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I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~ – Chapter 96

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大会前日の朝、俺は昨日に続き来賓のご案内だ。

朝、迎賓館に迎えに行くと、何故かお土産の法被を纏った、厳しい顔の集団に、思わずドン引きしてしまった。

「いや、なに……、辺境伯が、この法被という羽織物をいたく気に入られてな、今日はこれを着て町を見られると……、なので、当然我らもな……」

ゴーマン子爵、相当恥ずかしいのだろう。

遠い目をして話しているが、顔が赤くなってる。

うん、宮仕えは、世知辛いですね。

もちろん父も、キリアス子爵も、コーネル男爵、騎士団長さえ、同じ法被を着ていた。

「……」

どう見ても怪しさ満点だった。

俺も急遽使いを出し、3着持ってきて貰った法被のひとつを纏った。

サラリーマン時代は、オーナー企業に勤め、こんな『右に倣え』みたいな経験は幾度となくあり、俺は全く躊躇することもなかった。

「ふむ、ここが辺境騎士団支部となる、か」

半ば建設が完了し、一部は滞在できるようになった辺境騎士団支部兵舎と、騎士団駐屯所を眺めて、ハストブルグ辺境伯は思った。

既に用地も確保してあり、十分な広さの駐屯地になるだろう。

「こうなる事も、予め予測していたという事か」

辺境伯は、ひとり呟くと、改めて思った。

あの、まだ13歳の子供が……、改めて考えると、空恐ろしささえ感じる。

昨日見た関門のことといい、今回の戦、そしてその後の展開ですら可能性のひとつとして、予測していた、そういう事だろう。

「お父さま、そんな所より、早く中央広場とやらに行きましょう」

辺境伯は末娘のフローラに手を引かれ先を進む。

そう、今回の彼らの【視察】の目的は2つある。

テイグーンの町並みと防衛力をつぶさに見て、辺境騎士団支部となる場所を確認すること。

そしてもう一つは、政治だ。

子爵家の息子たち、既に男爵の称号を得ている、この2人を取り込むこと、これも目的のひとつだった。

辺境伯はその為に、目に入れても痛くない、溺愛していると言われても否定はしない末娘、フローラをわざわざ今回同行させて来たのだ。

そんな父の目的も知らず、屋敷のある街から、初めて外に出て、旅をする彼女は非常に喜び、かつ楽しんでいる。

昨日は彼女が、テイグーンの商店で購入した品の多さに、辺境伯は思わず目を覆ったぐらいだ。

「お父さま、私も是非、屋台というものを食べてみたく思います」

そしてもうひとり、同じく溺愛する娘を連れてきた者がいる。それもなんと、ゴーマン子爵だ。

子爵は、屋台は食べる物ではない。

そう思ったが、心から楽しそうにしている娘を見て、彼女の気分に水をさすのを止めた。

若干の年齢差はあるが、近しい年齢の2人と、更に彼女達より歳下ではあるが、物怖じしない性格の妹はすぐに仲良くなった。

昨日の【お茶会】で妹から聞いた、中央広場にある屋台で売っている食べ物、2人はこれを楽しみにしている。

もちろん俺は、こっそり人を屋台に先行させ、問題がないか、また問題が起こらないように、細かい確認を行っている。

「ダレク卿、タクヒール卿、我らの案内は最早不要だ。

どうか、先を行く娘たちの面倒を、頼む」

辺境伯からそう言われて、兄と俺は先行する3人の後を追った。

「こうして見ると、我らが陣営の未来も、頼もしくもありますな」

「全く、その通りだな」

コーネル男爵の言葉にキリアス子爵が続く。

なんか、気のせいかフラグ立てられてる気が……

「さて、我らは道すがら、辺境騎士団の話でもいたすとするか。幸いにも、ここには主要な者が全て揃い、王都騎士団団長までおる。こんな機会は滅多になかろうて」

端から見れば、のんびり散歩を楽しむ異様な(法被の)集団。だが、そののんびりとした様子からはかけ離れた、物騒な話が始まった。

