞳に捉えた。

「来たな、勝機っ! グレン隊長に戦術『長槍』にて攻撃開始を告げる旗を揚げよ!

陣形を変更、これより全力で敵軍を殲滅する!」

この指示により、ヴァイス率いるロングボウ騎兵は斜線陣から片側を前進させて鶴翼陣となった。

そして……、その中心部分から魔法士と最精鋭のロングボウ兵からなる二部隊が、長槍攻撃を始めた。

突き出された二本の長槍は、優に五百メルはあろうかと思われる距離を射抜き、射線上の人馬を薙ぎ払った。

更に通常のロングボウ兵たちも、馬上から間断なく苛烈な矢を放ち始めた。

これまでの『緩い』攻撃になんとか耐え忍んできた聖教騎士団も、ここで一気に崩れ始めた。

「奴らは重装騎兵、矢に対する備えはあっても馬は別だ! 距離がある敵は乗馬から削り取れ!」

この攻撃に聖教騎士団は慌てふためいていた。

乗馬を失い落馬して負傷するか、味方に踏み潰されていった。

運が良く無事だった者も、重い鎧が災いしてろくに動くこともできず、ただの的になった。

遠距離の攻撃では彼らを守った鎧も、至近距離となると致命傷を負い始め、これまで頑なに守っていた荷駄すら捨てて一機に潰走を始めた。

この時点で聖教騎士団は八割近くを失い、残りは完全に戦意を失い恐慌状態となっていた。

そんな彼らが後ろに向かって潰走を始めたころ、援軍として前に進んで来た騎兵部隊が正面から交錯し、混乱に拍車を掛ける事態となった。

「畳みかけろ! 長槍は前進しつつ密集した地点を集中的に狙え! それ以外は完全に包囲して圧迫を続けろ!」

味方同士が正面からぶつかって密集し、混乱する中を容赦なく長槍が薙ぎ払い、王都から援軍として出てきた騎兵部隊も殲滅されつつあった。

俺たちが反転したのち左右に展開し、中央から敵軍を追い立てていたマルスらの両翼に着いたとき、正統教国軍は混乱していた。

既に騎兵部隊は先行して団長たちの軍と交戦しているようだが、歩兵たちは突如として現れた俺たちに退路を塞がれ浮き足だっていた。

「よし、鐘を鳴らせ! 全軍で制圧射撃、然る後に圧迫して奴らを死地(ロングボウ兵の前)に押し出す!」

鐘の音に応じ左翼と右翼はエストールボウを構え、制圧射撃の準備に入ると、中央を指揮していたマルスもまた敵軍と距離を取り始めた。

「三打始め! 用意……、撃てっ!」

俺の言葉と共に増幅された三打目の鐘の音が戦場に響き渡った。

同時に……、六千本の矢が敵軍を襲った。

「クロスボウに換装後に前進、距離を詰めてもう一斉射! 然る後に突撃してして奴らを押し込め!」

矢継ぎ早に距離を詰めての二斉射目で、敵軍は都合一万二千本もの矢を受けて大きく乱れ、崩れたところに突撃を始めると完全に戦意を喪失し、背を向けて潰走を始めた。

「よし! このまま団長のところまで追い立てろ!

両翼を伸ばし包囲陣を伸ばせ!」

連続した長槍攻撃により穴が空いたところに、更に後方から血相を変えた歩兵たちが前へと走り出てきていた。

もちろんこれはタクヒールの采配によって追い立てられた者たちだ。

ヴァイスはそれを見て不敵に笑った。

「ふふふ、タクヒールさまも上手く我らの前に追い立ててくださる。

よいかっ! 公王陛下御自ら勢子の役目を引き受けてくださったのだ。各自、射ち漏らすなよ!」

このヴァイスの叱咤のち、再び戦いは一方的なものとなった。

タクヒールの広げた両翼と、ヴァイスの広げた両翼の先端がそれぞれ結合し、完全な包囲殲滅戦が展開される中で、政教騎士団一千騎と王都から出た四千の増援部隊は壊滅した。

一方、カイン王国の王都内でも一方的な戦いが繰り広げられていた。

何故なら、先行して王都内に突入した一千のカイン王国兵が解放軍の到着とこれまでの勝利を領民たちに触れ回り、これまで暴虐な侵略者たちに忍従せざるを得なかった王都の領民たちも一斉に蜂起したからだ。

ある意味では、最後まで王都に残っていた五百名余りの兵たちが最も悲惨な最期を迎えたかもしれない。

彼らは逃げようにも復讐の怒りに燃えた領民たちによって捕縛され、各所で袋叩きにされていったのだから……。

他にも僅かに王都を脱出した者たちもまた、ハーヴェン及びアイヤール率いる部隊によって捕捉されると数に勝る彼らによって次々と討たれていった。

この戦いでは、圧倒的に数で勝ったタクヒールらの軍は完勝し、アウトレンジでの戦いに徹していたこともあり無視できるほどの損害しかなかった。

そして……、入城を果たした彼らは、カイン王国の民たちによる歓呼に迎えられた。

聖教騎士団の殲滅から始まった戦いで、イストリア正統教国軍は一万一千を超える兵力を失ったが、それでもなお一万三千超の兵力が残っており、彼らは一路ヴィレ王国の王都を目指していた。

タクヒールが自ら指摘した通り、戦いはまだ前座に過ぎない。

長年彼を苦しめ続けてきた闇の使徒、リュグナーとの戦いは目前に迫っていた。

◇イストリア正統教国軍損害

聖教騎士団(本隊)▼6,000名(うち捕虜500名)

聖教騎士団(後続)▼1,000名(うち捕虜200名)

カイン王都守備隊 ▼4,500名(うち捕虜1,200名)

◇同 残存戦力   13,500名

ロングボウ兵    2,000

騎兵        2,000

歩兵        8,000

増援部隊       0

転向部隊      1,500

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。

次回は10/21『幕間喜劇』を投稿予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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