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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~ – Chapter 166

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転送で『フォルトゥナ』に戻ると、俺は『ウロボロス』を『空間魔法』にしまった。

全長600メートルの巨大戦艦がまるまる黒い穴に飲み込まれていく様子はなかなかに非現実的で、俺の魔法に慣れている青奥寺たちもさすがに目を丸くしていた。

客室に戻って今後の予定を話し合うことにするが、まずはフィーマクード対エルクルドの戦況の確認が先である。

「どうやら先ほどの先生の攻撃でエルクルド側優勢に一気に傾いたようですね」

客室の端末モニターを見ながら新良が言う。表示されている情報によると、エルクルド側の残存艦艇24に対してフィーマクード側は14だ。フィーマクード側は半数以上を失ったことになる。すでに艦隊としての継戦能力はないはずだ。

「あっ、フィーマクードが撤退してるみたいです」

双党がいうように、モニター上のフィーマクード艦が一斉に後退をはじめ、ある程度距離を取ったところで消失していった。『ラムダジャンプ』をしたのだろう。これで防衛戦は終了だ。

「よかったな新良」

「ありがとうございます。先生のおかげです」

新良がほっとした表情で俺に頭を下げた。

その隣で双党が物足りなそうな顔をする。

「それじゃこれで今回の作戦は終了なのかな? 惑星エルクルド観光もしたかったけどなぁ」

「観光に来たわけじゃないからな。それに俺たちが星に下りるとなると色々面倒だろ」

「でも先生、『深淵窟』は放っておいていいんですか? もし『特Ⅰ型』が出てくる規模のものだったら大変なことになると思うんですけど」

青奥寺の言葉に新良が頷いた。

「確かにそれは確認しておいた方がいいかもしれない。先生、よろしいですか?」

「ああもちろん。新良の気のすむようにやってくれ」

「分かりました。すぐに移動します」

新良が操縦室に向かい、俺たちは客室で待機となった。

テーブルの上の端末モニターを見ていると惑星エルクルドが次第に近づいてきているのが分かる。30分ほどでモニター一面が惑星表面の青と白になるまでに接近する。

艦内スピーカから新良の声が流れてくる。

『先生、惑星エルクルドのトゥベルク政府から上陸許可が下りました。どうやら『深淵窟』はトゥベルクにあるようで、対応に苦慮しているようです。対策があるなら頼みたいとのことです』

「分かった。新良の国じゃ協力をしよう。ただし急ぎだから面倒な会談とかはなしで、現地直行になるように頼めるか?」

『提案してみます。恐らく向こうもその方がいいはずです』

しばらくして『こちらの申し出が受け入れられました』とのことで、かなりあっさりと惑星エルクルドに上陸することになった。

『フォルトゥナ』内の防疫ルームに入って消毒をした後、俺たち4人は惑星エルクルドの地表に転送された。

転送された先はどうやら大型のテントの中のようだった。周囲には通信機器や銃などが並んでいるほか、ホワイトボードくらいの大きさのモニターなどが設置されている。いかにも前線基地司令部の中、みたいな場所である。

俺たちの目の前には体格のいい軍人っぽい男性が3人並んでいる。全員が地球人とほぼ同じ見た目で、瞳に光がないところが新良と共通である。

3人とももとは厳しい顔をしていたようだが、転送されてきたのが少女3人+1ということで少しだけ驚いたような顔を見せた。

ちなみに俺はいつものカジュアルな格好だが、青奥寺たち3人は独立判事の制服を着ている。その方が面倒がないらしい。

「銀河連邦独立判事リリオネイト・アルマーダ以下、今回の作戦に当たる外惑星人3名です。上陸許可をいただき感謝します」

新良が胸に手をあてて敬礼をすると、中央の男性……階級章が派手なのでこの場のリーダーだろう……が敬礼を返した。

「トゥベルク陸軍、対テロ特務部隊のレーナオン中佐だ。この場での指揮を任されている。よろしくアルマーダ独立判事」

「よろしくお願いします。さっそくですが状況を知りたいのですが」

「うむ。中尉、頼む」

「はっ」

中尉と呼ばれた30前くらいの金髪イケメン軍人がモニターを操作すると、そこには赤茶けた大地を真上から撮影した画像が映し出された。

下の方にテントの屋根がいくつか見え、そこが今俺たちがいる場所らしい。そこから上の方を見ていくと、赤いマーカーが点灯している場所がある。マーカー周辺の空間が微妙に歪んでいるように見えるので、それが『深淵窟』なのは間違いなさそうだ。

俺たちがモニターに注目すると、中尉は説明を始めた。

「ご覧の通り、現在正体不明の力場が地表に出現しています。存在が確認されてから12日が経過していますが、この力場から正体不明の生物が計30体以上出現しています。現在は周辺一帯を封鎖し、生物出現と同時に撃退する体制を取っているところです。ただし生物は非常に耐久力が高く、一体を倒すのにも相当な攻撃が必要です。ですので、今のところ事態を解決する有効な手段が取れずにいます」

「出現する生物の形状は分かりますか?」

新良の質問に、中尉は画像を切り替えた。『深淵獣』を銃撃で倒すシーンが映し出されるが、確認できたのは丁型ローパーと丙型6本足トラ、そして乙型カマキリだ。兵士たちが使う武器はかなり強力そうだが、一体を倒すのにもかなりの銃撃を撃ち込んでいる。特に乙型にはかなり苦戦をしていて、装甲車が攻撃を受けたりしているシーンも映し出されている。