「さて、此方では供出してもらった兵を合わせ、2,000騎の目処は既に立っておるが、残りをどうするか、ゴウラス殿、卿の存念を伺いたい」

「そうですな、王都騎士団から200騎、これは都合がつけれるでしょう。後は、今回参陣した南部の貴族から200騎、なので新規召し抱えは100騎程度でしょう」

「あと500騎足らぬようじゃが?」

「これは、第二子弟騎士団に所属していた者を見込んでおります。ダレク卿に率いられていた者たちです。彼が副団長として立つ軍団で有れば、喜んで馳せ参じるでしょう。

まぁ副団長共々、卒業を待つ事にはなるだろうが」

「元々第二子弟騎士団は、王都騎士団への入団を目指す者が大半でしたしね」

先の戦役では、騎士団長に第二子弟騎士団の面倒を見てくれ、そう頼まれていたキリアス子爵が追随する。

「左様、それに、王都でのダレク卿の評判は、此方では想像もつかないほど高い。

既に目ざとい貴族共は、娘を彼に近づけようと色々画策しておるぐらいだ」

「ほう? では此方も急がねばならんな」

ゴウラス騎士団長の言葉を受け、辺境伯は自身の目論見を更に前に進める決意をした。

「次に、各軍団の指揮官、副団長の件じゃが……、特にキリアス卿、お主は兼任できる余裕はなかろう?」

辺境伯はキリアス子爵が自軍と辺境騎士団500騎、その両方の統率を兼任する事に、危うさを感じていた。

「はい、辺境騎士団の方は、運用自体は配下の優秀な者に任せる予定です。

そのため問題ありません」

「王都騎士団からは、指揮官として申し分のない、優秀な者を送るよう考えている。

その部隊の指揮は、それで事足りよう」

ゴウラス騎士団長も指揮官について、自身の思惑を披露した。

これで、王都騎士団が出向してくる部隊は、騎士団長の推薦した指揮官に任せることができる。

「それはありがたいですな。ですが、まだ2人足りませんが……」

キリアス子爵の疑問にゴウラス騎士団長は首を振った。

「辺境に人がいない訳でもあるまい。必要があれば育てれば良いことよ」

「そうですな、候補者のひとりも、あと3年もすれば問題なく成長することでしょう。それまでは辺境伯が直々に面倒を見る、それでも良いかもしれませんね」

兄と俺は、そんな密談が歩きながら、呑気にされているとは思いもよらなかった。

「んんまぁっ! これおいしいですっ!」

「本当ですっ、皆さまはいつも食べれてずるいです」

2人のお嬢様は、屋台で販売されているスイーツに、感嘆の声を上げた。

「フローラお姉さま、ユーカお姉さま、ずっとテイグーンにいらしたら良いじゃないですか、お二人共、本当のお姉さまになってくれると良いのに……」

「まぁっ!」

「ふふふっ」

えっと……、妹よ。天然キャラは知っている。

でも、特大フラグ立てるのは、止めて欲しい。

兄と俺は……、聞こえない振りだ。

そりゃ、とびっきりの美少女が2人、妹含めて3人か、こんな絵面見たら、心は揺れるよね。

「兄さん、俺たち、色んな所から外堀埋められてないですか?」

「タクヒール、お前もそう思うか?」

俺たちは小声で囁きあった。

「ところでお姉さま方は、勝者投票、どの組にされるのですか?」

「そうですねぇ、私、よくわからなくって」

「私もです。父から金貨はもらったのですが……」

3人プラス兄がじっと此方を見てる。

ですよねぇ、はい、ご説明させていただきます。

「先ず第一に、今回の競技会は個人戦の第一部と、団体戦(領地対抗戦)の第二部で実施されます。

ポイントは第一部と第二部、参加者は重複参加ができません。

そのため、ソリス子爵家の参加者に限り、もう一つルールがあります」

第一部(変更なし)

過去一年の定期大会で3位以内入賞者のみ参加可能。

第二部(特例ルール)

過去全ての定期大会で上位3位以内入賞者より選抜。

「あと、競技において全ての魔法は使用禁止です」

◯第一部 個人戦 <順位組投票>

個人成績が1位の組と2位の組の組み合わせを当てる投票となる。

仮に赤に所属したものが一位だった場合

赤-赤(赤組が1位と2位を独占した場合)

