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Nope, It’s Called Item Synthesis! – Chapter 93

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「喜べカコ、やっと帰れるぞ!」

公爵家と打ち合わせから帰って来たメイテナお義姉様が、顔を合わせるなり笑顔を見せる。

「ようやく諸々の手続きが終わったんだ」

「やっとですか!?」

正直、家同士の交渉の間は私の出番は全くなくて退屈だったんだよね。

東都で取り扱う商品についても、生モノを早く買いすぎちゃうと腐らせちゃうからね。

まぁ公爵様が私の取り扱う魔剣を欲しがっていたけど、そっちは仕入れ先の職人次第だからと断ったとメイテナお義姉様が教えてくれた。

それと今回の件で知ったらしいロストポーションを売って貰えないかと何度も尋ねられたみたいなんだけど、こっちはもっと駄目だ。

ロベルト様の件で色々あり過ぎたし、アレをどう扱うかちゃんと決めるまでは、暫く取り扱いを中止しようと思うんだよね。

なのであのポーションはロストポーションである事を濁しつつ、こちらのポーションの販売も職人次第なので約束できないとメイテナお義姉様経由で断ることにした。

「と言う訳で明日には東都に帰るぞ」

「え? 明日ですか!? 随分と急ですね」

てっきり数日の猶予があると思っていたのでびっくりだ。

「早く出て行かないと、公爵家の開催するパーティに参加させられそうなんだ」

あっ、それは駄目ですね。うん駄目だ。

「カコも堅苦しいのは嫌だろう?」

「ええ、メイテナお義姉様も面倒くさいですよね?」

「うむ」

「はい」

その瞬間、私達の心は一つになった。

「貴族のお嬢様が二人そろってパーティをサボりたがるのはどうなんだ?」

「奥方様の苦労が偲ばれますね」

「「だまらっしゃい」」

良いんですよ。ああいうのは参加したい人だけが参加すれば!

私も物語とかで綺麗なドレスを着てキラッキラのお化粧やアクセサリを纏った女の子を見てステキーッ!って思ってたけど、いざ自分がアレをやるとなったら面倒くさい事この上ない事が分かってガックリですよ。

「そもそもわざわざ見世物になる連中の気がしれん。何かあったら執拗にその失敗をあげつらうのだぞ? あんなものに参加したがる連中の気がしれん」

そうそう。ドレスって結構窮屈だし、歩き方や姿勢、話し方にも気をつけないといけない。

何より目と鼻の先にご馳走があるのに、食べれないんだよ!! 鬼ですか!!

男の子や下位の貴族の子は遠慮なく食べる子もいるけれど、ウチは上級貴族の侯爵なのでそんな事したらはしたないって叱られちゃうんだよね。

やっぱドレスは可愛い女の子が着てる姿を見てキャーキャー言ってるのが一番だよ!

「そもそもドレスなぞ戦いにおいては邪魔でしかない。無駄の極みだ」

「そうか? 俺はお前の綺麗な姿が見れて嬉しいぜ?」

「ななっ!?」

しかし背後から放たれたイザックさんの不意打ちによってメイテナお義姉様が顔を朱に染める。

「ま、まぁお前がそんなに言うのなら、たまには見せてやらんでもないが……」

「チョロイねぇ」

「チョロイですねぇ」

「チョロイニャ」

ちょっとチョロ過ぎませんかねウチのお義姉様。

「とはいえ、今回は本当に駄目だ」

あっさり陥落するかと思われたメイテナお義姉様だけど、意外にもギリギリで踏みとどまった。

「今回はレイカッツ殿の後継者発表のパーティだからな。迂闊に参加するとどさくさに紛れてカコが婚約者にされるぞ」

「え!? 何それ怖い!?」

ちゃんと断ったのに何でそんな事になっちゃう訳!?

