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Send Help, Not Corpses—My Church Is a Hero Repair Shop! – Chapter 30

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「……協力しろ。いや、頼む……協力してください……」

半泣きで俺に頭を下げるユライ。俺はヤツの言葉を鼻で笑う。

協力しろだぁ〜?

アイツがどんなヤバイ女か知らないだろ。そもそも星持ち勇者がアイギスに簡単に殺されるか普通。バカな勇者の尻拭いは神官の仕事の範疇にない。ちょうど良い機会だし星も返還しちゃえばぁ?

というような意味の言葉をもう少し丁寧にして告げると、ヤツは顔を真っ赤にして唸った。

「うぐぐ……一介の神官ごときが星持ちに何て口の利き方を」

「これは失礼しました。それで、星はどこに?」

もともとパーティ内での評価も良くはなかったのだろう。

仲間二人にも呆れられてしまったようだ。地団駄を踏むユライを置いてさっさと教会を出て行ってしまった。

リエールもいつの間にか姿を消し、アイギスにも帰ってもらった。

教会に残されたユライはとうとう人目もはばからず膝をついて涙を流した。

「……あれがないと王都に帰れない……」

けけけっ。良いザマだぜぇ。

******

で、お前はまだ飲み終わんねぇのか。

俺はアイギスの弟君の無様な姿に嘆息する。樽の中は相変わらず水でいっぱいだ。こりゃ何回か失敗してるな。お姉ちゃんとは大違いだぜ。

「えっえっ……」

えずくフェイルの背中をさすりながら、ルッツが悲しげに微笑む。

「フェイル君は頑張ってるよ。でも無理すると吐いちゃうんだよ。ほら、フェイル君。ミズメーク使うかい? どれが良いかな。ココア味とイチゴ味とバナナ味と」

「イチゴ味……」

フェイル君のジョブチェンジはもう少し時間がかかりそうだな。

っていうか、ルッツ。お前帰らなくていいのか?

ハロワ神官はいつだって大忙しのブラック職場だ。こんなところでいつまでも油を売っていていいわけがない。しまいにはチクるぞ。

だがルッツの表情は明るい。

「勇者不足を解消するためには希望者を待つだけじゃ不十分だ。俺はスカウトマンとして才能があったみたいでな。しばらく自由にして良い事になった」

クソがっ、フェイルの引き入れ成功がコイツの手柄になっている。

お前だけブラック職場から逃げ出して自由の身かよ……妬ましい妬ましい……

俺も自由の身になりたい……この血と錆に塗れた鳥籠から羽ばたきたい……この無限に湧き続ける死体の山から逃げ出したいよぉ。

「しばらくはこの街を拠点にするつもりだよ。とりあえず家を借りなきゃな。どっか良いとこない?」

ルッツの問いかけに、俺はにっこり笑った。

「……丁度いい。これからフェーゲフォイアー商店街の定例会議がある。お前も来い」

******

子供のころ、うちの町には小さな教会があった。

皆が農作業とかやってても、神官さんはのんびり聖書を読んでるだけだった。神官さんの神官服はいつも白くて清潔だった。それなのに、どういう訳か町の人たちは神官さんを尊敬していた。なにもしなくても神官様神官様言われて、半ば長老的ポジションだったのだ。

本当は凄い人なのかもしれない。でも、俺の知る限りそんな素振りは見られなかった。

良いな、と思った。

俺もああなりたいと思ったのに。

「勇者たち、またうちの壺を割っていったんですよ。タンスも漁るし」

「変な集団がうろついていて、怖くて仕方ないです。あっちこっちで処刑が行われていて、子供たちを一人で歩かせられません」

「血溜まりの掃除だって大変なんですよ。ねぇ神官さん、血とか細かい肉片も教会に転送させることはできないんですか?」

あー、始まった。勇者への愚痴大会。

いやね、気持ちは分かるけど。

この街のメイン客は勇者だ。お得意様に直接文句は言いにくい。なにより怖いしね。

それは良いとしても、なんで俺が勇者のお目付け役みたいになってるの? 俺も被害者だよ、そっち側だよ。

なんだよ、全然尊敬されねぇじゃん……滅茶苦茶働かされるし……

まぁね、最近拷問魔事件だの秘密警察の大活躍だの事件が色々あったからね。

みんながナイーブになるの分かるよ。俺は笑みを浮かべる。

「とにかく、もう拷問事件はけりが付きましたので。ご安心ください」

「けりって? 犯人が見つかったのか?」

「あっ、ええと……ひとまず犯行はやんだので」

「そんなの、いつ再開するか分からないじゃないか!」

やいのやいのと怒号が飛び交う。うるさいぜぇ。こいつらにとってこの会議はストレスのはけ口でしかないのだ。俺は横目で隣に座ったルッツを見る。うわっ、白目剥いてる。寝てんのかこれ?

