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[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple – Chapter 228

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とりあえず俺たちは、アル王子から話を聞いてみた。

で、要約すると――

「……つまり城下町の中を散策してたらゴロツキに絡まれて、やたら強い女性が助けてくれて……で、その女性に一目惚れしちゃったと」

「はい……そうなのです。余の初恋なのです……」

微妙に恥ずかしそうに頬を赤らめながら話すアル王子。

その背後では、護衛のコピルという男がダラダラと冷や汗を流している。

そりゃまあ冷や汗だって流すわな。

だって一国の王子を町中で迷子にさせかけて、あまつさえ身の危険に晒したんだから。

下手すりゃ、っていうかもし本当にゴロツキに取っ捕まってたら国際問題待ったなしって展開だったろう。

ヴァルランド王国とネワール王国の関係は絶対に亀裂が入るし、護衛を務めていたコピルの首だって確実に飛ぶ。

一歩間違えれば、本当の本当に大問題に発展していたのだ。

それだけならまだいい。いや全然よくはないが、少なくとも黙っていればその失態がヴァルランド王国にバレることもなかった。

が、アル王子はアルベール国王の前で盛大に「自分は名も知らぬ女に惚れました」とカミングアウト。

これは「ヴァルランド王家の人間はいらない」と言っているのと同義だ。

やっぱり国際問題待ったなし。それが今の状況。

さっきコピルが怒った様子だったのは、どうにか迷子になったアル王子を見つけ出してこってり絞りに絞った後だったからなんだろう。

で、アルベール国王の前で「自分を助けた見ず知らずの女に惚れてしまったなんて話は絶対にしないでください!」と、それはもう口酸っぱく忠告していたんだと思う。

凄いんだな、王子の護衛って。俺が逆の立場だったなら超ブチギレると思う。なんなら今この瞬間にもキレてるかも。

冷静でいられて偉いぞコピル。

しかしこのアル王子もアル王子で、これから庇護を受ける他国の王の前で自分の失態を晒してでも惚れた女のことを喋れる辺り、良くも悪くも大物というか。

頭はいいみたいだし豪胆と言えば聞こえはいいが……その実、中身は案外子供なのかもな。

ま、俺個人としては好印象ではあるが。

レティシアは恐る恐る、アルベール国王の顔色を窺う。

「ア、アルベール国王……今のお話、どう思われますかしら……?」

「う~ん……」

オネェっぽい仕草で頬に手を当て、考える様子を見せるアルベール国王。

意外――と言うとアレだが、あまり怒っている様子ではなさそうだ。

普通に考えれば、婚姻による国家間の同盟を破談にしますと言われているようなモノなのだから、一国の王として激怒しても全くおかしくないのだが。

「なんかあんま怒ってなさそうですね、アルベール国王」

「怒ったりなんてしないわよ、相手は可愛いお子様なんだから。それに尊いじゃない? 初恋を奪っていった見ず知らずの相手に操を立てようだなんて」

アルベール国王はなんとも冷静に言葉を続け、

「それにねぇ……実を言うと、こっち側も後ろめたい所があったのよ」

「? って言うと?」

「アル王子が本音を話してくれたから、その度胸に免じてアタシも白状するけれど……いないのよ、ぶっちゃけ。アル王子の〝花嫁〟になれそうな王族の人間なんて」

若干バツ悪そうに、アルベール国王は打ち明ける。

「分家筋の奴らは腹の底ではぜ~んぜんアタシを信用してないし、ネワール王国を辺境の田舎としか思ってない阿呆を嫁がせようとすれば、国王命令で強制しなきゃいけなくなる。でもそんなことすれば十中八九、内部で揉めちゃうでしょうし」