「レイカッツ殿はロベルト殿の後継者としての立場が盤石になるまで、婚約者を選ばずにいたんだ。下手に婚約者を決めると、相手の親次第では対抗派閥の旗印に祭り上げられてしまうからな」

成程、当主の座に就きたくないレイカッツ様はわざと婚約者を作らなかったんだね。

「で、今回の後継者として発表する時に男一人は流石に哀れだから、エスコートされてやってくれないかと公爵殿は貴族社会に疎いカコを丸め込むつもりだろう」

「あの、一緒にパーティに来ただけで婚約者扱いになっちゃうんですか?」

「後継者の発表のような重大な舞台に連れてきた女性だ。当然特別な舞台に相応しい女性だと誤認させるには十分だろう。後は父上に良い感じの条件を提示して外堀を埋めるつもりだろうな」

「おぉう……」

お、恐ろしい……知らん間に婚約させられるところだったのか……

「と言う訳で帰るぞカコ」

「はいお義姉様!!」

うぉぉーっ! こんな危険な場所にいられるか! 私は東都に帰るぞ!!

あっ、でも急いで商品を仕入れにいかないとね!

「汚染されてない魚も仕入れるのニャ!」

うん、ニャットはブレないね。

翌日、宿を引き払った私達は行きと同じように鳥馬車に乗る為に乗合馬車の駅へとやって来た。

なんだか鳥馬車も久しぶりだなぁ。

この馬車に乗って空を飛んだときは、あんな大事件に巻き込まれることになるとは思わなかったよ。

「カコーッ!!」

そんな時だった。鳥馬車に乗り込もうとした私を誰かの声が呼び止めた。

振り向けばそこには大きな魚の姿が。

「えっ!?」

いやそうじゃない。そこにいたのは魚じゃなくて、下半身が魚の人魚達だった。

「よう! 見送りに来たぜ!」

「間に合った~」

「トルクにティアにラッツ! それにロアンさんも! どうしてここに?」

まさかの人魚の皆の登場に私は驚きを隠せないでいた。

「カコが帰るって聞いたから見送りに来たんだよ!」

「レイカッツ殿が教えてくれたのだ」

ロアンさんがそう言うと、彼等の後ろからレイカッツ様が姿を現す。

「やぁ、カコ嬢」

「レイカッツ様? え? なんで私達が今日帰るってわかったんですか!?」

私はメイテナお義姉様に教えたのかと目で問いかけると、メイテナお義姉様は知らん、言ってないと首を横に振る。

「昨日果物や魚を大量に買いあさっていただろう? 身内で消費する量でもないしな。そもそも魚が食べたいなら宿の食事で目当ての魚料理を頼めばいい。つまり東部に帰る直前に腐りやすい商品の仕入れをしていたと言う事だ」

うぐぐっ、完全にその通りですよ! よくこの短時間でそこまで調べたな!

「商店街の連中が教えてくれたのさ」

「いや次期公爵が決まったのに何で出歩いてるんですか?」

「はははははっ」

あかん、この人全然反省してないよ!

「まぁ父上の影が付いているから今までのようにとはいかんがね。ともあれ領民との交流を辞める気はないよ。そういう公爵として民の声を聞くつもりさ」

とレイカッツ様は朗らかに笑う。

「世話になったカコが帰るとなれば彼等も別れの挨拶をしたいだろうと思って連れて来たんだ」

「そうだったんですね」

成程、だから人魚達を連れてきてくれたんだ。

「ありがとうございますレイカッツ様。皆も見送りに来てくれてありがとうね」

「へへっ。友達だしな!」

「もっとこっちにいれば良いのに」

「ティア、我が儘言っちゃ駄目だよ」

「っ……」

別れを惜しむティアをラッツが窘めると、何故かティーアがピクリと反応する。どうしたのかな?

それにしてもこんな町のど真ん中に人魚の皆が居ると違和感が凄いな。

実際町の人達も同じことを考えたのか、何で人魚がこんな所に? って顔をしている。

「でもよくここまでこれたね。ロアンさんみたいに公爵家の人達に運んでもらったの?」

「何言ってんだよ。コレを使ったんだよ」

そう言ってトルクが自分のヒレをパンと叩く。

「あっ、ヒレカバー」

トルクのヒレには、大きなヒレカバーが取り付けられていた。

そっか、レイカッツ様を救出する為に空飛ぶヒレカバーをいくつか人魚達に提供したっけ。

トルク達はそれを借りてきたらしく、よく見るとブカブカの靴を履いているみたいな感じになってた。

「へへっ。カコが作ってくれたコレのお蔭で見送り出来るぜ!」

「おかげで人族との交渉もやりやすくなった。今までは陸に上がれない事で誤魔化されていた事も、カコのお陰で我々自身の目で確認する事が出来るようになったんだ」

と、ロアンさんも嬉しそうだ。

良かった、私の合成したアイテムが皆の役に立ってるんだ。

「それに陸にある食べ物を取りに行けるようになったから、海の汚染が浄化されるまで食べ物に困らなくなったんだよ!」

「お役にたてて何よりだよ!!」

そっか、空を飛べるようになったから、そういうメリットも出来るんだ!