混乱を極める会議室に怒声が響いた。

「うるせぇぞお前ら! 神官さん責めたって仕方ないじゃねぇか!」

はっ、お前は。

俺は懐かしい顔に思わず目を細める。

バンッと机に手をつき立ち上がる男。後ろに付き従う三基の棺桶。

飲食店のくせに店主が棺桶引き連れていることで有名な狂気のレストラン“三匹の子棺”のオーナーだ。

俺は思わず涙ぐんだ。

仲間を蘇らせる金がないと嘆いていたヤツが……立派になったじゃねぇか。

後ろに引っ付けた棺もどこかこなれてきたな。できれば中は見たくないが。

「今こそ、俺らで協力して――」

店主はさらに言葉を続けるが、新参者に対し商店街の連中は厳しい。

「何言ってんだ、お前勇者だろうが!」

「その棺桶どうにかしてよ、ただでさえ狭い会議室なのに。足ぶつけちゃうじゃないの」

「その棺桶ってなんの意味があるの?」

ぼっこぼこだ。しかも正論だからね、言い返せないね。メンタルの強度はそれほど高くないらしい。

オーナーは塩をかけられたナメクジみたいに小さくなって静かに椅子に座った。

さて。盾を失った今、矛先は再び俺へと向けられる。

「まったく、近頃おかしなことばっかりよ。そういえば教会の庭に変な植物が植わってるみたいだけど――」

やべっ。

そこをつつかれると俺は手も足も出ない。

ガチガチ歯を鳴らして怯えていると、沈黙を貫いていた商店街のボスが口を開いた。

「静かにしな」

会議室に響いていた怒声がピタリとやむ。

我がフェーゲフォイアー商店街のボス――宿屋のババア、もとい女主人だ。

そろそろ隠居を勧められるような年齢にも拘わらずその体躯は堂々たるもので、宿屋の経営には不必要なほどの鋭い眼光を持っている。

「――色々と事件が多いのは昔からだ。こんな土地柄だからね。アタシらの手に負えない事件も多いから歯痒い気持ちは分かる。我々にできるのは自衛だ。戸締りはしっかり、トラブルを起こした客の情報共有は怠らないこと。良いね?」

宿屋のババアの言葉に、商店街メンバーは口を閉ざして頷く。まだまだ言い足りないって顔してるヤツもいるが、ババアに口答えできる人間はそういない。まさに長老的ポジション。俺が求めてやまないポストである。

とりあえず、これでようやく会議から解放される……と思ったら、最後に俺の方に鋭い眼光を向けた。えっ、なに?

「でもね、神官さん。アタシたちに秘密を作るのだけはやめておくれよ。アタシらは勇者と違って脆くか弱い。その上、情報の規制まで行われたとあっちゃ勇者とアタシらの信頼関係は滅茶苦茶だ」

全くか弱くなさそうな恵まれた体躯でそう凄むババア。

俺は首が千切れんばかりに頷いた。

*****

「ねぇ俺の宿はぁ?」

駄々っ子のごとくぐずるルッツ。

お前メンタル強すぎだろ。なんなの? やっぱ寝てたの? あの場でそんなの言えるわけねぇだろうがよ……

「なぁおい!」

ああん? なんだよ、愚痴タイムは終了したんですが。

ん? いや、商店街メンバーじゃねぇな。俺に声をかけたのは、少女だった。小柄だが勝ち気そうな娘だ。勇者ではなさそうだが。

「神官さん。ちょーっと話させて。商談だよ」

あん? 小娘が神官に商談?

教会に帰りたくなかった俺は、とりあえず話を聞くことにした。

俺たちが向かったのは酒場だ。この街には喫茶店なんて洒落たものはない。

「よう、リリー。久々だな」

酒場の店主に軽く手を上げて応える小娘。知り合いなのか。この辺の商店の家の子なのかもな。

リリーはコーヒー、俺は葡萄ジュースでルッツはイチゴミルクを注文する。それがテーブルに並べられると、リリーはようやく本題に入った。

「単刀直入に言う。シーフを紹介してほしいんだ」

「シーフですか? なぜ?」

リリーはニヤリと笑い、前かがみになって声を潜めた。

「決まってんだろ。盗みに入らせるんだよ」

「……は?」

何言ってんだこの小娘は。唖然としていると、さらにリリーは畳みかけてくる。

「大丈夫、勇者の仕業なら商店の奴らは泣き寝入りだよ。いつ盗みに入れば大金があるか、アタシなら把握できる。神官さんにも分け前はやるからさ」

「嫌ですよ。完全に犯罪じゃないですか」

「あんただって勇者や商店街のヤツらには思うところがあるだろ。断るんなら……あんただってターゲットの一人だよ」

「脅すつもりですか? こっちには最強の門番がいるんですよ。やめておきなさい、下手に入ると殺しかねない」

するとリリーは悪戯っ子がごとくニヤリと笑う。

「それは危険だね。小さな子供が間違えて入ったらどうする気?」

「なっ……」

「教会内で民間人が殺されたとあっちゃ、信用もガタ落ちじゃないの?」

脅しがエグい!

