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My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~ – Chapter 400

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俺が『ソリッドマギキャノン』の許可を出しているうちにも、『ウロボロス』はドーントレス-ルベルナーザ包囲網へと突っ込んでいっている。

と、モニターに映った敵艦艇群から、小さな光が無数に飛び立つのが見えた。

『敵艦、「ソリッドキャノン」を一斉射出。第一波、全90発、着弾まで20秒』

「きゅ、90発……!?」

『ウロボちゃん』の言葉に反応したのはエルフお嬢様だった。

「そ、そんなの耐えられるわけないじゃない! 普通の海賊船を撃沈するのに4発もあれば十分なのに! お父様はそれほどまでに……っ」

「まあ総統閣下が気にしてるのは議長の方だろうけどな。今回の件がバレたら終わりだから必死なもんだ」

「貴方はなぜそんなに平気な顔をしているのですか!? 回避行動をとらせないのですか!? 『ソリッドキャノン』はレールガンなどとは威力がまったく違うのですよ!」

「俺にとっては同じさ」

『……着弾まで5秒、4、3、2、1、着弾』

モニターに多数の大型ミサイルが映り、次の瞬間『隔絶の封陣』の多面体シールドの表面にぶち当たって強烈な光を放った。

しかし着弾による変化はそれだけで、『統合指揮所』には衝撃は一切伝わってこない。もちろん被害を報告してくるアラートなども皆無である。

第一波着弾の光のページェントが終わると、モニターは先ほどまでと同じ宇宙空間を映し出していた。

「な、なにが起きたのですか?」

恐怖のため縮こまってメイドに抱きしめられていたお嬢様が、おっかなびっくりといった感じで顔を上げた。

「なにも起きなかったってだけだ。あんな豆鉄砲はこの『ウロボロス』にはまったく通用しない」

「そんなおかしなこと……。拠点防衛用のシールドですら耐えられる攻撃ではないはずですわ」

「そう言われても実際通用してないんだから仕方ない。それより君は随分兵器のことに詳しいな」

なんとなくミリタリーマニアの双党のことが思い出されて、ついそんな質問をしてしまった。

するとお嬢様は少しだけ得意そうな顔をしたのだが……あ、これちょっとスイッチ入れてしまったか?

「これでも海賊狩りの訓練を何度も行っておりますし、兵器や軍備などについての知識は詳しいつもりですの」

「あ~……そういえば将軍がそんなことを言ってた気がするな」

確か軍港の将軍の執務室に忍び込んだ時、エルフ将軍がルベルナーザのボスに「お嬢様の海賊狩り訓練の相手をしろ」とか言っていた。なるほど、そこだけは箱入り娘というわけでもないのかもしれない。

「ですから、この船の防御シールドが異常なものであることは隠そうとしても無駄です。いったいどのような技術によるものなのですか? 先ほど『魔力ドライバ機関』という言葉が聞こえましたが」