海の汚染の浄化に協力する事が出来なくて申し訳なかったけど、役に立てて本当に良かった。

「マジで感謝してるんだぜ!」

「またこっちに来たら郷の皆が歓迎するから遊びに来てって言ってたよ!」

「特にオババが陸の薬草も取り放題になったって大喜びなんだよ!」

うーん、オババは元気になり過ぎちゃったみたいだね。

でも皆喜んでくれて良かった。

「うん、また遊びに来るよ」

「絶対だよ!」

ティアがギュッと私の手を掴むと、トルクが何かを私に差し出してくる。

「これ、やるよ」

トルクが差し出したのは、大きくて綺麗な巻貝だった。

「うわぁ、綺麗」

その巻貝はキラキラと虹色に輝いていて、まるでトパーズのような光彩を放っていた。

「海で見つけた俺達の宝物なんだ。カコにやるよ」

「良いの?」

「カコならいいよ」

「貰ってくれると僕達も嬉しいな」

ティアとラッツも貰ってほしいと頷く。

「ありがとう。大事にするね!」

私は受け取った貝殻を魔法の袋に大事にしまい込む。

「虹色の……まさかニャ」

と、貝殻を見ていたニャットが何やら呟いていた。

「この貝殻がどうかしたの?」

「何でもないニャ。身が無いから食えないと思っただけニャ」

へぇ、ニャットって魚だけじゃなく貝も食べるんだね。

「お客さん方、そろそろ搭乗してください!」

「すまない! カコ、そろそろ行くぞ」

トルク達との別れを済ませた私達は、鳥馬車の御者さんに急かされて馬車へと搭乗する。

「カコ嬢」

と、レイカッツ様が声をかけてくる。

「色々と迷惑をかけて申し訳なかった。次に来る時は公爵家総出で歓迎するよ」

「あ、えっと、それは勘弁してくれると助かります」

正直公爵家総出で歓迎とかおっかないです。

「さようならー! またねー!」

窓際の席に座ると、皆が手を振っている姿が見え、私も手を振ってそれに応える。

「また会おうね!」

こうして、私達の南都での大冒険は終わりを迎え、懐かしき東都へと帰るのだった。

これにて南都編終了です。

次回より新章が始まります。

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis!

Alchemy? Nope, It’s Called Item Synthesis! ~I Keep Creating Extraordinary Items From T*ash Piles Using Item Synthesis Ability!~, Renkinjutsu? Iie, Item Gousei Desu! ~Gousei Skill de Gomi no Yama kara Chou Item wo Mugen Rensei!~, 錬金術? いいえ、アイテム合成です!~合成スキルでゴミの山から超アイテムを無限錬成!~
Score 6.6
Status: Ongoing Type: Author: , Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Kako Mayama is a girl who likes playing fantasy games, especially alchemy-themed games because she likes to craft items in games. One day, she died after saving an animal that was actually the pet of a goddess from another world. The goddess gave Kako a chance to be reincarnated in another world in return for saving her pet. She would also give her the ability of her choice from a list if she accepted her offer. Without hesitation, Kako accepted the offer and chose Alchemy ability from the listー No. To be exact, she wanted the Alchemy ability from the list, but because of some kind of careless mistake, she got Synthesis ability instead. Kako was disappointed at first but then she realized the greatness of her ability. Synthesis ability is kind of similar to Alchemy ability, but they have differences. To make an item using Alchemy, you need to collect the required materials first, but to use Synthesis ability you only need multiple items to be combined together into a higher grade item. When Kako realized the usefulness of her ability, she started to combine cheap items to create high-quality items and achieve a successful life. After a while, she became completely addicted to her game-like ability. She kept creating extraordinary items one after another and making a sensation around the world.

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