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Nope, It’s Called Item Synthesis! – Chapter 138

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「ようこそ私の屋敷へ。クシャク侯爵令嬢。私はこの町の領主、グロラコ=ゴルメーダ子爵です」

「……初めまして。カコ=マヤマ=クシャクです。この度はお誘いいただきありがとうございます」

私は今、この町の領主の屋敷へとやってきていた。

何故って? そりゃあれですよ。

家紋の刻まれた短剣を見られたうえに、どっかの残念大精霊がよりにもよって私の事を自分の巫女だとか抜かしてくださったからです。

結果、私は事件の関係者として丁重に連行される訳になったのである。

まぁ一応は高位貴族という事になっているので、領主からの食事のお誘いと言う名目になったんだけどね。

「いや、まさか隣国のクシャク侯爵家の方を招くことが出来るとは、光栄ですよ」

「いえ、私は爵位を持たないただの娘です。そのように畏まる必要はございませんよ」

貴族としては、高位貴族の子供でしかない私は爵位を持っていないので、地位としてはグロラコ子爵の方が上だ。

ただ、義父様がずっと上の爵位の侯爵と言う事もあって、こんな謙遜合戦になっていた。

「さぁ、いつまでもこのように話していても無粋ですな。ささ、どうぞお召し上がりください」

と、グロラコ子爵はテーブルに所狭しと並べられた料理を勧めてくる。

「それではご馳走になります……ごめんねニャット。私だけ」

私はそっと後ろに控えるニャットに謝る。

今回の食事会に誘われたのは侯爵令嬢である私だけで、護衛であるニャットの席は用意されていなかったのだ。

ちなみに同じく誘われていた残念大精霊は、屋敷に入って間もなく、美味しそうな感じがしないと言ってどこかに行ってしまった。自由か。

「気にするニャ。寧ろ食べずに済んで安心してるのニャ」

すると、ニャットも小声で返してくる。

っていうか、安心ってどういう事?

「おや、どうされましたかな?」

「あ、いえ。何でもありません。いただきます」

私はすぐに食事に意識を向けると、近くにあった美味しそうな料理を口に運ぶ。

「モグ……ッ!?」

その瞬間、口の中に何ともいえない雑味を感じた。

「こ、これは!?」

それはとても雑だった。

食べ慣れない味が食べ慣れない味付けをされていて、食材と食材が、なんなら調味料も統一されていない。

手当たり次第に鍋に食材をぶち込んで、綺麗な皿に見た目だけは綺麗に盛った。

それがこの料理の感想だった。

「どうですかな、我が領地だからこそ成し得る各地の希少な食材をふんだんに使った料理は?」

「各地の希少な食材……ですか?」

私はプルプルと震える口を堪えてグロラコ子爵に尋ねる。

「ええ、我が領地は各地から来た商人達が通過する流通の要地です。それゆえ我が領地には希少な食材が数多く集まるのですよ」

「な、成程……」

希少なって、それただの売れ残りの在庫処分なんじゃないの?

だって明らかに萎びてる食材もあるし。

あと砂船の出航禁止が原因で、商人達はより高く売れる土地で食べ物を売りに行けないと嘆いていた。

それってつまり、本来売りに来たのはここじゃないって事だよね?

流通路の一部という意味では間違っていないけれど、ここはあくまで途中経過。本命じゃないんだから、当然商人が放出するのも本命以外の商品と言う事になるんじゃないだろうか。

でもそれ以上に、この料理は微妙だった。

さっきも言ったけど、味が全然纏まっていないのだ。

これ、厨房の料理人はちゃんと味見してるの!?

珍しい食材を使えば無条件に美味しくなる訳じゃないんだよ!!

「いやぁ、希少な食材を使った料理の味は堪りませんな!」

「そ、そうですね……」

違う意味で堪らないよ!

ああ、これアレだ。調味料はこの町の料理に使われてる奴だ。

だから多分このあたりの土地の人には味付けである程度ごまかしが効いてるんじゃないかな。

でもこの辺りの味に慣れていない私みたいな人間には、この料理のチグハグさが際立ってしまうのだろう。

つまり、超、キ・ツ・イ・!

