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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~ – Chapter 232

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明けて日曜日、今日は留学生レアと『話し合い』をする約束をしている。

レアは今のところ俺のことを『ニンジャマスター』だと思い込んでいる。その上で今後俺に『クリムゾントワイライト』討伐の協力依頼をしてくる可能性が高いのだが、俺としては依頼を受けるにはそれなりの『条件』があったりする。

青奥寺や双党たちは付き合いのなかでその『条件』を理解してくれているのだが、会ったばかりのレアにそれを理解しろというのも無理な話だ。

そこで直接話をしてわかってもらおうと思ったわけだが、双党に話したら、

「やっぱり勇者空間に引きずり込むんですねっ!」

と満面の笑顔で言われた。

一方で青奥寺と新良には「やれやれ」みたいな感じで溜息をつかれてしまったので一抹の不安を感じないでもない。なにしろ俺自身は『勇者空間』というのがなんなのかわかっていないのである。

会う場所はレアのアパートとした。要するに家庭訪問というわけで、対外的にも問題はないはずだ。

レアのアパートは5階建ての新しい建物だった。部屋も3LDKと俺が住んでるアパートに比べて格段にいい物件で、『アウトフォックス』は隊員の待遇がよさそうだ。

俺が呼び鈴を押すとシャツにジーパン姿のレアが迎えてくれた。『母親』もいるかと思ったら「今買い物に出かけていまぁす」とのことで、ちょっと困ったことになってしまった。レアと1対1は青奥寺にまた睨まれそうな感じだが、いまさら出直すわけにもいかないので部屋に入ることにする。

「コーヒーいれまぁすね。砂糖とミルクはどうしますか」

「ミルクだけで」

コーヒーカップが2セットテーブルに並べ、レアが俺の対面に座った。身体を前のめりにして俺のことをじっと見てくるのでなんともやりづらい。

「え~と、ハリソンさんは俺のことはもう『アウトフォックス』にしらせた感じかな?」

「そうでぇすね。とても強いニンジャマスターがいると伝えていまぁす。この間の『クリムゾントワイライト』幹部との戦いについても、話は伝えてありまぁすね」

「そうか……。その情報を向こうが信用できると判断したとして、俺のところに協力要請とか来たりするのかな」

その質問に、レアな人差し指を口元にあてて悩む感じのポーズをする。

「そうでぇすね……。ステーツにいる支部長を倒すためにアイバセンセイに協力を依頼するという話は、たぶん間違いなく出てくると思いまぁす。ただし、実はステーツの要職にあるものの中に、『クリムゾントワイライト』と協力関係にあるのではと言われている人間が何人かいて、彼らが邪魔してくる可能性もありまぁすね」

「協力関係?糾弾したり逮捕したりはできないのか?」

「証拠をまったく残さないのでぇす。協力関係と言ったのも、単に彼らの言動が結果的に『クリムゾントワイライト』を利することになっているからなのでぇす」

「なるほどな……。ちなみにそっちの『クリムゾントワイライト』はどんな行動をとってるんだ。目的はなんなのか目星はついているのか?」

「明確にはわかっていませぇんが、恐らく裏から国の実権を握ることではないかと考えられていまぁす。それと軍事技術を盗む目的もあると考えられていまぁすね」

「まあアメリカだからなあ……。こっちの世界で権力を握るとしたら一番狙われる国か。そんな簡単にできるとも思えないが」

「本来ならそうでぇすね。ただ未知の技術を持っている相手でぇすので、楽観視はできないのでぇす」

日本の支部では『エージェント』という人造兵士を造ることに執心していたようだが、支部によってやり方が変わるというのも面白い話だ。『クリムゾントワイライト』としても色々な分野で研究をしていたりするのだろうか。なんとも迷惑な話だが。

俺が少し黙っていると、レアがさらに身を乗り出してきた。

「それででぇすね……アイバセンセイとしては、私たちに協力してくれる気はありまぁすか。もちろん報酬は十分に用意できるとは思うのでぇすが」

「あ~、実は今日ハリソンさんのところに来たのはその話をするためなんだ」

そう言うと、レアは姿勢を正して真面目な顔になった。なるほど真剣な顔になると、秘密機関の機関員っぽい雰囲気になる。

「まず最初に、俺は実際に『白狐』に協力をしているから、『アウトフォックス』に協力をしないということはない。ただ、そこには俺なりの条件がある」

「ニンジャマスターの条件でぇすね……」

レアがごくりと唾を飲む。

「まず一つ、俺は基本的に手伝うだけだ。つまり、当事者が動かないのであれば俺が動くことはない。違う言い方をすれば、俺は命がけで戦う人間は助けるが、金だけ出して戦わせようなんて奴には一切力は貸さない」