赤-青

赤-黄

赤-緑

赤-白

赤ー茶

「以上の様な組み合わせとなり、都合36通りの中から予想し、的中確率は三十六分の一です」

今回、組の振り分けはエストール領以外の参加者は全て(各領地それぞれ3名)茶組に振り分けた。

他の組は各組6名なので、茶組が有利か、それともこれまでの経験でエストール領出身者が有利になるか、そこの判断もポイントのひとつだ。

そして、過去の最上位大会上位の、カーリーン、クリストフ、ゲイル、ゴルドは個人戦には出ていない。そこも大きなポイントとなる。

◯第二部 領地対抗戦 <上位二組投票>

各領地から5名の代表が出て、自領の一位を目指す団体戦だ。

優勝と準優勝の組み合わせを当てる投票となり、一位と二位の順番はどちらでも構わない。

組み合わせは以下の通り。

①ソリス & ハストブルグ

②ソリス & キリアス

③ソリス & ゴーマン

④ソリス & コーネル

⑤ハストブルグ & キリアス

⑥ハストブルグ & ゴーマン

⑦ハストブルグ & コーネル

⑧キリアス & ゴーマン

⑨キリアス & コーネル

⑩ゴーマン & コーネル

優勝した領地と準優勝した領地の組み合わせを当てれば良いので、確率は十分の一。

おそらく、過去の実績からソリス子爵家が一番有利なので、有力な筋を選べば確率は四分の一。

特にウチからはカーリーン、クリストフ、ゲイル、ゴルドが此方に出ている。

大穴狙いなら順位組投票、堅実に行くなら上位二組投票だろう。

「領地対抗戦に出る、ウチの出場者は凄く強いです。

なので、ソリス子爵家を絡めた投票がお勧めです」

勝者投票権を買う受付前で、3人が集まりヒソヒソと何かを話している。

「これだけあると、悩みますね。

それぞれの自領を応援するのは当然として、それだけでは面白くありませんね」

「そうですわね。せっかくですもの、的中させてお父さまを驚かせてみたいですわ」

フローラの悩みにユーカも答える。

「フローラお姉さま、ユーカお姉さま、良いことを思いつきました。

私たちの中で、お互いの情報を交換してみるのはどうでしょう?」

「!」

「良いですわね! そうしましょう」

「はい、私もフローラさまと同じく賛成です」

3人は何かを企む、そんな顔になり、お互いに見つめ合って笑った。

「先ずわたくしから、ハストブルグ家では、特に秀でた者がひとりいます。お父さま曰く、『過去にソリス領で見た大会でも優勝できる』、そう仰ってました。

キリアスさま配下の方たちとの勝負でも、圧倒的に勝利して、直々に特製のクロスボウを授けられていました。

彼以外は、特に秀でた者がいないため、『個人戦での優勝を狙う』、お父さまはそう仰ってました。

あと、共によく訓練を行うキリアスさまの兵については、『全体的に技量は高いが、突出した者は居ない』、そう評価されておりました」

「私からも。ゴーマン家は、ここ2年クロスボウ大会を行い、特に力を入れてきました。

今回お父さまは『優秀な射手はソリス家を超えた』、そう息巻いております。

そのため、最も優れた者は全て、団体戦に投入して『団体戦で勝ちを取りに行く』と、密かに画策しております。

因みに、私も聞いた話ですが、戦場で共に戦ったコーネルさまの弓箭兵を、『全体的に信頼はできるが、圧倒的な上位者がおらん』、そう仰っておりました」

「……」

『おいおい、お父さま方、幾ら娘に甘いと言っても、機密がだだ漏れじゃないですか?』

俺はこっそり聞き耳を立てて、兄と笑っていた。

「今度は私からお姉さま方にお伝えします。

まず兄は団体戦を確実に取りにいってると思います。

過去2回の優勝者、準優勝者と最強の方達を団体戦に配しています。

おそらく兄のあの自信。優勝、または準優勝は確実と思います」

妹は言葉を続ける。

「でも、兄は個人戦にも手は抜いてないと思います。

過去の大会でも優勝しているのは、全て兄の配下、直属の方々ばかりです。

そこは押さえておく情報だと思います。

そして今回、私も知っている、兄直属の方がお2人参加しています。

特にこの方、リリアさんは怪しいと考えています。

兄の配下の方で女性ながらに参加されている事、そして、先の戦でも兄と共に戦場に行っています。

兄に直属で仕えている女性は特に凄い方ばかりです。

おそらく兄は、過去の優勝者を団体戦に回しても、勝てると判断しているのでしょう。

そして、個人戦にこれまでの優勝者が出ると、人気が集中してしまいます。

それを回避しながら、勝てる算段をしている。そう考えているように思えます。

兄は、賢いようで意外とわかりやすい人ですから」

「……」

横で声を押し殺し、もう一人の兄は腹を抱えて笑っている。

俺は、娘を溺愛する父親たちを笑えなくなっていた。

妹には何も話していないのに、一番分析されている俺の立場は、どうなるのだろう。

「決まりましたねっ!」

3人は笑顔で受付所へ走って行った。

そして、それぞれ、個人戦では金貨1枚の投票券を3種類複数口、団体戦では、それぞれが金貨10枚の投票券を複数口購入していた。

兄はぼそっと呟いた。

「女って……、怖えーよ、母上だけじゃないんだな。

迂闊に話したこと、全部押さえてるし、あの賭け方、勝てると思った時の追い込み方が、半端ねぇ」

「同感です、っていうか……

オレッテ、ソンナニ、ワカリヤスイデスカ?」

ご覧いただきありがとうございます。

ブックマークやいいね、評価をいただいた皆さま、本当にありがとうございます。

凄く嬉しいです。毎回励みになります。

