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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 93

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「タクヒールさま、今日はどういったご用件ですかな?」

俺は、テイグーンの町の教会に来ていた。

俺たちが訪問すると、さっそく神父が外まで迎えに来た。

「今回の戦役で、神のご加護を以って無事帰還し、私も戦功の褒賞を賜る結果となりました。

またテイグーンの町が、敵の侵攻を無事はねのけられたことも、神のご加護と感謝しております」

俺の訪問を受け、挨拶に出てきた教会の代表、グレース神父の顔は期待に満ちている。

「加えて、いつも魔法適性の確認でご協力いただいている御礼に、心ばかりの喜捨を持参しました」

「これはこれは、ご両親を始めソリス子爵家の皆さまの信仰の深さ、これも神の思し召しでしょう。

さぁどうぞ、奥のお部屋を用意してございます」

部屋に入ってから、予想通りの展開に、グレース神父は満面の笑みをこぼした。

彼の目の前に、金貨が100枚ほど詰まった、大きな袋が差し出されたからだ。

彼は元々、エストの街の代表神父であった。

しかし、テイグーンの開発が始まると、その地位をあっさりと後進に譲り、テイグーン町に来た。

俺がもたらす魔法士関連の利権、そしてテイグーンの未来を予期した、先見の明がある商売人だ。

テイグーンの町の教会は、まだ増築中で発展途上ではあるものの、将来的には、エストの街にある教会を凌ぐ規模になることが予想されている。

「ちなみに今度はいつ頃、魔法士の適性確認をご予定されておりますかな?」

早速商売の探りを入れてきた。

確か、前回は妹含め13人分だっけ……、大盤振る舞いしたもんなぁ。

「その件ですが、今後の適性確認は見送ろうと考えています」

グレース神父の顔色が変わった。

「今回の戦役で、我が兄が、不本意ながら第二子弟騎士団を取り纏める役目、引き受けざるを得なかった経緯を、ご存知でしょうか?」

「そ、それとどういった関係が……」

神父の顔が曇っている。

「はい、ソリス子爵家における魔法士に関する情報が、王都の一部の人間には筒抜けのようで、その情報で以って、危険な任務を強要された事実がありまして……」

「そ、それは……、大変由々しき事ですな」

神父は真っ青になって汗をかいている。

うん、焦るよね。

教会という縦組織、神父が情報を売ってなくても、更に上位のものが売ってる。

それは十分考えられることだ。

おそらく、事実はその通りになっているのだろう。

「その為、魔法士の適性確認は一旦取りやめると……」

「まぁ本音を言えば必要に応じて、他領で、同じく適性確認ができる場所での実施も検討中です。

それなら、子爵家の名前を出すこともなく、王都から脅威と思われる事や、無用な誤解を受ける事もないでしょうから」

「いや、そ、それはあまりに……」

そりゃそうだよね。

当てにしていた大きな収入源が、他にもっていかれるんだから。

更に追い込む為に、続きを言いかけた神父を制した。

「グレース神父には大変お世話になっていますし、神父から情報が出たとは考えておりません。

ただ教会の組織上、上位教会への報告は義務付けられていることと思います。

その報告を受けた者がどうするか、この点、我々では対処のしようもありませんので……、非常に残念ですが。

王家を守る為の行動が、中央から脅威の対象とされ、子爵家の行く末を危うくする、これでは本末転倒です。本当に苦渋の決断でした」

とどめを刺した一言で神父は沈黙した。

暫くして、意を決したように口を開いた。

「私共は、儀式に関わる喜捨の半分を、上位の教会に納めております。

報告に必要なのは儀式の実施数、成功でも不成功でも教会は預かり知らぬ事、あくまでも副次的な事として報告は義務付けられておりません」

そう言って神父は意を決して言葉を続ける。

「日頃より信仰心が厚く、多くの喜捨を頂いている、ソリス子爵家の皆さまを危険に晒す、私共としても望むことではございません。仰るとおり、本末転倒と考えます。

今後は可能な限り……、儀式は不成功、もちろんこれまでの実績があるので、全てという訳にはいきませんが。私共でそう報告を上げるのはいかがでしょうか?」

俺は暫く悩む様子を見せた。

そしてこっそり神父の表情の変化を探っている。

「ご迷惑をお掛けする事になりませんか?」

「私も子爵家に関わる者として、子爵家を守ることに協力すること、やぶさかではありません」

「……」

俺は腹芸があまり好きではない、だが、しかし、こういう時は強いカードを持っている方が、勿体振り、相手を焦らすことも必要だ。

「グレース神父のお気遣いとご英断に感謝いたします。

今後、もし儀式は不成功、そう報告をお願いしたい場合は、その数だけ、私共からの喜捨を倍にしようかと思います。

神への感謝を込めて」

「勿論ですともっ!