「先生、問題なさそうですか?」

新良が俺を振り返る。

「そうだな。地球にあるのと同じ気がする。青奥寺はどうだ?」

「そうですね、私も同じだと思います」

ちなみに青奥寺と双党は今小さなヘッドセットのようなものを身につけている。全銀河連邦加盟惑星対応の自動翻訳装置らしい。もちろん日本語データはAIが学習済みだそうだ。

さて、これくらいなら俺たちだけでサクッと終わるところだが、さすがにそれではマズいだろう。俺はレーナオン中佐に提案をすることにした。

「この規模であれば我々が突入すれば1時間ほどで解決できます。しかしそれでは今後同様の事態が起きた時に困るでしょう。可能ならば数名の方に我々の後についてきてもらって、あの力場の中の様子などを見てもらったほうがいいと思います」

「む、そうさせてもらえるとこちらもありがたい。しかし君たちにその余裕があるのか?」

「問題ありません」

「ならばすぐに用意させよう。中尉、観測班をすぐに編成してくれ。人数は3名、君が班長だ」

「はっ、直ちに準備します」

敬礼をして中尉がテントを出ていくと、レーナオン中佐はまた光のない目を俺に向けた。

「ところで君たちの出自などを伺ってもよろしいか? アルマーダ独立判事の関係者なら問題はないと思うのだが、これも職務でね」

「中佐、それについては独立判事の秘匿特例を行使します」

新良が代わりに答えると、中佐はちょっとだけ渋い顔をした。

「それなら仕方がないが……さすがに私の娘と同じくらいの少女をあの化物と戦わせるのは気が引ける。本当に大丈夫なんだろうね」

「問題ありません。彼女らはあの化物対策のスペシャリストです」

「分かった、もう言うまい」

中佐が諦めたところで、先ほど出て行った中尉が2人の兵士を連れて戻ってきた。それぞれが背中に通信機のような機器を背負っているが、調査するための機械だろう。

「こちらは準備が整ったようだ。いつでも始めてもらって構わない。ただそろそろ化物が出現するタイミングのはずだ。注意してくれ」

「分かりました」

中佐に答えて、俺たち4人はテントを出た。中佐たちも後からついてくる。

外はさきほどモニターで見た赤茶けた土が露出する平地で、300メートルほど向こうに蜃気楼のような円形の空間の歪み……『深淵窟』が見える。

その周囲は地面がえぐれたりもしているのだが、恐らく銃撃や砲撃の跡だろう。いくつか『深淵の雫』が散らばっているのも見える。

周囲を見回すと車上に砲塔のついた装甲車が3台停まっていて、その周囲には完全装備の兵士が30人ほど立っていた。全員が黒い簡易パワードスーツのようなものをまとっていて、双党がそれを見て目を輝かせている。

新良が中佐を振り返る。

「中佐、あの球形の物質は有用なもので、フィーマクードもあれを求めてこの星に来たようです。扱いに注意してください」

「いくつかはサンプルとして回収している。今後すべて回収して注意深く扱おう。不安定な物質ではないのだね?」

その質問には新良の目配せを受けて青奥寺が答えた。

「はい。それだけで置いておく分には特に危険なことはありません」

「わかった。しかし未知の生物に未知の物質とはな。なにが起きているのかまったく理解が及ばんな」

そんな話をしていると『深淵窟』に動きがあった。もちろん中から『深淵獣』が飛び出してきたのだ。丙型の6本足トラ8匹、そして乙型のカマキリが2匹、通常兵器で相手をするにはちょっとキツい相手だ。

新良がアームドスーツを装着する。その手にあるのは俺がプレゼントした片手剣の『アロンダイト(俺命名)』だ。

青奥寺は『ムラマサ』を抜き、双党は『ゲイボルグ』を構える。

「中佐、われわれがやりますので手出し無用に願います」

「わかった。総員攻撃するな! 今からスペシャリストが対応する」

中佐が指示を出したのと同時に、俺たちは『深淵窟』の方へと小走りに近づいていった。

『深淵獣』たちが即座に反応してこちらに向かってくる。速いのは6本足トラだが、双党の先制射撃で3体が火だるまになる。

すれ違いざまに青奥寺が2体屠り、新良が1体を真っ二つにする。残り2体は俺のミスリルソードの露となる。

カマキリ1体は青奥寺が危なげなく倒し、もう一体は双党の射撃で怯んだところを新良が一撃で首を落とす。やっぱり強いねこの娘たち。

「あの生物が一瞬で!? しかもほぼ格闘戦で倒すとは……なるほどこれがスペシャリストか」

レーナオン中佐が厳つい顔に驚きを貼り付けて後ろから歩いてくる。中尉たち観測班の3人も同じような表情だ。

「では早速突入をします。中尉殿たちは後について来てください」

「わかりました。中佐、行って参ります」

「うむ。健闘を祈る」

彼らが敬礼を終えるのを待って、俺たちは『深淵窟』へと入っていった。

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

勇者先生 ~教え子が化物や宇宙人や謎の組織と戦っている件~
Score 8.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Aiba Hashiru is a hero who was summoned to another world. After defeating the Demon King, he returned to his original world due to some troubles, and returns to his former life as a new teacher with his abilities as a Hero warrior. However, among his students, there are those who fight against monsters, aliens, and a mysterious criminal organization. This is a story about the life of a former hero, who doesn’t particularly hide or hold back his heroic abilities

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