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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 79

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サザンゲートの地に陽が昇った。その日の血戦を暗示するように、朝日は大地を赤く染めた。

それはクリストフとクレアがテイグーンで見た朝日と同じものだった。

「敵軍が砦を出て、こちらに向かって進軍、砦を背に陣を敷いております。その数約15,000!」

物見から敵軍動く、との報告が入る。

「奴ら、援軍が合流し、我らの兵力分散を嗅ぎ付け、とうとう穴倉から死にに出てきおったわ」

普通であれば、物見の報告に対し、第一皇子グロリアスの分析は正しいといえた。

援軍が来たといっても所詮烏合の衆、彼の親衛軍の様な、統率された軍団ではない。

彼の率いる鉄騎兵3,000騎は、近隣諸国で最強とも言われ、これに加え2,000騎の騎馬隊は、敵兵を蹂躙するにあまりある戦力だ。

「ほう、奴ら騎馬隊を揃えてきたか、無駄なことを」

第一皇子は失笑しながら、敵の陣形に合わせ兵を配置した。

正面戦力に、鉄騎兵3,000騎、遊撃を兼ねた後備えに騎馬隊2,000騎と本陣を配置した。

本陣の左右には、盾歩兵と弓箭兵を2分し、それぞれ3,500名を配置。

右翼に2名の伯爵軍4,000名(1,500騎)、左翼にゴート辺境伯率いる4,000名(1,500騎)を配置した。

単体での攻撃力、兵数、集団としての戦力、どれも負けるはずのない陣容だった。

<グリフォニア帝国 陣営>

伯伯伯伯伯 弓弓弓弓弓騎 騎弓弓弓弓弓 ゴゴゴゴゴ

伯伯伯伯伯 歩歩歩歩 騎騎騎 歩歩歩歩 ゴゴゴゴゴ

鉄鉄 鉄鉄

鉄鉄 鉄鉄

<右翼>              <左翼>

<中央>

<左翼>              <右翼>

騎騎騎騎騎騎騎騎

④④④①①①① ===防壁=== ②②②②③③③

④④ ①① =弓弓弓弓弓弓弓弓= ②② ③③

<カイル王国 陣営>

「急げ、敵の騎馬隊が来る前に防御陣地を構築するんだっ! 我らの作る防壁がこの戦の勝敗を分ける、力の出し惜しみはするなっ」

コーネル男爵の指揮のもと彼の配下の地魔法士達によって、弓箭兵の眼前、連合騎馬軍との間に、土塁が急ぎ構築されていった。

この土塁、連合騎馬軍の陰になって敵軍からは今は見えていない。

正面こそ人の背丈程度の、騎馬の突進を防ぐ障壁があるが、その内側には大きな段差があり、幅の広い階段状になっていた。

「連合騎馬軍、我に続け! 突撃っ!」

ハストブルグ辺境伯の号令に呼応して、3,200騎の騎兵が土煙と轟音を上げて突進を始めた。

連合騎馬軍の先頭集団では、ヴァイス団長率いる双頭の鷹傭兵団の精鋭30騎が集団を誘導する。

【前回の歴史】では数万の軍勢を指揮した、黒い鷹のヴァイス団長だ。

3,200騎程度を自在に誘導するなど、彼にとっては簡単なことだった。

実はこれも、辺境伯との提案でお願いしていたことのひとつだった。

弓箭兵の射程を熟知しているヴァイス団長なら、戦場で確実に敵の騎兵を射程内に誘導してくれるはず。

「鉄騎兵団っ! 突進してくる騎兵を蹴散らし、後方より包み込んで弓箭兵の餌食にせよっ!」

第一皇子は正面に展開する鉄騎兵団に下命する。

彼はゴート辺境伯が敗れた理由、前回敵軍がとった戦術も正確に分析していた。

騎馬対騎馬なら、そうそう目眩しの光も使えまい。

不用意に敵陣に突入するのではなく、確実に敵の兵力を削り取る、そのことを優先していた。

敵が騎馬なら鉄騎兵で蹴散らし、囲い込んで弓箭兵で殲滅する。

前回ゴート辺境伯が受けた恥辱を、そっくり敵に返すつもりでいた。

第一皇子の鉄騎兵が、向かって来る敵の騎馬隊に向けて突進を始めた。

「敵が動き出したぞっ! 鉄騎兵は突進力は計り知れんが、小回りが利かん。翻弄するぞ!」

ヴァイス団長は先頭に立って全体を誘導する。

そのすぐ後ろには旗を持った騎兵が続き、彼の意思、次にどう動くかを明確に後続に伝えていく。

直進、いや、少し敵右翼方向に向かうと見せかけ、鉄騎兵の馬首がそちらに向いた瞬間!