また誤字のご指摘もありがとうございます。

こちらでの御礼で失礼いたします。

これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

<追記>

九十話〜まで毎日投稿が継続できました。

このまま年内は継続投稿を目指して頑張りたいと思います。

また感想やご指摘もありがとうございます。

お返事やお礼が追いついていませんが、全て目を通し、改善点など参考にさせていただいております。

日頃の応援や評価いただいたお陰と感謝しています。

今後も感謝の気持ちを忘れずに、投稿頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

I Thought It Was My Second Life, But It Was Actually My Third!~I Will Challenge Unhappy History with Historical Knowledge and Domestic Efforts~

2-Dome no jinsei, to omottara, jitsuwa 3-domedatta.~ Rekishi chishiki to naisei doryoku de fukōna rekishi no kaihen ni idomimasu ~, My Second Life... or So I Thought, but It's Actually My Third Life: Using My Knowledge of History and Domestic Policies to Change the Unfortunate History, 2度目の人生、と思ったら、実は3度目だった。~歴史知識と内政努力で不幸な歴史の改変に挑みます~
Score 7.4
Status: Ongoing Type: Author: Released: 2022 Native Language: Japanese
Born the second son of a baronial family plagued by misfortune, Takuhir became the head of the household at the age of 16 after successively losing his family to calamities. Desperately working on domestic affairs, but being an ordinary man, he was unable to prevent the continuing disasters or restore his domain. He was called incompetent and defeated by a neighboring country’s invasion at the age of 20. Pleading for the protection of his people in exchange for his own life, he awakened to magical skills at the moment of his execution and transferred himself to the past to redo everything. Returning to the time of his birth as the second son of the baronial family, he also regained the sad memories of his first life, living and dying as a Japanese person. Utilizing the historical knowledge gained in his second life in another world and the knowledge of modern Japan from his first life, he resolves to avoid disaster and save his family and companions in his third life. However, being still a child, he cannot achieve overwhelming power or sudden reversals. He starts with steady proposals for domestic reform, earns funds, increases his allies, develops the town, and gradually accumulates power. Can he change history and save his family? Is there a bright future in this world of redoing? The grand rebellion of an ordinary man, who has resolved to fight against a history that brings one disaster after another, now begins.

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