「……ご、ご馳走様でした」

「おや、もうよろしいのですか? 希少な食材を使った料理です。好きなだけ食べてよいのですよ」

勘弁してください。これ以上食べたらヒロインにあるまじき姿をさらしてしまうのは間違いないのです。

「その、私はあまり食べれないもので」

不本意ながら、子供だから沢山は食べられないアピールで誤魔化す。

不本意! だけど! ね!

「おや、それは残念ですな。では食後の茶を用意させましょう」

幸いにも、お茶は普通に美味しかった。

うん、お茶葉には余計なものが入ってないからね。

「さて、そろそろ本題に入りましょうか」

お茶を楽しんでいると、おもむろにグロラコ子爵が話を切り出した。

「クシャク侯爵令嬢、貴方とオアシスの大精霊様は一体どのような関係なのですか?」

あー、やっぱ聞くよね。

「どう、と言われましても。私にもよくわかりません」

「分からない、と言う事はないでしょう。大精霊様が自ら貴方をご自身の巫女と称したというではないですか」

まぁねー、確かに言われたのは事実ですよー。でもねぇ、何でそんな事になったのかマジでわからんのですよ。

「何者かがオアシスに侵入した翌日。これまで人々の前に姿を現さなかった大精霊様よりオアシスが枯れるとの宣言が町中に響き渡りました。そしてその直後に大精霊様直々に巫女と呼ばれた貴方が現れた。侵入者との関係を疑わない方が無理筋というものでは?」

全く以ってその通りなんだよねぇ。

でも事情を全部説明したら色々と厄介なことになってしまう。

何しろ私達もオアシスに不法侵入したからね!

「うーん、それは本人に聞いてみるしかないでしょう。大精霊様、姿をお見せください!」

私は大きな声でどこかに行った残念精霊を呼ぶ。

まぁこれで出てこなかったら今日は機嫌が悪いみたいなのでまた後日とか言って煙に巻いて帰れないかなーって思ったんだけど……

「呼んだー?」

「おおっ!? こ、これは!?」

こういう時に限ってあっさり現れる残念精霊。

「こ、この方がオアシスの大精霊様……」

突然現れた残念精霊にグロラコ子爵は驚きを隠せない様子だった。

「えっと、こちらの方が何故私を巫女として選んだのか知りたいって言ってるんだけど」

まぁこういうのは本人にブン投げよう。マジで私にも分かんないし。

「理由? んー、美味しい物をくれるから?」

「は?」

残念精霊の答えにグロラコ子爵がポカーンとした顔になる。

うん、そりゃそうなるよね。

そしてその答えだと、私が「お嬢ちゃん、お菓子を上げるからおじさんに付いてこない?」って言って子供を攫う誘拐犯みたいな立ち位置になっちゃうんですけど。

「美味しい物とは、その、食事と言う事ですか?」

「そうよ。昔契約した術者が儀式をしなくなっちゃったから、魔力を補充する為に栄養のあるものを沢山食べないといけないのよ」

「そ、それなら私の屋敷には多くの希少な食材があります。是非私の屋敷で暮らしませんか!?」

残念精霊の発言を言葉通りに受け取ったグロラコ子爵は、チャンスとばかりに残念精霊を勧誘する。けれど……

「嫌よ、ここ美味しい物全然ないもの」

「なっ!?」

残念精霊にあっさり袖にされてしまった。

というかお前、この屋敷の台所に潜り込んでたな。

「し、しかしこの町は各地の珍しい食材が……」

「そういうのじゃないのよ。力のあるモノでないと。その点この子が用意してくれる食材は力に満ちた素敵なモノばかりなの! だからこの子を巫女に選んだのよ!」

つまり食べ物に目が眩んだって事ですね。

「クシャク侯爵令嬢! これはどういうことですか!? 貴女は何を考えて水の大精霊様を連れ去ろうとしているのですか!?」

あー、うん。やっぱそういう答えになるよね。

でも考えて欲しい。残念精霊の言葉を。

「お待ちくださいグロラコ子爵。水の大精霊様はこうおっしゃいました。儀式が行われなくなった為に、魔力を得る必要が出来たと。私が水の大精霊様と出会ったのは、儀式と言うものが行われなくなった後の事です。水の大精霊様、儀式が行われなくなったのはいつからでしょうか?」

