Switch Mode
Now you can use the translation tool for free for the first 200 chapters of each novel.

[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple – Chapter 72

This post is one of the first 200 oldest posts in its category and is free to translate.
Balance: 0 coin


――ギィンッ!

甲高い金属音と共に、刃と刃が激しく噛み合う。

剣を振り下ろし、振り払い、振り上げ――攻撃と防御の区別が付かなくなるほど連撃の応酬を繰り広げる。

俺は初手から本気で叩き潰すつもりで斬りかかっていくが、ヨシュアはまるで臆する様子はない。

それどころか、「ほんの一瞬の隙でも見せれば喰らい尽くしてやるぞ」と言わんばかりの覇気が剣に宿っている。

その太刀筋は鋭く、重く、それでいてしっかりと俺の速さに付いてくる。

思った通り――

いや、思った以上の腕前みたいだな、ヨシュアの奴。

俺たちはギリギリと鍔迫り合いの状態になり、

「案外やるじゃねーか。腑抜けた剣を出してきたら、すぐに踏み潰してやろうと思ってたのによ」

「恐縮だな……! だがまだまだ、こんなものではないぞ!」

キンッ!と刃を弾いて間合いを離したヨシュアは、

「――〔フレイム・ブレイド〕」

炎属性の魔法を発動。

剣の刃が発火し、灼熱の火炎に包まれる。

剣身も一回りほど伸び、リーチが拡大。

ふーん、威力と攻撃範囲を増す魂胆ってか。

面白い。

ならこっちも、

「――〔エアリアル・ブレイド〕」

風属性の魔法を発動。

剣が風の刃をまとい、剣身が伸びる。

「さあ、来いよ。遊んでやる」

「では――お言葉に甘えよう!」

火炎を羽衣のようになびかせながら、舞うように斬り込んでくるヨシュア。

へえ、洒落てるな。

炎のせいでヨシュアの身体が隠れがちになり、間合いが測れない。

加えて素早い刃の動きに対して、炎が揺らめきながら尾ひれのように後から付いて来る。

そのため、どこから攻撃が飛んで来るのかかなり読みづらい。

まったく厄介だが――

「――〔エアリアル・ファング〕」

そんなもん、吹っ飛ばせばいいだけだ。

風の刃が形状を変え、〝牙〟へと変貌。

俺が剣を振るって放つと、まるで大狼が襲い掛かるかのようにヨシュアへと向かっていく。

「くっ……!?」

燃え盛る刃に喰らい付く風の大狼。

――どうしたどうした?

こんなモノで狼狽えないでくれよ。

でなきゃ――愛する妻に、カッコイイとこを見せられないだろうが!