「……それは、とても崇高な意志を感じまぁす」

「もう一つ、俺に依頼する内容が、個人や一組織の利益を追求するようなものなら手は貸さない。俺の力は多くの人間を助けるためにある。一部の権力者や金持ちのために動くことは決してない」

「オウ……まさにヒーローそのものの考え方でぇす……」

ん? なんかレアの目つきがちょっとキラキラ、というかウルウルしてないか?

「もし俺の力を不当に利用しようとしたものは、相応の罰が下ることになる。ハリソンさんの前で言うことではないかもしれないが、どんな組織のトップだとしてもその罰から逃れることはできない。どこに隠れようがかならず見つけ出して罰は与える。俺にはその力がある」

「ワンダフル……この間の戦いを見れば、アイバセンセイにはそれができることはよくわかりまぁす」

ん~、これって完全に脅しだから、そんなうっとり顔されるような話じゃないんだがなあ。レアのことだから演技でもしてるのだろうか?

「とまあ、そんな感じのことをよくハリソンさんの上司に伝えて欲しいんだ。対応を一つでも間違えれば俺の力は借りられないと念を押しておいてくれ」

ほんのり『威圧』スキルも乗せておいたので、レアには俺が本気だと十分に伝わったはずだ。

と言いたいところなんだけど、やっぱり妙にうるんだ瞳で俺を見てくるのはなんでなんだろうなあ。

「……え~と、ハリソンさん、わかってもらえたかな?」

念を押してもレアはしばらくポ~ッとしたままだったが、急にハッと気付いたような顔になって、いきなりビシッと敬礼をしてきた。

「イエスサー、ニンジャマスターアイバ! 必ずその意思を伝えて、アイバセンセイには失礼のない対応を取るようにいたしまぁす!」

「お、おう……」

なんか逆に不安になる反応なんだけど、ニンジャマスターマインドはきっと伝わってると思いたい。

あとはレアの上司がどこまでこれにのっとった対応をしてくるかだが、さすがに『白狐』の東風原所長にも話を聞いて裏を取ったりするはずだ。

めんどくさいから間違っても『向こう流』のやり方にこだわらないでもらいたいものだな。

「ところでアイバセンセイ」

「なんだ?」

「実はワタシの家、ハリソン家は、代々ステーツを裏から支える人材を多数出してきた家なのでぇす」

「あ~、なんか双党がそんなことを匂わせていたような気がするな」

「その筋では結構有名なんでぇすよ。それでですね、できればセンセイのシノビの技を教えてもらえると嬉しいのでぇす。もちろんお礼もしまぁすし、センセイが教えてくれた技は人々のために使いまぁす」

「ええ……う~ん……」

「ワタシはたしかに『アウトフォックス』の任務でジャパンに来まぁしたが、ジャパンの文化を学びたいというのはウソではないのでぇす」

そう言いながら、テーブルを回り込んで迫ってくるレア。この押しの強さは大陸級だな。

俺も教師である以上、生徒に教えて欲しいと言われれば教えるのはやぶさかではない。『魔力』とかでない普通の武術なら教えてもいいだろう。

ただ残念ながら俺の技は日本文化とはまったく関係ないんだが……。

「……まあ、部活で教えるくらいなら」

「オ~ウ! ありがとうございまぁす! ニンジャマスターから教えを受けたことはハリソン家の歴史にも残ると思いまぁす」

いや、それは残すとハリソン家の黒歴史になるからやめたほうがいいと思いますよ。

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

勇者先生 ~教え子が化物や宇宙人や謎の組織と戦っている件~
Score 8.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Aiba Hashiru is a hero who was summoned to another world. After defeating the Demon King, he returned to his original world due to some troubles, and returns to his former life as a new teacher with his abilities as a Hero warrior. However, among his students, there are those who fight against monsters, aliens, and a mysterious criminal organization. This is a story about the life of a former hero, who doesn’t particularly hide or hold back his heroic abilities

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