「儀式? んー、よく覚えてないけど,多分100年は経ってないと思うわよ。5,60年?」

「だそうです。それくらい昔になると、そもそも私は生まれていませんし、なんならお義父様も生まれていない頃です。それではこの町の事情に何か企む事も出来ません」

「む、それは……確かに」

良かった、とりあえずは納得してくれたみたいだ。

「それに水の大精霊様が私を気に入ってくださったのは、私が外から持ち込んだ食材が原因です。意図して持ち込んだわけではありません」

「では、大精霊様を同行しようという意図はないと?」

「ありません。ですので水の大精霊様を返してほしいと仰るのなら、どうぞ持って行ってください」

「えー! そんな寂しい事言わないでよー! 貴女のご飯が楽しみなんだからー!」

「食事ならグロラコ子爵様が用意してくださいますよ。この方は有力な貴族なのですから、貴女様を満足できる食材を探してきてくれますよ。ね、グロラコ子爵様」

うん、グロラコ子爵には是非とも頑張って残念精霊が満足する食材を用意してほしい。

そして面倒事は纏めて引き受けてください。

「そ、それは勿論そのつもりですが……その、クシャク侯爵令嬢は一体どのような食材を大精霊様に捧げたのですか?」

「国境沿いの町で仕入れたごく普通の食材ですよ。あそこで売っていた食材を手当たり次第に買って水の大精霊様に捧げれば、気に入ってくださるものも見つかる筈です」

「成程、情報感謝いたします」

よし、良い感じの流れになってきた。

「えー、私貴女の作ってくれたご飯が良いー」

「作る? 侯爵令嬢が直々に食事を用意するのですか?」

こら、余計な事を言うんじゃない! 興味を持たれちゃったじゃないか!

私は残念精霊に対し、口元に人差し指を当てて余計な事を言うなとジェスチャーする。

「良いから黙ってろって言ってるのニャ」

こっそりとニャットが残念精霊にだけ聞こえる様に耳打ちをすると、残念精霊はキュッと口を真一文字に閉じる。これで良し。

「んんっ! では話が纏まった事ですし、砂船の出航の許可を出しては頂けませんか? そろそろ行商人達も我慢の限界のようですし」

「あ、いや。まだオアシスに侵入した者達が捕まっていませんので」

うん、それは分かってる。でも私としては素性がバレた以上、いつまでも同じところに居たくはないんだよ。

「ならば馴染みの、信用のおける商人達を優先して町を出る事を許しては? 彼等が出る際に荷物を確認して、侵入者が隠れていない事を確認すれば問題ないでしょう」

「確かに、当家と取引のある商人ならまぁ……」

「ではその際に私の出航許可もお願いします。私はオアシスの件に関わりはありませんし、ですから私達二人が率先して町を出れば、もう大精霊様を連れ去られる心配もないでしょう?」

「いやそれはちょっと……」

しかしグロラコ子爵は煙に巻かれる事無くゴネる。ちっ、強情な。

「侯爵家の令嬢である私が、素性を隠して旅をしている事情をお察し頂けると助かります」

「それは……」

いかにも何か大事な役目があるとばかりに私は押していく。まぁただの家出なんですけどね。

「何より、『オアシスを守護する大精霊様の巫女』などという大それた立場の人間がいつまでも居ては、町の人々にも混乱を招きかねません。何しろ信心深い人達の中には、私の言葉を大精霊様の言葉と勘違いしてしまう方も出てしまうかもしれませんので」

「っ!?」

私の言葉にグロラコ子爵がギョッとした顔になる。

うん、そうだよね。陸の孤島であるこのオアシスにおいて、町を管理するただの領主と、オアシスという町の生命線を握る唯一無二の大精霊とどっちが重要な存在かと言われれば、昔からこの町に住んでいる人達には選ぶまでもない問題だ。