一体どこの子だ。自分だって商店街の人間だろう。なぜこんな、仲間を売るような真似を。

リリーは悪戯っぽい笑みを浮かべながら囁く。

「アンタは勇者を紹介してくれるだけで良いんだよ。そうすればアタシが上手くやるからさ。アンタも金が入る。良いことづくめでしょ?」

コイツ……くそっ、どうする。アイギスに責めてもらうか。いや、下手するとやりすぎて殺しかねないしな……

だが神様は――いや、ご近所さんは非行少女の行いを見ているもんだ。

俺が下すまでもなく、正義の鉄槌が彼女の小さな頭頂部に振り下ろされた。

「イデッ!?」

「リリー! あんた店番はどうしたんだ」

鋭い眼光、大きな拳。宿屋のババアだ。

ひと睨みされただけで、リリーは小鹿のように小さくなって震えだした。

そしてその眼光は、今度は俺に向けられる。俺も小さくなって小鹿のように震えだす。

だが、彼女の口から放たれた言葉はその体躯からは想像できないほどに優しい声色だった。

「……すまないね神官さん。うちの孫娘が迷惑かけたみたいで」

「いっいえ、滅相も……あっ、孫娘?」

ババアはリリーの隣にどっかり座りこみ、テーブルの上の葡萄ジュースを飲み干す。お、俺の葡萄ジュースが……

「実はね……アタシは元勇者なんだ。こんな老いぼれになっちゃ、見る影もないだろうがね」

滅相もない。影めっちゃあります。

ババアは半泣きの孫娘をギロリと睨みながら続ける。

「勇者ってのは力を持っている。だから何しても良いなんて思ってる人間がいるようだが、そんなはずない。勇者だって人間だ。斬られれば血を流すし、裏切られれば涙を流す。……商店街の子たちの手前、アンタには厳しい事を言ってるけど本当は感謝してんだ。そっちの神官さん、宿を探してるんだってね?」

俺は戦慄する。な、なぜそれを。その話は商店街の連中にはしていないはず。一体どこからその情報を。

だがルッツは特になんとも思っていないらしい。アホ面で頷く。

するとババアはその強面に似合わぬ優しい笑みを浮かべる。

「宿が必要ならアタシが用意してやるさ」

な……なんだこの胸のときめき。

怖い面は色々とある。見た目とか情報網とか。正直敵に回したくない。

だがそんなヤツに急に優しくされると、その落差にキュンときてしまう。

俺は思わず笑みを零した。

「ありがとうございます、ババア……!」

「誰がババアだ!」

イデッ!?

脳天に手刀がめり込む。やっぱ敵には回したくねぇな……

Send Help, Not Corpses—My Church Is a Hero Repair Shop!

Send Help, Not Corpses—My Church Is a Hero Repair Shop!

I'm a priest working at a church, but please stop sending me the bodies of heroes who have been brutally murdered., I'm Working at the Church as a Priest, but I Want to Be Cut Some Slack from the Mutilated Bodies of the Heroes that Keep Getting Sent to Me, Kyōkai tsutome no shinkandesuga, yūsha no zansatsu shitai tensō sa rete kuru no kanben shite hoshīdesu, Kyōkai tsutome no shinken desu ga, yūsha no zansatsu shitai tensō sa rete kuru no kanben shite hoshīdesu, 教会務めの神官ですが、勇者の惨殺死体転送されてくるの勘弁して欲しいです
Score 6.6
Status: Ongoing Type: Author: , Released: 2019 Native Language: Japanese
Monsters roaming? The bravest heroes charging into battle? That means someone’s working overtime at the church—me. Every time an adventuring party falls, their mangled bodies land on my altar. My job? Stitch their bits back together, slap on a revival spell, and pray the church gets paid this month. Swords and sorcery are tough—but try arguing fees with dead heroes, wild mages, and coffin stalkers. Welcome to a fantasy world where the real grind isn’t on the battlefield, but right behind the sanctuary doors. Sharp humor, absurd obstacles, and a fresh take on classic fantasy resurrection. If you thought dying was dramatic, you haven’t seen what I go through bringing heroes back—one limb at a time.

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