「今だっ! 敵左翼側に転進っ! すり抜けろっ!」

ヴァイス団長は正面の鉄騎兵集団と接触する直前に、進撃する方向を急転換した。

正面からぶつかり合うことを予期していた、親衛軍鉄騎兵は肩透かしをくらったように、慌てて方向を転換、追いすがった。

が、しかし、重装備の、かつ勢いに乗った鉄騎兵は、俊敏な敵の動きに上手く反応することができない。

第一皇子の命に従い、半包囲を敷くため、大きく左に旋回し、時計の反対周りに迂回しつつ、連合騎馬軍の後を追うこととなった。

連合騎馬軍は速度と小回り、機動性重視の、軽騎兵中心に構成されており、その動きは速い。

「敵の矢を食らうなよ。弓箭兵の射程外を維持っ!」

団長は、再度左に急旋回すると、敵の弓箭兵の射程ギリギリを、敵陣の左翼側から、右翼側へ、敵の目の前を横切る様に疾走する。

そして、最も弱いと思われた、敵右翼に襲い掛かる気配を見せた。

親衛軍鉄騎兵は、それに応じて味方右翼方向へ再度転身する。

それはまるで、それぞれの騎馬隊の集団が、大きな流れとなり渦を巻くような光景だった。

「このまま敵を引きずり込むぞっ!」

頃合いよしと、団長は、更に新たな指示を出し、敵左翼側から大きく弧を描き、自軍の中央部へ向かって転進した。

「ちょこまかと動きおって、これより転進! 敵の進行方向に向かい、最短距離を移動せよっ!」

親衛軍鉄騎兵の指揮官は、敵の後方を追うのをやめ、敵が描く大きな弧の内線を最短距離で移動し、高速で移動する敵騎兵部隊の横腹を衝くつもりで、方向を転じた。

「手前に味方の騎兵がいれば、得意の目眩ましも使えまい、我々は敵の弓箭兵の射程外で敵を踏み潰せばよいだけよ」

敵の指揮官の思惑は正しかった。通常であれば……

「ヴァイス団長の誘導は芸術的ですね」

俺は思わず感嘆の声を漏らした。

「予定通り、風魔法士は全て配置についております」

風魔法士のゲイルが4名を代表して報告してきた。

他の魔法士は全てキリアス子爵軍、ゴーマン子爵軍などの弓箭兵に交じって旗手とともに配置している。

「父上、そろそろかと」

「赤旗と青旗を掲げろっ」

父の号令で、弓箭兵団の各所に赤旗と青旗が掲げられた。

「各自、仰角で射撃準備、合図とともに一斉射撃」

各指揮官は指示された通り、迎撃の体制をとる。

「こんな距離、矢は届きっこないだろうが……」

「俺は味方を撃つのはごめんだぜ」

ソリス男爵軍以外の、他の貴族に所属する弓箭兵たちは、口々に不安の声を漏らす。

しかし、彼らの指揮官たる子爵や男爵たちは、不安な様子もなく悠然と構え、指示に従っている。

そう、彼らは内々に伝えられていた。

風魔法士により射程や、矢の威力がとんでもなく伸びることを。そして、事前の試射でそれを検分し、確信を持っていた。

「味方陣地に赤旗が振られていますっ」

戦場に響く轟音で、声は聞きとれないが、並走するものが、自陣方向を指差す。

「よい間合いだ。各自方向転換準備っ!

合図とともに一斉転換!

味方の陣地に全力で駆け込めっ!