今度はアルベール国王がカミングアウト。

それを聞いたレティシアは、若干驚いた表情を見せる。

「え? でも先程は……それではアル王子の〝花嫁〟――というよりもネワール王国との同盟はどうなさるおつもりだったのですか?」

「とりあえず同盟は引き続き結ぶとして、アル王子の〝花嫁〟に関しては一旦保留。十年以内にいい感じの子を見繕うから――ってはぐらかすつもりだったわ」

随分と明け透けにぶっちゃけるアルベール国王。

それを聞いたコピルはギョッとして、

「なっ……!? そ、それでは万が一我が国に有事が起きた際、ヴァルランド王国が介入する大義名分が――!」

「かなり弱まっちゃうのよね、わかってる。世論操作もやり難くなるし……だからアタシも少し悩んでたのよ」

アルベール国王はため息混じりに肩をすくめる。

彼らの話を傍から聞いていた俺は、「こんなフランクに進む外交の場なんてあるんだな~スゲ~」と完全に外野視点。

いや実際に俺無関係だしな。面倒くせぇことに首突っ込みたくもないし。

アルベール国王は再びアル王子の方を見て、

「でもアル王子からのリクエストって言うなら、もしかしたら渡りに船かもね?」

些か楽しそうに、ニヤニヤと悪い笑みを浮かべて見せる。

この顔は――なにか企んでいる顔だ。

「王族の人間を嫁がせるのと比べたら諸外国への圧力は弱まっちゃうでしょうけど、アタシのハッタリは天下一品だから。どうとでもしてあげる」

アルベール国王はアル王子の眼前まで歩み寄ってしゃがみ込み、目線の高さを合わせる。

同時に悪い笑みはすぐに消え去り、パッと表情を屈託のない笑顔へと変えた。

「で? で? 美ショタ王子のハートを射抜いちゃったラッキーガールは、どんな女性だったのん? アタシ、国王の権力で探してあげちゃう♪」

「ほ、本当ですか!?」

「やだ~♥ おめめキラキラさせちゃって可愛い~♥ やっぱりショタは正義よねぇん!」

ギュッとアル王子を抱き締めるアルベール国王。

なんかちょっとキモいな。

「なんかちょっとキモいっスよ、アルベール国王」

「うっさいわね! ショタが嫌いなオネェなんていないの! 放っておいて頂戴!」

思ったことが素直に口から出てしまった俺に対し、「ガルル!」と威嚇するアルベール国王。

彼は「ともかく!」と話を戻し、

「アル王子、あなたを助けた女性はどんな人なのか特徴を教えて頂戴な。外観とか年齢とか、名前……までわかれば理想だけど」

アル王子に尋ねる。

するとすぐに、彼は惚れた女性の特徴を語り出す。

「が、外観は美しい金色の髪をグルグル縦ロールに巻いていて、体型はスラッとした細身の方でした! でも細身とは思えないほどの怪力の持ち主で、大の男を担ぎ上げて地面に叩き付けられるほどで……!」

「……ん?」

「年齢はおそらく、レティシア夫人と同じくらいかと! それから高笑いが特徴的で、〝ですわ〟や〝でしてよ〟という語尾を強調する喋り方をする女性で――!」

「…………おや?」

――女性の特徴を聞いていて、俺はすぐに「あれ?」と思った。

金髪のグルグル縦ロールに、

細身なのに大の男を担ぎ上げて地面に叩き付けられる怪力の持ち主で、

オマケに〝ですわ〟や〝でしてよ〟を強調する喋り方――。

……なんだろう、特徴が俺の身近にいるアイツとあまりにも一致する。

偶然か? 偶然だよな?

いや、偶然であってくれ。他人の空似であってくれ。

今、俺の〝面倒くせぇセンサー〟がビリバリに反応している。

このままだと大変に面倒くせぇ事に巻き込まれると、警告音を発しまくっている。

やめろ、頼む。

別人であってくれ。どうか――

「あの方は、最後にお名前を叫んでいかれました! 確か、エ――」

「……えっと、アル王子」

レティシアが、なんとも言えない表情をしながらアル王子の言葉を遮る。

普段の彼女なら、目上の人物が話している最中に割り込んだりしないはずだが――話を聞いていて、どうにも我慢できなかったのだろう。

「もしかして……その女性、〝エステル・アップルバリ〟という名前ではなくって?」

ショタの初恋は応援せねばならない。

古事記にもそう書いてある(´ε` )

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Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Alban Odran. Arrogant, insolent, and――lazy. He condensed all the negative elements into the worst villain. He was a s*um who indulged in power and talent, but he suddenly realized that he was destined to be the ‘villainous noble who would eventually meet ruin.’ This can’t go on like this! Alban thought. To avoid ruin, he begins to put in effort――but then, talk of a marriage proposal comes his way. The one coming to marry him is none other than the discarded villainess. He hears that she’s a problem child who lost her place due to her villainous actions, and Alban is at his wit’s end―― “Huh? Isn’t she a really capable and good wife?” This is the story of what happens when the ‘lazy villainous noble’ and the ‘discarded villainess’ meet, resulting in the most dreadful couple.

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