王家に忠誠を尽くす子爵家を、邪まな目で見るような者は、警戒せねばなりませんからね」

神父との話し合いが上手く折り合いが付きそうだったので、更にダメ押しを行う事にした。

「アン、悪いが追加の物、持ってきてくれないか?」

俺は予め用意していたものを、敢えてアンに取りに行ってもらった。

しばらくして、アンが戻ってきた。

先ほどの金貨が入った袋、それと同じものを更に2つ神父の前に並べた。

「こちらはグレース神父個人に対し、日頃の感謝を込めて、私共からの喜捨です。

どうぞお収めください」

「なんと! これは、これは……、このように……」

いやいや、一瞬浮かべた満面の笑み、もう取り繕っても遅いよ。

これで当面の間、情報流出は誤魔化せるんじゃないかな? まぁ完璧には無理だと思うけど。

今、一番気にしているのは、重力魔法士の適性を持つ、ヨルティアのことだ。

恐らく王国内でも数少ない、もしかしたら今の時代は唯一、その可能性もある希少な魔法士スキルだ。

これが中央に露見すれば、きっと難癖を付けられる。

下手をすれば何だかんだ理由をつけ、彼女を取り上げられる可能性もある。

これだけは絶対に阻止しておきたかった。

それを含めて、金貨300枚で今後の安全が買えるなら、全く惜しくない。

これで当分テイグーンの教会はこちらの味方になる。

「グレース神父、早速ではありますが、7名分の魔法適性の確認儀式をご準備願えますか?」

「承知いたしました」

「確認する魔法の属性など、詳細はこちらに記しております。

触媒については当方で用意がございますので、いつも通り教会の仕入れ値でお譲りいたします」

「……も、勿論でございます。準備もありますゆえ、一週間後でいかがでしょうか?」

きっとこの間は、グレース神父が7人分の秘匿料について、計算を巡らしていたに違いない。

まぁ今回は6人分を秘匿してもらうことになるだろう。

『確認できたのは、1人だけでした。そろそろソリス子爵家でも、新規発見は打ち止めのようです』

こう報告してもらう事になるのだけれど。

利で動く小物には、利で釣ればよい。

俺はそう考えていた。

「タクヒールさま、あれで良かったのでしょうか?」

教会を出たあとアンが聞いてきた。

「うん、多分だけど、彼はちゃんと計算ができる小物だから、こちらが彼の利益になる間は、役に立ってくれると思うよ」

だが、俺の予測は甘かった。違う意味で……

グレース神父は、利になると思えば、思ったよりも優秀に、精力的に働く男だった。

後日、俺は彼からもたらされる情報に、驚愕することになる。

「王都の手の者より、内密に入手した情報です。

対価の報酬は不要ですので、ご活用くださいませ」

そう言って差し出されたのは、王都に情報が渡ったと思われる人物のリスト、及び、それらの人物の相関図だった。

俺の知らない派閥の構成、それらの関係が記載してあった。

「素晴らしい情報です! ありがとうございます。

神父の子爵家を思うお心、身に沁みました。

今後、我らが無用の誤解を受けないよう、内々に活用させていただきます」

俺は心の中で彼に詫びた。

『小物って言って……、ごめんなさい』

この情報は、今後兄とじっくり協議しよう。

それまでは、秘密を共有できる4人以外は、秘匿することにした。

そして、この情報は予想より早く、日の目を見ることになる。

ご覧いただきありがとうございます。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。毎回励みになります。

また誤字のご指摘もありがとうございます。

こちらでの御礼で失礼いたします。

これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

<追記>

七十話~まで毎日投稿が継続できました。

このまま年内は継続投稿を目指して頑張りたいと思います。

日頃の応援や評価いただいたお陰と感謝しています。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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