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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~ – Chapter 248

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九神家の秘技の伝授についての対応は2日待ってほしいという話になった。

王家としては教えてもらってはいありがとうなどというわけには当然いかない。九神が錬成した『魔導液』なるものがこちらの魔道具作成に実際に使えるのか検証は必要であるし、実際に使えたとしてその技術の伝授に対してどれだけの礼をするのかを話し合う必要もある。女王といってもそれを一人で決めることなどできようもない。

ということでそれはいったんおいといて、午後は『魔法伝授の儀式』を受けさせてもらうことになった。

行くのはなんとこちらの世界の初等教育施設、すなわち小学校だった。こっちの世界では初級の魔法は義務教育の範疇で、子どもの内に『儀式』を全員受けることになっているらしい。

女王陛下と別れ、案内をしてくれる係の中年女性のあとをついていくと、王城から10分ほどで学校に着く。明蘭学園なみに立派な校舎で、係の人に聞くと貴族の子弟用の学校とのことだった。

学校職員との面倒な顔合わせなどは一切なく、学校敷地内の教会のような建物に案内される。入るとそのまま教会のような雰囲気で、ステンドグラスを背景に、奥に男神をかたどった像があり、手前に長椅子が100人分ほど並んでいる。

係女性の「どうぞ、好きな席にお座りください」という指示に従って、全員である程度まとまって座る。俺やカーミラは受ける必要はないのだが、まあ昔を思い出すのもいいだろう。

しばらく待っていると、老年の男性神官がやってきて男神像の前に立った。

「では、魔法伝授の儀式を行わせていただきます。両手を組み、胸の前でお合わせください」

言われた通り全員が祈りのポーズをとると、神官は像の方に向き直ってなにやら呪文を唱え始める。

「――魔法神の知恵と力を、神の子たる我らに授けたまえ。その知恵と力もて、我らはこの地を栄えさせ、そをもて神への祈りとせん」

その祈りの言葉が昔とほぼ変わらないことにちょっとだけ驚いていると、男神像がいきなり輝きだし、その光が周囲を白く包み込んだ。数秒でその光は収まり、なにごともなかったかのように元に戻る。

「これで魔法伝授の儀式は終わりとなります。皆様には魔法神のご加護が与えられましたので、奇跡の力を行使することが可能となります。くれぐれも神の御心に沿わぬ使い方はなされぬようお願い申し上げます」

そう言って神官は去っていった。本来ならもっと説教があるはずなんだが、そこは省略してくれたらしい。

しかし自分が受けた時も思ったが、魔法を使えるようになる儀式の割には簡単なんだよな。同じことを思ったのか、双党が俺の脇腹をつついてきた。

「先生、なんかすごくあっさりと終わっちゃったんですけど、これで本当に先生が使ってるすごい魔法が使えるようになったんですか?」

「もちろんこれだけじゃ俺のように魔法を使うことはできないさ。まともに魔法が使えるようになるには、当然練習や鍛錬が必要になる。まあ儀式があっさりっていうのは同意するが」

「あれってどういう仕組みなんですか? ただ像が光っただけなんですけど」

「ああ見えて本物の神様の光だぞ。こっちの世界は本当に神様がいるんだよ」

「またまた~。さすがにそれは先生の言うことでも信じませんよ」

「神様って言っても神話に出てくるような人間的なものではないんだけどな。むしろ自然現象に近いくらいのものらしい」

「ええ~、よくわからないんですけど」

「正直俺にもよくわからんしな。使えるようにはなったんだから気にしてもしょうがない」

「出た先生の適当発言」

そんなことを話してると、係の女性が小冊子を全員に配ってくれた。

表紙には『魔法の基礎を学ぶ 基礎魔法の魔法陣を覚えよう』とある。子ども用の入門書だが、ペラペラとめくると魔法陣がいくつか載っているので皆が使うのにちょうどいい。

「この冊子はあとで魔法を覚えるのに使うから取っておいてくれ」

そう皆に伝えて、係の女性に礼を言っておく。

これで受けられるものは受けられた。

昼飯を食ったら、次は冒険者ギルド体験にいくとしようか。

冒険者ギルドに来たのは、なにも観光のためではない。

というかむさい男の集まるギルドに観光で来るなんて、さすがの勇者でも考えない。

ここに来た理由は一つ。冒険者の資格を得るためである。

今回こっちの世界に来た目的の一つに、ダンジョン化した遺跡を調べるというものがあった。ところが執事のパヴェッソン氏にその話をしたところ、「遺跡調査をするなら冒険者の資格が必要になりますな」と言われてしまったのだ。

「ここが冒険者ギルドか。思ったより普通の建物だね」

冒険者ギルドに行くと言って一番興味を持ったのは絢斗だった。理由は単に『冒険者ギルド』という言葉に惹かれたかららしいのだが……実態を見たら落胆しそうだ。

しかし振り返ると美女美少女が11人。よく考えたらこれ全員でギルドに入ったらトラブルしかないのでは……と思ったが今さらか。

そもそも九神と三留間さんと清音ちゃん以外はその辺の冒険者よりはるかに強いしな。こちらに後ろめたいことはなにもない。

「じゃあ入るけど絡まれても無視するように。特にカーミラとリーララな」

「あらぁ、無視してもしつこくされたら仕方ないでしょう?」

「はぁ? わたしはなにもしてないし~」

言うだけ無駄だった。ほっといて自動ドアを入る。

ロビーには数人の男冒険者しかいなかった。

俺たちを見て目を丸くしていたが、こちらの方が人数が多いので声をかけてくることはなかった。なるほど数の優位は考えてなかったな。

受付のカウンターの男性職員に「全員冒険者登録希望です」と言うと、書類を人数分渡された。

さすがに異世界の字を書くのは俺とリーララとカーミラしかできないので、手分けして代筆をしつつ書類を整え提出する。すると10分ほどして人数分のカードと小冊子が手渡された。