愚図愚図すると味方の矢に射られるぞっ!」

団長からは、矢継ぎ早に指示が飛び、旗手はそれを受け後ろに続く味方に旗を指し示す。

「ダレクさま、全軍が陣地方向に方向転換し、背を向けた瞬間に敵の足止めをお願いします」

「承知っ!」

そう、兄のダレクはクランと共に、ヴァイス団長のすぐ後方を、連合騎馬軍に交じって疾走していた。

「敵がまた方向を変えました。一斉に自陣に向かって疾走しておりますっ」

報告の声は聞こえずとも、誰もがそれが理解できる。

「訝しいぞ、各騎留意せよ。速度を落とせっ」

親衛軍鉄騎兵の司令官は、大きな動作で指示を行う。

そして、彼の予想は的中した。

敵に追いすがり、あと少しで、槍先が届くところだった彼らの眼前に、眩しい光の帯が出現した。

「慌てるな、馬を落ち着かせろっ! ここには障害物はない」

予め予期していたことであった。

過去の戦訓も学んでいた。

そのため親衛軍鉄騎兵たちは落ち着いて対応した。

視界が戻った時には、落馬するもの、転倒した馬に巻き込まれる者は少数で、被害は100騎にも達していない。

「同じ手を何度もくらうと思ったか! このまま進軍! 平行追撃に持ち込み、矢を射る隙を与えるなっ!」

まだ弓の射程からは十分に離れている。敵の最後尾はまだ眼前にある。

追い縋る事ができれば、敵は矢を打てないはず。

親衛軍鉄騎兵の指揮官にはそんな思惑もあった。

だがこの時、連合騎兵軍と鉄騎兵団の間には僅かな距離が生じていた。

それでも、双方が矢の射程外であり、本来なら無視できる程度の距離だが。

「今だっ! 第一射撃てっ! 続けて第二射準備」

眼前で光の帯が展開され、鉄騎兵団と味方の距離が生じたことを確認した父の号令が飛んだ。

3,000本の矢が、仰角で発射された。

本来は届くはずもない距離で。

「奴ら、この距離で矢を射るだと? 気でも触れたか? 同士討ちではないか」

馬上で悠然と敵を罵った兵士の頭上には、予想もしなかった鉄の雨が降り注ぐ。

彼だけではない、鉄騎兵団の中列や後列にいた者にまで、区別なく矢の嵐が襲った。

そもそも最大射程で射られた矢は、飛翔する間にその威力を失い、例え届いても彼らの鎧を貫けない。

そして、彼らがいる位置は、どう見ても最大射程より遥かに後方だ。

にも拘わらず、降り注ぐ矢の威力はまるで有効射程内に身を晒しているかのごとく激しかった。

なんとか鎧で矢をはじき返した者も、騎馬が矢を受け、暴れたため振り落とされる者や、運悪く鎧を貫かれ絶命する者など、鉄騎兵団は大混乱となった。

そして第二射、矢は正確に彼らを狙って飛翔する。

あり得ない距離を飛んで……

「全軍左右に展開、弧を描きつつ敵の後背を襲う!

ダレクさま、左翼をお願いします。クランはこのまま右翼を!」

ヴァイス団長の指示で、左右に分かれた連合騎馬軍は、それぞれ左翼部隊は、正面に自陣を見据え反時計回りに、右翼部隊は時計回りに疾走、親衛軍鉄騎兵を左右から包み込むように動き出した。

そして、彼らの後方から、今も次々と矢を放つ弓箭兵の正面に押し込んでいく。

親衛軍鉄騎兵は、当初の目論見とは逆に、自身が半包囲され、敵弓箭兵の餌食になってしまった。

今も、二手に分かれた敵騎馬隊に後方を圧迫され、敵正面方向に押し出される。

そうすると、ますます弓箭兵の餌食となる事態になり、彼らは戦力を削られ、窮地に陥った。

ご覧いただきありがとうございます。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。毎回励みになります。

また誤字のご指摘もありがとうございます。

こちらでの御礼で失礼いたします。

これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

<追記>

七十話~まで毎日投稿が継続できました。

このまま年内は継続投稿を目指して頑張りたいと思います。

日頃の応援や評価いただいたお陰と感謝しています。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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