そんな大精霊様の代弁者みたいなのがいたら、そりゃあ領主様の権威も揺らぐというもの。

「わ、分かりました。すぐに船の手配を致します」

だから私はさっさと町を出て行きますよ。貴方に対して圧倒的に有利な立場だけど、あえて引いてあげますよと言外に語れば、グロラコ子爵は素直に応じるしかなかった訳だ。

寧ろ、引いてくれるならぜひお願いしますと言いたいところだったろうね。

こうして、私はこのオアシスの町を出る許可を得たのだった。

「はぁ、疲れた」

帰りの馬車の中で、私は深いため息を吐く。

まさか本当に領主に食事に誘われると思ってもいなかったよ。

「でもこれで何とか町を出られるよ」

この町で一番の権力を持つ領主の許可を得られたのは大きい。

「ねーねー、ホントに私を置いて行っちゃうわけー?」

と、これまで黙っていた残念精霊が口を尖らせて文句を言ってくる。

「んー、好きにすればいいんじゃないの?」

「え? いいの?」

残念精霊が意外そうな顔になる。

「私はグロラコ子爵が貴女の満足する食材を提供すれば町に残ってくれると思うよって言っただけだもん。後はグロラコ子爵が用意した食材を実際に食べて判断すればいいんだよ。気に入らなかったら町を出て行けばいい訳だし。ただし、私の乗った砂船が町を出てからにしてね」

「成程、気に入らなかったら貴女を追いかけていけばいいって事ね!」

「そういう事」

出来ればグロラコ子爵には本気で頑張ってこの町に引き留めて欲しい所存。

期待してるよマジで。

「しかし領主の奴は儀式の事を何も知らない感じだったニャ」

と、私達の会話が終わったタイミングでニャットが口を開く。

「そう言えばそうだね」

残念精霊は儀式が行われないから魔力の補充が出来ずに町を捨てる事にしたんだから、それを知ったグロラコ子爵はすぐに儀式を行えばいいんだもん。

この町の領主なら、オアシスを管理していたくらいだし、儀式の事だって当然知っている筈。

なのにグロラコ子爵は儀式を行おうとはせず、私に残念精霊を返せみたいな論調で話してきた。

グロラコ子爵がオアシスの真実を知っていたのなら、あんな事言うはずないもんね。

「何より、大精霊本人の事も初めて見る感じだったしね」

領主なのにオアシスを管理する大精霊を知らないなんてありえないよね。

普通、それだけ重要な存在なら、代替わりした時に挨拶に行ったりしそうなものなのに。

「何か隠してそうだなぁ」

なーんか怪しいんだよね。あの領主。

でもこんな所で面倒事に関わりたくもないし、侯爵家の関係者とバレちゃった以上、一刻も早くここから出て行きたい。

なので疑問は砂漠にポイしていく所存。

「んじゃ、明日はさっさとこの町を出るぞー!」

ヒヒーンッ!!

その時だった。突然馬の嘶きが聞こえたかと思うと、馬車が急に止まったのだ。

「うわっムプッ!」

思わずつんのめった私を、ニャットのモフモフの毛皮が受け止める。

「ありがと」

「どうやらトラブル発生のようニャ」

ニャットの言う通り、馬車の外では剣をぶつけ合う甲高い金属音が響いていたのだ。

「これってもしかして……」

例のオアシスに侵入したっていう侵入者!?

そしてその疑問に答える様に乱暴に開かれる馬車の扉。

「見つけたぞ盗人め! 大精霊様を返せ!」

「は!?」

いきなり何の話ぃーっ!?

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis! ~I Keep Creating Extraordinary Items From T*ash Piles Using Item Synthesis Ability!~, Renkinjutsu? Iie, Item Gousei Desu! ~Gousei Skill de Gomi no Yama kara Chou Item wo Mugen Rensei!~, 錬金術? いいえ、アイテム合成です!~合成スキルでゴミの山から超アイテムを無限錬成!~
Score 6.6
Status: Ongoing Type: Author: , Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Kako Mayama is a girl who likes playing fantasy games, especially alchemy-themed games because she likes to craft items in games. One day, she died after saving an animal that was actually the pet of a goddess from another world. The goddess gave Kako a chance to be reincarnated in another world in return for saving her pet. She would also give her the ability of her choice from a list if she accepted her offer. Without hesitation, Kako accepted the offer and chose Alchemy ability from the listー No. To be exact, she wanted the Alchemy ability from the list, but because of some kind of careless mistake, she got Synthesis ability instead. Kako was disappointed at first but then she realized the greatness of her ability. Synthesis ability is kind of similar to Alchemy ability, but they have differences. To make an item using Alchemy, you need to collect the required materials first, but to use Synthesis ability you only need multiple items to be combined together into a higher grade item. When Kako realized the usefulness of her ability, she started to combine cheap items to create high-quality items and achieve a successful life. After a while, she became completely addicted to her game-like ability. She kept creating extraordinary items one after another and making a sensation around the world.

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