「そちらの冊子に規則などがすべて書かれていますので、熟読して冒険者活動を始めてください。もし研修を希望なら受け付けますがいかがいたしましょうか?」

う~ん、この適当さがいかにも冒険者ギルドの受付だなあ。清音ちゃんみたいな子どもでもスルーされるし。時代が下ってもう少し丁寧になるのかと思ったが、そもそも話を聞くような連中は冒険者なんてやらないしな。完全自己責任の世界である。

研修は断って、上の階のアイテム売り場を見に行く。買うものは特にないんだが、一応見てみたいという意見が多かったのだ。

双党や絢斗が目を輝かせて物色を始めている。欲しいものがあったら買ってやるというと、皆も興味深そうにアイテムを見回し始めた。

青奥寺や絢斗、雨乃嬢や宇佐さんは武器類、それも格闘戦用のものを物色している。カーミラはそこに付き合って、説明書きなどを読んでやっているようだ。

双党はやはり魔導銃をにやにやしながら眺めていて、リーララと清音ちゃんは魔法用の補助具を楽しそうに見ている。

三留間さんと九神は防具、それもマントやローブのような衣服に近いものを見ている。と言っても見た目はミリタリー的な奴なので、持ち帰っても女子のファッションには使えないだろう。

「なんだあ? いつからここは女子どものお買いものショップになったんだよ」

お約束のちょっとガラの悪そうな男の冒険者が2人、売り場に入ってきた。

ウチのメンバーは一瞬だけそっちに目を向けたが、すぐに全員無視を決め込んだ。まあそりゃそうだな。

「まさかこんなお嬢ちゃんたちが冒険者やってんのか? それとも本当にお買い物なのかい?」

2人組は雨乃嬢と宇佐さんに目をつけたようだ。高等部組に目をつけるよりはマトモか。

「お気遣いなく」

と宇佐さんがそっけなく答えるが、なおも2人組が話しかけようとする。

しょうがないので気配を消して2人組の後ろまで行き「連れになにか用でしょうかね」と声をかける。

「あん? いきなり声かけんじゃねえよ」

「お前の連れって、どう見てもバランス取れてないだろ。ここは俺たちに譲っておけって」

「いやいや、連れが買い物を楽しんでいるんで余計なお声がけは控えてほしいんですよ」

「うるせえよ。俺たちがなにしようが勝手だろ。引っ込んでろ」

言葉が通じそうもないので腹に超高速パンチを食らわせて、かがんだところを腕を取って階段まで引きずって行く。

「悪いな。観光中なんで面倒は困るんだ。わかるだろ?」

と『威圧』を強めにかけてやると、2人組は真っ青な顔でこくこくとうなずく。俺が手をはなしてやると、フラフラしながら階下におりていった。

まあ実際はまだ悪いことをしていたわけじゃないんだがな。お約束のイベントは初等部の子もいるので勘弁ということで許してほしい。

売り場に戻ると清音ちゃんが寄ってきて、「お兄ちゃんかっこよかったです」とかキラキラした目で見てきた。今回に限ってはただの暴力野郎なのでそんな目で見られると心が痛い。一方でリーララは「ふ~ん、女の子がいっぱいいると手が早くなるんだ」とか冷めた目で見てくるが、こっちはまあどうでもいいな。

当事者だった雨乃嬢が「今のは相羽先生が嫉妬してくれたってことよね!? これはもう夫婦なのでは!?」と言うのが聞こえてくるが、宇佐さんに「それで夫婦になるならここにいる女性は全員ご主人様の妻になりますね」とたしなめ(?)られていた。

問題は宇佐さんのその言葉を聞いて、双党が「実質全員妻みたいなものだからね~」と悪ノリし、三留間さんが「えっ、そうなんですか? 私ももう先生のお嫁さん……」と本気とも冗談ともつかない反応をし、絢斗が「そういうのは秘密にしておくのがいいのさ」と無駄に信憑性を持たせるような発言をした上に、九神が「そういえばひいおじい様は内縁の妻を10人囲っていらっしゃったと聞きましたわ」と唐突に九神家の逸話を開陳し、カーミラが「こっちの世界の貴族は一夫多妻オーケーなのよねぇ」と意味不明のフォローを始め、最後になぜか青奥寺と新良に俺が睨まれるというムーブが起こったことだ。

……いやなんで?

ちょっとカオスになりかけたが、結構な量の買い物をしてから冒険者ギルドを出るのであった。

その後早めの夕飯を食べて、異世界体験2日目は終了となった。

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

勇者先生 ~教え子が化物や宇宙人や謎の組織と戦っている件~
Score 8.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Aiba Hashiru is a hero who was summoned to another world. After defeating the Demon King, he returned to his original world due to some troubles, and returns to his former life as a new teacher with his abilities as a Hero warrior. However, among his students, there are those who fight against monsters, aliens, and a mysterious criminal organization. This is a story about the life of a former hero, who doesn’t particularly hide or hold back his heroic abilities

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