「――せやぁッ!」

ヨシュアは力づくで剣を振り抜き、風の大狼を斬り捨てる。

そして勢いそのままに、再び俺と刃を交えた。

同時に、ヨシュアの剣の炎がブワッ!とより一層炎と熱を放つ。

「オードラン男爵……本当にキミは恐ろしいよ。少しくらい剣や炎を怖がるという気持ちはないのかな……!?」

「怖がる? 俺が怖がるのはレティシアと引き離されることだけだ」

ヨシュアの炎剣から放たれる熱波で衣服がジリジリと焦げ始め、肌が高熱に晒される。

へえ、コイツの魔力も大したものだな。

ダンジョンに魔法陣が張られてなきゃ、あっという間に肌が焼け爛れていたかもしれん。

ま、だからなんだって話だが。

「少しは……退きたまえよ……!」

「退けないね。妻が見てるからな!」

血液が沸騰を始めそうなほどの灼熱。

だが俺は口元に笑みを浮かべ、ヨシュアから一瞬も目を逸らさない。

レティシアにカッコ悪いとこ見られるくらいなら、死んだ方がマシだから。

「まっ――たく!」

剣を弾いて間合いを離すヨシュア。

同時に、左腕に魔力を溜め始める。

これは――デカいのが来るな。

「――〔ドラゴン・ブラスト〕!」

左腕から放たれる、真っ赤な放射火炎。

竜の息吹を疑似的に再現した、Sランクの炎属性魔法だ。

その熱波は凄まじく、放射火炎が通過した下の地面が溶岩のようにドロリと溶解する。

周囲の空気もクソ暑くなり、まるで火山にでもいるみたいだ。

流石だなぁヨシュア。

こんな高難易度の魔法を、まるで息をするみたく瞬時に撃ってくるなんざ。

なら、こっちも応えてやらないとな。

「――〔ダークマター・エクリプス〕」

対抗するように俺も左手に魔力を溜め、Sランクの闇属性魔法を発動。

莫大な魔力の塊を、漆黒の球に高圧縮して射出する。

――ぶつかり合う放射火炎と漆黒の球。

瞬間――魔力と魔力が反発し合い、眼前で大爆発が起きる。

空気ごと大気を薙ぎ飛ばし、地面を抉り取るほどの大爆発。

あまりの爆風に俺まで吹っ飛ばされそうになり、身動きが取れなくなるが――それは向こうも同じだったらしい。

爆発が止んで砂煙が晴れ、陥没痕を挟んで俺とヨシュアは睨み合う。

「こりゃ埒が明かないなぁ。なぁヨシュア?」

「……ああ、そうだな」

「もう面倒だからさ――次だ。次の一手でケリをつけさせてもらうぞ」

「望むところだ……」

再び剣を構える俺たち二人。

互いにタイミングを見計らうが、

「……オードラン男爵、最後にもう一度だけ聞いておきたい」

「あぁ? なんだよ」

「キミは、何故そこまでレティシア嬢に入れ込む? キミほどの男が、どうして一人の女性をそこまで愛するんだ?」

――意外なことを尋ねてきた。

「元々、キミたちは政略結婚で無理矢理夫婦にさせられた。本来なら互いを毛嫌いしていても不思議はない」

「……」

「キミほどの実力と才能があれば、オードラン男爵家の権威を押し上げ、国の英雄になることすら夢物語じゃないだろう」

「ああ、もしかすると可能かもな。興味ないけど」

「ソレだよ。自身の大成に目もくれず、レティシア・バロウの隣にいることに固執するのは……彼女を愛そうとするのは、何故なんだ?」

――こりゃなんだ?

俺の精神に揺さぶりでもかけてきてんのか?

少しでも取り乱させて、勝機を見出したいとか?

……いや、違うか。

ヨシュアの顔に書いてあるな。

ただ純粋に聞かせてほしいって。

そんなに聞きたいんなら――

「何故……だって? そんなの決まってんだろーが」

キッチリ、一言で答えてやるさ。

「〝惚れたから〟――ただそれだけだよ」

俺は一切の淀みなく、そう答えてやった。

ヨシュアは数秒ほど驚いた顔をし、

「…………そう、か。レティシア嬢は、それほどにいい女だったかい」

「ああ、レティシアは最高だ。世界で一番の、自慢の妻だよ」

「……ハハ、悔しいな――本当に」

――もう一度、全く同じタイミングで地面を蹴飛ばす俺とヨシュア。

一切の防御なし。

ただ相手を、一撃で相手を斬ることだけを考えた、捨て身の特攻。

レティシアが見守る中で、互いに勝負を決めに行くという意思表示だ。

どちらの剣が身体に届いても――これで終幕となる。

「「――――ッ!!!」」

――刃と刃がすれ違う。

音もなく、派手な光も、飛び散る鮮血もない。

残身。

ピクリとも動かぬ両者の身体。

しかし、

「……聞いてくれてありがとよ、ヨシュア。俺ももう一度、レティシアに心から好きだって伝えることができた」

ヒュンッ!と剣を払い、鞘へと納める。

斬り合った後、身体が自由に動いたのは俺の方だった。

直後、パウラ先生の声が「ヨシュア・リュドアンくん死亡!」を伝えてくれた。

[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple

[Villain X Marriage] From A Lazy Villainous Nobleman Like Me, The Villainess Daughter Whose Engagement Was Broken Off Has Become My Wife, And Together We Became The Most Formidable Couple

[Akuyaku ✕ kekkon] taidana akuyaku kizoku no ore ni, kon'yaku haki sa reta akuyaku reijō ga totsuidara sai kyō no fūfu ni narimashita, 【悪役✕結婚】怠惰な悪役貴族の俺に、婚約破棄された悪役令嬢が嫁いだら最凶の夫婦になりました
Score 5.6
Status: Ongoing Type: Author: Artist: , Released: 2023 Native Language: Japanese
Alban Odran. Arrogant, insolent, and――lazy. He condensed all the negative elements into the worst villain. He was a s*um who indulged in power and talent, but he suddenly realized that he was destined to be the ‘villainous noble who would eventually meet ruin.’ This can’t go on like this! Alban thought. To avoid ruin, he begins to put in effort――but then, talk of a marriage proposal comes his way. The one coming to marry him is none other than the discarded villainess. He hears that she’s a problem child who lost her place due to her villainous actions, and Alban is at his wit’s end―― “Huh? Isn’t she a really capable and good wife?” This is the story of what happens when the ‘lazy villainous noble’ and the ‘discarded villainess’ meet, resulting in the most dreadful couple.

Comment

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Options

not work with dark mode
Reset