「残念ながら今のシールドは『魔力ドライバ機関』とはまったく関係がない。あれは俺自身の力だ」

「なにを言いたいのか理解できませんわ。ご自分の力、とはどういう意味ですか?」

「往還機でも攻撃を防いでただろ。あれと同じでこれは俺自身が使う力なんだよ。それ以上は話すつもりはないけどな」

「そのような話……では駆逐艦に対する砲撃も貴方の力だと言うつもりですか?」

「それ以外に説明がつくか?」

と逆に聞いてやると、お嬢様は眉を寄せて口を閉じた。

そりゃ普通の人間が「あれは全部魔法です」なんて理解できるはずもないよなあ。そう考えると青奥寺たちがいかに俺に毒されたかがよくわかる。

『艦長、第2波が決まっす。今度は180発でっす』

「何発撃っても同じなんだがな。『ソリッドマギキャノン』の準備は?」

『第2波着弾後に弾頭装填が完了しまっす』

「じゃあそのタイミングでシールドを解除するから、一発ぶちかましてくれ」

『了解しました~』

直後に第2波が着弾したが、先ほどの花火大会の時間が増えただけで、『ウロボロス』にはなんの被害もなかった。

全弾命中したと思ったら、そのすさまじい閃光の中から無傷の敵船が悠々と現れるなど、先方からしたら悪夢のような光景だろう。

『艦長、「ソリッドマギキャノン」、発射準備完了でっす』

「じゃあシールド解除するぞ」

俺が『隔絶の封陣』を解除すると、モニターに映っていた半透明の多面体シールドが消える。

ほぼ同時に、ルベルナーザ一家の旗艦に照準がロックされた。

『目標捕捉、射出シークエンスオールクリア。艦長、発射の合図をお願いしまっす』

「発射で」

『了解。ソリッドマギキャノン発射!』

『ウロボロス』の艦首に固定された砲身から、巨大な弾頭が射出され、一瞬で彼方へと飛んでいった。

『射出完了。目標地点に到達するまで10秒、9、8、7、6、5、4、3、2、1、到達、エネルギー解放しまっす』

モニターの真ん中に、いきなり小さな太陽のような光球が発生した。

その白い光球は爆発的な勢いで広がると、ルベルナーザの旗艦を含む10隻ほどの駆逐艦をあっという間に飲み込んだ。

膨張はすぐに止まり、モニターいっぱいまで広がった光球は、赤から黒へと色を変えていき、最後は宇宙空間に溶け込むように消滅した。

たしかに大した威力だが、しかしこれだと前に『はざまの世界』で撃った時と変わらない気もする。

「『ウロボロス』、これって普通の『ソリッドラムダキャノン』と変わらなくないか?」

と試しに聞いてみると、『ウロボちゃん』は少しだけ膨れたような顔になった。

『今のはルベルナーザ艦だけを対象にするように威力と範囲を10%まで落としてありまっす。実際には敵艦艇団を全滅できるだけの威力がありまっす。それとモンスターなどが持つ特殊な力場にも有効な攻撃のはずでっす』

「あ~そうなのか。じゃあ凄まじいな。これなら『導師』が大艦隊でやってきても戦えそうだ」

『はいっ。強力な切り札になると思いますよ~』

今度はニッコリと笑う『ウロボちゃん』

こっちの『ウロボちゃん』が本体とどういう関係になるのかわからないが、やはり芸が細かいようだ。

なお、俺は特に感じるところのなかった『ソリッドマギキャノン』だが、お嬢様は目を見開いたまま固まっていて、メンタードレーダ議長たちも『ウロボちゃん』の10%発言に思うところがあったようで、特に議長は白い靄を激しく揺らしている。

「よし、じゃあ後は全力で逃げてくれ」

『了解でっす。ラムダジャンプ可能宙域まで最大戦速で航行しまっす』

すでにドーントレス宙軍の船は、先ほどの『ソリッドマギキャノン』の一撃によって恐慌状態となったのか、散り散りになって『ウロボロス』から距離を取り始めている。

『ウロボロス』はその中を加速しながら、惑星ドーントレスから一気に離脱していった。

ドーントレス宙軍はその後一応追尾してきたようだが、『魔力ドライバ機関』によってパワーアップしている『ウロボロス』に追いつくことはできなかったようだ。

『ウロボロス』は十分に距離を取ったところで、勇者艦隊とランデブーすべく『ラムダジャンプ』に入った。

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本作は描かれる首都編は、中盤の山場ともいえる場面です。リュナシリアン女王陛下やローゼリス副本部長、さらには猫耳勇者ラトラ、そして少女忍者エイミ、さらに双子のセラフィとシルフィの姿も見られる必見の3巻、是非ともよろしくお願いいたします。

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

My Students Are Fighting Monsters, Aliens, and Mysterious Organizations~

勇者先生 ~教え子が化物や宇宙人や謎の組織と戦っている件~
Score 8.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Aiba Hashiru is a hero who was summoned to another world. After defeating the Demon King, he returned to his original world due to some troubles, and returns to his former life as a new teacher with his abilities as a Hero warrior. However, among his students, there are those who fight against monsters, aliens, and a mysterious criminal organization. This is a story about the life of a former hero, who doesn’t particularly hide or hold back his heroic abilities

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